看護現場での指導 - 離職率とオツボネ指導 | 絵本作家×看護師×振付師 友弥.(TOMOMI)の Official Blog

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看護現場での指導で効率の悪い指導の多さにうんざりするときがあります。

看護師だけではないのかもしれませんが

看護師の経験年数よりも職場の経験年数がある程度優先されるのが現状。

それはまったく問題ないのですがその指導方法が時に問題になっていると感じます。

看護師の経験年数も年齢も指導される側が上であっても

指導する立場からか言葉の使い方や態度がが間違っていると感じることもあります。

今の職場のやり方にそぐわない方法でなにかが行われたとき

それが新人であれ経験者であれ

「なにやってるの?」「わかってない」という態度や言葉は決して良い指導につながりません。

またその勝手な思い込みを仲良しスタッフで共有することはもってのほかです。

友弥.(TOMOMI)的にはそのような言動は人として未熟な気がします。

新人は看護や医療に対し未熟でありながら考えて出した行動であり

経験者は過去の経験と知識から考え出した行動であることを念頭において欲しいと思います。

厳しい現場、中途半端な気持ちで行えない仕事、命を預かる仕事であるため

ついつい厳しい指導になりがちであるということもわかっています。

しかし、せっかく育てたスタッフも離職してしまえば全く意味がなくなってしまいます。

勝手に「オツボネ指導」と書いていますが

そんな言葉なんて存在しないのは皆さんもおわかりでしょう。

同じ部署や病院に長年所属し

存在自体が威圧感があり他人を不愉快にさせる指導しかできない

そんな指導にあえて名前を付けるならと勝手に私がつけた名前が

「オツボネ指導」

年齢に問わず20代であってもこのような威圧感をもった指導しかできないのであれば

立派なオツボネさんです。

そもそも看護は一人で行うことは不可能。

チームで動かないと良い看護もできないし

忙しい毎日、残業の毎日、なのに仕事の効率も悪くなります。

指導の仕方が威圧的であったり感情的であると

指導された側は萎縮してしまい失敗が増えるでしょう。

またそれだけではなく苦手意識が働きコミニュケーション不足が生じ

「できないこと」や「わからないこと」を伝えれない

指導者に話しかけられただけで「またか」と感じせっかくの指導も伝わらないなど

様々な問題が生じていると感じます。

これではチームワークどころではありませんね。

またこのような現状は仲良しグループを形成しやすく

メンバーによって協力体制に差が生じ

仕事量や看護の質に大きな差ができているでしょう。

残念ながら「オツボネ指導」を実際に行っている方はこのことに気がついていません。

例え誰かが注意を促しても理解できないでしょう。

もしかしたら私たちは正しいことを教えているだけなのに何がいけないのって思われるだけかもしれませんね。

効率を悪くするオツボネ指導になりがちな人には特徴があるような気がします。

その特徴とは

自分の感情のコントロールが下手でネガティブ感情をストレートに出してしまう

褒めることも指導であるということがわかっていない

キャパが狭くいつも不安である


ほかにも要素はありますが大きな特徴はこのくらいだと思います。

ここでちょっぴりお話がそれてしまいますが

あなたの表情は何で出来ていると思いますか?

あなたの体型は何で出来ていると思いますか?

私の出版している絵本「心の鏡」でも伝えていますが

表情はあなたの性格でできており

体型はあなたの生活でできています。

性格が表情を作り出し、生活習慣が体型を作り出しているということです。

言い換えてみればその人の外見で中身までわかってしまうということですね。

先ほど「オツボネ指導」をしてしまいがちな人の特徴を記載しましたが

書き換えてみると下記のようになると思います。

ネガティブ感情をストレートにぶつけてしまう=笑顔が少ない

他人を褒めない=他人を受け入れないため壁をつくるため硬い表情

キャパが狭く不安=他人に仕事を任せられないためいつも見張っている厳しい表情

いかがでしょうか。

「あの先輩はそうだ」と思う前に自分はそうなっていないか振り返ってください

自分はされたことがあるから絶対しないと言い切っている人でも

されたからこそ他の指導方法がわからないためそうしてしまうってことも少なくありません。

「されたからしない」と胸を張っているだけじゃ解決にならないのです。

看護師の離職率が高いのは交代制勤務の労働条件と給料が割に合わないのが最も大きな理由であると考えられていますが

新人看護師の離職率の高さの原因は労働環境が原因とも言われています。

労働環境に私は指導方法が含まれていると確信しています。

新人看護師の離職率低下目指しプリセプターシップが導入されていますが

実際新人とスタッフの心の橋渡しを上手にできているところも少ないでしょう。

友弥.(TOMOMI)ならプリセプターでも自分を受け入れてくれなければ

いくら仕事後のプライベートの時間を共有しても心をを開くことはないでしょう。

逆に苦痛にさえ感じるかもしれませんね。

そういう気持ちにさせないためにも現場での指導はどうあるべきかをしっかり考える必要があると思います。

威圧感のない指導はどのようにしたら良いのでしょうか。

まず簡単にできることはアクセントに注意することです。

同じ言葉でもアクセントによって雰囲気が変わります。

誰が聞いても「怒っていない」「機嫌がいい」と感じれるアクセントにしてみましょう。

ポイントはあなたのことをまったく知らない初対面の人でも話しかけやすい口調とアクセントであることです。


先ほど簡単と記載しましたが実際それを「指導」の立場で伝えようとすると難しいと思います。

次に質問は回答者が答えやすい言葉を選ぶことです。

現場での質問はテストやクイズ番組じゃありません。

必要な情報を理解しているかどうかが重要なのであえて答えにくくする必要もないからです。


「○○について勉強してきた?じゃあ答えて」

このパターンで答えると大抵回答漏れが出て結果「わかっていない」「勉強不足」で終了。

指導された側の自信まで失います。

これでは威圧感丸出しです。

「○○について勉強してきたこと、わかっていることを何でもいいから言ってみようか。」

こう言われると同じ質問でも話しやすくなります。

この言葉には質問の答えの正解か否か以上に答える過程や考えの過程も聞いてくれるという安心感があります。

仮に回答漏れや本当に勉強不足で不十分な回答でも

指導者が「○○と△△についての関係は?」と追加で質問をすることで

自分は何が不足しているのかも明確にでき必要な学習までもわかりますよね。

しかし、私たちがいる場所は命を守る現場です。

優しいことばかり言って甘やかすわけもいかないのです。

時には厳しい言葉も必要になります。

そのような時には「こういうところができていないこと」「ここの部分がわかっていないこと」「だから任せられないということ」を本人に伝えることも重要です。

その代わり最後はフォローしてください。

これをするのとしないのとではチームワークの質に差が出るからです。

あなたならどうフォローしますか?

友弥.(TOMOMI)がいつもしていることは

未来の可能性があることを伝えています。

今現在はあなたは未熟で任せることはできないが

あなたに対して諦めの気持ちはないことを伝えています。

むしろ今回の失敗をリベンジしてくれることを楽しみにしていることを伝えます。

実際に言葉にすると

「今日は任せられないけど、次同じチャンスが来たら必ず任せたいからその日までしっかり学習しようね」

いかがでしょうか?

看護師離職率は2009年に少なくなったと言われていますがそれでも11%以上の離職率です。

多い年では20%近くの離職率だったようです。

サッカー選手の澤穂希選手が実際に日本の女子サッカーを強くするために行ったことを皆さんはご存知ですか?

技術を磨く前にチームワークを良くしたのです。

強い海外の選手達は練習後のロッカーでワイワイおしゃべりを楽しんでいたそうです。

はじめは馴染めなかったそうですがこれがチーム力の向上に気づいた澤穂希選手は日本のチームにも導入して今の強いチームを作り上げました。

また起業して生き残る会社はどこの会社も社長自らが「社長は特別じゃない社員の意見やアイディアを聞きますよ」というスタイルをとっているそうです。

有名なパナソニック創業者の松下幸之助さんもその一人です。

看護も一緒なのです。

スタッフのやる気を失わせる人は会社を潰しているのと一緒。

人のことよりも自分のこと、もう一度自らを振り返る機会としていただけたら幸いです。









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