凄みを感じさせる場所
日から吉田松陰の新商品に関して算段中で、
それに準じて松陰の関連本を今一度渉猟しています。
そんな松陰関連の書籍を何年ぶりかに読み返していると、
以前とは異なる感情が分泌されるように感じます。
それにしても本州の最西端の地で、
しかも木造瓦葺き平屋建てのわずか50㎡ほどの家屋(松下村塾)から、
幕末を揺れ動かすような震源地と成り得たのかを思うと、
どう考えてみてもそのこと自体が、やはり奇跡のように感じられます。
松陰の松下村塾における思想的なものをたぐっていくと、
「君臣の義」と「華夷弁別(かいべんべつ)」などが浮かんできます。
そして特に「華夷弁別」に関しては、
自分が生まれたところを決して卑下することなく、
その場所を世界の中心に考えることが肝要であるとする考え方。
まずは本州最西端の長州藩でしっかりと腰をすえ、
辺境という劣等感を克服しながら優れた環境を周りに築く。
そうすれば辺境の地であってもいつかは世界の中心(華)となるというもの。
こうした理念に基づいて、
松陰は天下を奮発震動させた多くの人材を松下村塾から輩出したわけですが、
とにかく学問では博識を弄ぶことを良しとせず、
行える学問つまりは〝実学〟を説いた松陰らしさが出ています。
来月あたりから松陰に関する商品企画の制作に入りますが、
世界遺産「明治日本の産業革命遺産」に登録され、
草莽の精神を育んだ松下村塾についてのアイテムを模索中です。