前回が「阿」でしたので、「阿」とくれば「吽」ということで、今回は「阿吽の呼吸」の「吽」です。

人間が生まれて初めて発する言葉が、口を開いた「阿」だとすると、死ぬ時には口を閉じるので「吽」となります。最初と最後ということで、“A to Z”で全てを表します。

狛犬や鳳凰の口も「阿吽」の形で、門の柱の左右に配置されるのは、よくあります。仁王像もそうですね。

かの弘法大師も『吽字義』という、「吽」の字を分析した著作で「吽」の字の位置づけをマントラ(真言)の最後の文字であらゆるものを含むとして論じているくらいのもので、中々深いです。


「うーん。」と唸らさせられます。


「旁(つくり)」の「牛」に関してはあまり深く考えないほうが良いかも知れません。「口偏」は「擬声語」を表すことが多いので,「旁」の意味は無視して構わない場合が多いのは確かです。


例えば、「吁」「吚」「呀」「吧」「呵」「咖」「呢」「嗎」「嘛」「噢」「唵」「囉」云々。


まあ、ほとんど中国語ではありますが、こんな風に列挙するだけでも充分楽しめるのが漢字の面白さであり醍醐味でもあります。


ちなみに「ん」の元の字である「无」は、「無」を略したものなので、これまた深いところを感じさせられます。

第一回目は、

「阿」です。


片仮名の「ア」の元になった字です。日本語の五十音の一番最初の文字です。

元を辿ると、梵字の ファイル:Siddham a.svg  にも、たどり着きます。

こじつけて見れば、アルファベットの「A」「a」にも、

ギリシャ文字の「α」にも、繋がっているかのように思えてきます。不思議な感じです。