今年、セミの鳴き声をあまり聞かないなと思っていました。死骸が路傍に落ちているのは、アビーの散歩の途中でよく見かけるのですが、鳴き声は聞かない。どこで鳴いているのだろうと、思っていたのです。

 

 そんな夏の盛りの早朝、アビーとたまには違う方面に行こうと、蕨の公園まで足を延ばしました。バーベキューもできるような、大きな公園です。大きな樹木も、たくさんあります。

 

 アビーとその公園に近づいていくと、けっこう遠くからでもセミの大合唱が聞こえて来ました。公園の中に入ると、もう大変。よく、鳴き声が降ってくるという形容をしますが、そんなもんじゃない。四方八方から、セミの大音量が響き渡ります。

 

 体に突き刺さるような感覚。降ってくるのではなく、セミの鳴き声が詰まっているプールに突き落とされたような感じです。

 

 やっぱりセミは居る所には居るのだと、再確認しました。当たり前なのですけれどもね。