今日はとても美味しい珈琲に出会いました。
家から近いというのに、ここの珈琲屋さんは存在自体全然知りませんでした。
祖父と休日の昼下がり、おいしいコーヒーが飲みたいと私が言ったので、
連れていってもらいました。
大通りからすっと中に奥まって佇む、珈琲倶楽部の看板。
ふるぼけた看板は、あきらかに昔から町で生きてきた証でした。
中に入ると、珈琲のいい香りが立ち込めています。
丁寧に磨かれたコーヒーカップが厨房の天井にかけられています。
その真ん中で、マスターがせっせと珈琲を入れています。
狭い店内には、艶のある濃い木で丁寧に作られたテーブルとチェアが
並んでいます。
私たちは窓側の日当たりのよい席に座りました。
耳から入ってくるのは、上質のピアノジャズの音色。
ココロを込めて書いたメニュー表は、店主の愛情を感じぜずにはいられません。
壁にかかったマンドリン。
どこか異国の町をとった白黒の写真。
日常を忘れ、どこかへタイムスリップしたような気持ちでした。
注文してしばらくすると、目の前にピンクの陶器でできたカップに入れられたブレンド珈琲が
私の目の前に運ばれてきました。
器の淵は金色に塗られ、珈琲の深い濃い色によく生えています。
祖父のカップはブルー。
この店では、客にあわせて、その人にあうカップで飲み物を出してくれるそうです。
丁寧にカップをもち、そっと鼻に近づけて香りを確かめます。
体いっぱいに珈琲の香りが広がりました。
そして、そっと口にふくみます。
深い、苦い、そしてすうーっとした切れ味。
渋るような旨さ。
横に添えられた黒砂糖。ミルクを入れると、またコクがでて美味。
ああ。なんという贅沢な一杯。
ココロが満たされていくというのはこういうことをいうのかなと思いました。
ああ、五感がみなぎるとはこういうことなのでしょうか。
とても素敵な休日でした。
ほんのちょっとの贅沢が、ココロを満たす。
それは珈琲であれなんであれ。
愛情を感じる、そんな一杯でした。