※その1の続き。
 
たしかにジャパニだけど名前あるし何らかの日本代表でもねえし。少し歩いて商売っけないドライバーをみっけようと考え、その場を離れる背後からジャパニジャパニ。無視をすると呼びかけは「コリア!?」に変わります。さらに聞こえないふりをすれば「ネパーリー!?」になります。旅するうちに陽にやけてルンギーという男性用巻きスカート(あっちの伝統的衣装)の出で立ちになったら、コリアより先にネパーリーになりました。ネパール人は一般的なインド人より東アジアに近い外見をしています。インド人といってもそれぞれで、少数民族がいるし、北と南でも傾向が違います。ある時、列車の中で東アジア系の人に話しかけられましたが、少数民族のナガ族でした。同胞かと思われたのかもしれません。違うとわかっても親切で、気をつけて旅するようにと心配して連絡先を書いて渡してくれました。帰国してから調べたら、ナガ族はつい最近まで首狩り族でした。インドからの独立を主張している人々がいるようです。めったに観光客が訪れない地域では、少年から「アメリカ人?」と訊ねられ、それもあるかと驚きました。先見の明のある少年です。はい、私は大統領選の権利を持たないアメリカ人です。
 
※その3へ続く。