その1で「自宅にWi-Fiが無いので~」と書いたところ、無いのはWi-Fi(だけ)ではなくて、ネット環境そのものであろうとの指摘が。ITリテラシーの低さは今に始まった事ではないが、なるほどWi-Fiとはネット環境の部分集合であるのかと認識を新たにした次第。一昨日もその「Wi-Fi」を求めてコーヒーショップへ向かい薄らぼんやりと運転していたところ保護色で見えなっかった人の頭大の落石(だろうなあ、わざわざ誰かが仕掛けた罠でもないだろうし)を避けそこないタイヤサイドをひっちゃばく、泣ける日曜の午前7時。



 南アルプスネイチャー王国プロジェクト推進協議会再整備部会が整備を進めている南アルプスフロントトレイル。二日目、夜明け直前、目覚めると静かに雪が降っていた。早出の目論見は瞬殺、うだうだと「停滞」や「撤退」に思いの針は振り切れそうに。夜が明けて雪は霙から雨に、雪が雨に替わったからといって重い尻と気持ちが軽くなる由もいっこうになく、一日の行程を考えるともはやデッドラインの時刻、を15分過ぎてのろのろと出発する。エスケープルートに後ろ髪を鷲掴みにされたまま。



 池の茶屋の駐車スペースから第2セクションの入り口まではしばらくというには結構長い舗装路面を歩く。この区間が記憶(大概、自分の都合のよいように改変されている)に反して長い。登山靴の堅い靴底とアスファルトの相性あまりよろしくなく優秀なマッチングアプリをもってしても想いは成就しまい。しとしとしとしと雨の降る中、足馴林道入り口に立つ第2セクション入り口の看板前に到着、この看板もかなり早い段階でクマゴロウに齧られていた。道はここから未舗装の林道を行く。しばらく進み路肩に設置してあった尾根に向かう入り口の道標が見つからない。後日Aさんと再確認したところやはり道標が無い。さらに後日Aさんが再検討してくれた結果、道標の設置個所はもう少し先であることが判明した。あてにならない記憶を頼りに(前記の例でも明らか)源氏山への看板のついた登山道から稜線へあがるとそこにはフロントトレイルの道標が、コースは真尾根の上だったという記憶はたまたま正解だった。真尾根を南進、雨が止んでようやく意気も上がり息は激しく上がる。大峠山、源氏山、そしてトレイル本線の分岐が変則十字路になっていて若干わかりづらい。大峠山で展望を楽しもうかと事前には考えていたのだが、朝方の出遅れがあったので速攻でパスを選択、南へ南へ。



 足馴峠に向かっての下降で道をロスト、後日確認したところによると進行方向左手の尾根に乗り込んでいかねばならないところを直進してしまったよう、右手の沢に引っ張り込まれそうになりかけた後旧道?を拾って西側から峠へ辿り着く。コースサインがやや薄いか?(後日修正)。南へ南へ、昼近くになって西の強風は凶悪な爆風へ変わる。早川を挟んで西に連なる白峰南嶺の向こうの空は濃いねずみ色。頭上は薄日が差しているのに強風に乗って雪や氷の粒が真横に降ってくる~降ってくるというのも変だな。右側面が急速冷凍されビシビシ礫に叩かれる頬、何の罰ゲームじゃろか。雪山以外で耐風姿勢を取ることになるとは思わなかったなあ。



 この辺りの森のクマゴロウはたいそう勤勉(か、たいそう暇なのか)なようでほぼすべて噛むは折るは倒すはとお楽しみ頂いてしまわれている。倉尾山の切開けで今日何度目かの富士山をじっくり眺める、雪がねーなー。どすっぴんの此花サクヤ姫👸。倉尾山のピークを過ぎての下降が第2セクションンの核心、設置されたロープは健在。ロープに掛かった倒木を除去すること、支点にしていた木が折れたりくじけたりしている箇所の修正を今後するべし。道型ももう一声欲しいかな、作業は地面が凍っていない時期になるだろうけども。止まない強風の中、十谷峠を目指す。ロープにすがり鞍部へ。青空と強風、雪や氷の粒に替わって小枝や砂粒?が体の右側面を断続的に攻撃してくる、痛え。

 スタートが遅かったため日暮れギリギリに十谷峠へ。一時の爆風は収まってきたもののまだ断続的に強風が。東側(増穂側)に林道を少し下り風を避ける。明日は早川町薬袋までのセクション3、晴れろとは言わないが、とりあえず爆風は勘弁💦