
丸1日はミーティングと、現地スタッフの教育に費やしましたが、
二日目は乗組員の現状視察でした。
そういえばこぐは教師一族にあって、教師になるのが嫌で船乗りの道に進んだのに、
いつの間にか気づけば乗組員の教育担当になってたって話しましたが、
最近は乗組員以前に、配乗会社のスタッフを教育しなきゃいけないことに気付いてしまったわけです。
今回は営業戦略における顧客満足度の向上方法と、
「期待を越える」ためにはどうすべきかを話してきました。
実際にはなかなか理論じゃないところもあって難しいんですけどね。
もちろん会社間連携にとって必要な「情報共有」や、「知即行動」についても話してきました。
乗組員はといいますと、最近の適性検査内容、その考え方を見て、
ちょっとレベルに不満を感じたのでシステムの改善を指示しました。
新しいバージョンを即投入します。(それが上の画像ね)

フィリピン人と異なって、英語教育も重要な課題です。
むしろベトナム人にとって一番の弱点となっています。
これは日本人も一緒ですね。
この先生は1981年からベトナム海事大学で教鞭をとっているそうですが、
大昔はベトナム戦争が残した影響もあり、また即戦力ということで英会話重視だったそうです。
それがいつの間にかグローバル化を履き違え文法や体裁に拘った結果、
読み書きは何とかなるんですが、喋れない、聞き取れない、という現状となりました。
これを1年で強化するのが今のこぐの最優先課題です。
昨年末からこのクラスを開始させました。
授業はロールプレイングで行い、どんどん想定外のトラブルも発生していきます。
先生がまた長年船の学校で教えてるもんだから詳しいんです。
英会話だけでなく、本業である操船術や官憲検査対応の初動ミスでも怒られっぱなしでした。
聞けば、ほぼ全員かつてはこの先生の教え子だったとのこと。
先生曰く、いまは偉そうに船長なんて言ってるけど、
私の生徒だった時は、あんたは船員なんて向いてないよ!って何度言ってやったことか。
それにしても未だにまだまだお粗末だね!英語どころか本業もね!
とまあ、散々でした。
そりゃ60歳過ぎの先生にかかっちゃ40そこそこの船長なんて子ども扱いですよね。
こぐもいきなり参加させられたりしましたが、
「あんたは、一応会社の担当として来てるだけあるね。
え?あんたも船長上がりなの?単なる会社のお偉いさんかと思ったわ。
だとしたら、こいつらよりはマシね、日本人の英語はとかく酷いもんだし!」
とありがたい(?)リップサービスを頂戴しました。

この乗組員たちは2月後半に来日し、豊橋の造船所で新造船の受取りに立ち会います。
こぐも3月に入ってから合流しますが、新造船受託についての事前教育もしました。
新造船って新しいからトラブルが少ないかというとそんなことなくて、
何しろいろんな問題が次々起きるし、何もないから一から準備しなきゃいけないので、
注意点がいっぱいあるんです。
何はともあれ就航まで、体調崩さないように、安全に気を付けてと話を結びました。