独車になって一年経過しました(後半) | バス運転士の“公私混同”&“本音と建前”日記

バス運転士の“公私混同”&“本音と建前”日記

地球1周分の距離を『約2年』という歳月をかけて路線バスで走る運転士である富蔵(とみぞう)が“公と私を混同して綴った物”を記事として公開させていただいております。

■独車になってから

後半は独車になってからの事を思い出してみようと思います。

一つひとつの出来事は些細な事で、すぐに忘れてしまう事も少なくないのですが、ふとした瞬間に思い出して一喜一憂したりするんです。


■嬉しかった事
喜ぶ

お客様からお褒めの言葉を頂いた事。これはもう何よりも嬉しいです。モチベーションが上がります。


●こんなお客様がいた!

理不尽な事を言う人に怒った富蔵の味方になってくれたお客様

●経緯

若い男が乗ってくるなり、富蔵に一万円札を無言で出すので「何ですか?バスカードですか?」と聞くと「両替!」としか言わず、「今回は両替しますが次回からは小銭をご用意ください」と言いつつ準備をしていると「早くしろ!」と言うのです。「だったら予め小銭をご用意ください」と言うと「お前をクビにしてやる!」と経営者でもなければ上司でもないのに意味不明な事を言われ「じゃあ、金返すから今すぐここで降りろ!」「乗せるのが仕事だろ!乗せろ!」と言い合いになり運転しながら口論大会。

後日、同じ路線でその時に乗っていたという女性が「この前の件だけど、友達と乗っていて「感じの良い運転士さんね」なんて話していたら急に怒り出してビックリしたわ。運転士さんは悪くないって営業所に電話するから電話番号を教えてちょうだい」と。

●感想

「じゃあ、金返すから今すぐここで降りろ!」とまで言ってしまった富蔵の味方になってくれる人は珍しいでしょう。理不尽な事を言われたといえ、そんな言葉を発してしまった富蔵にですよ?嬉しかったけど、反省。。。

多少、嫌な事があっても平常心頑張ろう!と思いました。


●こんなお客様もいた!

直接お褒めの言葉を言ってくれたお客様

●経緯

終点で降車の際、わざわざ富蔵の所まで来て「ちょっとお話させてもらっていいでしょうか?」と言うので「苦情かな?」と思ったら「あなたは素晴らしい」「バスに乗るのが楽しくなる」「(車内に掲示してある名前を見て)富蔵さんか…」「以前にも乗った事があるのよ」「富蔵さんみたいな良い人があまりいなくて…」と、べた褒めオンパレード♪

●感想

何も特別な事をしたわけでもないのに、何かを感じてくれたお客様に感謝しています。そういうお客様を裏切らないためにも頑張っていこうと思いました。


■腹が立った出来事
怒る
理不尽な事を平気で言う人には腹が立ちます。運転士はロボットじゃないもん。感情のある人間だもの。


●こんな人がいた!

乗ってくるなり遅延に対して文句を言う人

●経緯

駅と駅を結ぶ路線で駅周辺が激しく道路渋滞しており、途中から乗ってきた人が文句を言うのです。到着時に「大変お待たせいたしまして申し訳ありません」と言っているのに「コレは何分のバス?」と嫌味満載で言ってきたので「○○駅周辺の道路が混雑しておりまして…」と説明をしているのにも関わらず「道路空いているじゃない?」と言いだし「ですから、駅周辺が…」と何度も説明させた挙句「余計遅くなっちゃうから、さっさと発車してちょうだい」なんて言うものだから我慢したが、後ろでブツブツ文句を言い続け、停留所毎に次から次へと文句を言われ「○○時○○分ごろ○○駅周辺の道路が激しい道路渋滞だった為、○○停留所を○○分置遅れて出発しております。申し訳ありません」とひたすら説明と謝罪をし続けた。

●感想

電車じゃ無いんだからそう定時運行は難しいですよ。そして一分の誤差もなく途中の停留所に到着しても誰も褒めてくれません。言うのは文句だけです。車で何処かに出掛けた事のない人かもしれないから一方的に責める事は出来ませんが、マイカーが普及した現代において定時運行の難しさはご理解いただきたいものです。ダラダラ走ってるわけじゃないんです。一生懸命走っているんです。


●こんな人もいた!

「ここで降りるんじゃない!」と文句を言う人

●経緯

降車ボタンが押されず停留所を通過した直後に押され、次の停留所と判断し、次の停留所で止まったら「一つ前の停留所なんだけど…歩いていくのか?」と言われた。

●感想

普段、乗らなければ停留所名だけでは分からず景色頼りかもしれないが、紛らわしいタイミングの場合は自己判断となります。「ここです!」と言っていただければただちに停車いたします(安全が確保出来る場所に限る)。



一つひとつの出来事を忘れないようにブログに残していきたいと思います。