入館料の10倍のモノ | 龍馬と夢紀行

入館料の10倍のモノ

昨日、近江路での挨拶回りでの途中、

再来年の「戦国手帳」に鉄砲を取り上げてみようかと、

自身の勉強不足を補うべく鉄砲の薀蓄などを求め、

久しぶりに「国友鉄砲ミュージアム」に立ち寄ってきました。

 

『鉄炮記』に拠れば天文12年(1543)8月、

種子島漂着のポルトガル人によって鉄砲がもたらされましたが、

鉄砲の普及ルートは三つあったといわれています。

 

所伝がどこまで正確なのかわかりませんが、

その後、根来・堺・国友の三ヵ所が主要生産地となったそうです。

 

そして国友に関して『国友鉄砲記』に拠れば、

種子島時堯が複製した鉄砲を島津義久に献上すると、

義久はそのうち五挺を将軍足利義晴に進上したとのことで、

義晴が管領の細川晴元に命じて国友鍛冶に製作を命じたとのこと。

 

長浜にある国友という地は、

交通の要衝であることも重要な選択ポイントだったのかもしれません。

いずれにせよこうして国友と鉄砲の関係が生まれました。

 

300円の入館料を支払い、

一通り見終わって帰路に就こうかと思ったら、

入館するときには気づかなかったのですが、

ダンボール箱に一杯の書籍が詰め込まれていました。

 

そして、「ご自由にお持ち帰りください」との添え書きが。

歴史関連の書籍は重版されることが少ないので、

ひょっとしてとの淡い気持ちを抱きながら見定めると、

「三省堂 全訳読解 古語辞典」が目に留まりました。

もちろん中古本ですが、

それでもまだそこはかとなく新しさが感じられる質の良いもの。

一言声をかけて頂戴してきましたが、

新品であれば3000円程度のものだそうです。

300円払って、3000円ほどのものをいただくとは申し訳ない感じ。

 

再来年の戦国手帳には、鉄砲のことを掲載しようと思います。