はじめのうちは好意的な言葉であったはずだと思い、調べてみたらやっぱりそうでした。
使い始めたのはコラムニストの深澤真紀氏で、本来は、「異性にがつがつせず、男らしさにこだわらない、男女平等を自然に受け入れ、家族や友人、地元を大切にする若い男性を「草食男子」と名付けました。人口比でいうと世界一性犯罪の多いここ日本では、理想的な男性のように思えます。地元を~の点はマイルドヤンキーと同じなようですけれど、マイルドヤンキーはただ地元にいるだけなので違います。これが、深澤氏も不本意だと発言しているように、ただマイナス・イメージ(なさけない、だめな奴等々)のレッテルに変容してしまったわけです。 社会学的に言い表すための言葉ではなく、人を貶めるためのもんになってしまいました。メディアによって恣意的な使われ方をされ、若い人をとにかくけなしたい年長者にとって都合の良いワードとなりました。
これは、[寛容]を重んじるリベラルな私としては許せんですよ。強姦犯のことを、「元気があっていい」と言った自民党議員がいましたけれど、あんなのを喜ばせるわけですよ。震災に乗じて、イケメンの自衛隊員が地元で人気だなどといいかげんなことを書いた右傾おじさん雑誌の週刊ポストあたりが恣意的誤用をはじめたんじゃないだろうか。誰かにレッテルを貼り貶めて全否定し、自分はちょっと浮き上がりたい悪趣味みたいなもんです。よくあるパターンは、体育会系を自称し、誰かに文化系というレッテルを貼って自己満足するパワハラ上司。文化と関係のないスポーツはあまりないし、なにをするにも体は使いますし、良し悪しは別として精神論があったりします。それに、脳も体の一部です。客観性の薄さという点では、契約社員と嘱託社員によるハケンいじめなんか、もっと馬鹿げていますね。
 
もしかしたら、村上龍(小説家)が昔よく言っていた、欧米=狩猟民族 日本=農耕民族 からの影響もあるかもしれません。これもばかげた分別で、フランスなんてどう考えても農業国です。
 
まっ、肉も野菜もバランスよく食べた方がいいっすね。ヒトは本来、雑食する生物ですから。
 
〈おまけ〉
彼らは何系?w
自衛隊の変態訓練、っていうか幼稚な部下いじめについて知りたい方はこちらへ。http://www.j-cast.com/m/2014/08/18213372.html
〈予告〉
恣意的誤用の要因には、「少子化問題」がありそうなので、次回は「大家族」についてなんか書きます。