内容の一致を見ました
相撲番付の体裁(木版縦一枚刷)に倣い、
「当世はやり物」などに階級をつけた一覧を〝見立番付〟といいます。
人が物事に順位や序列をつけたがるという心理を巧みに利用し、
なおかつ〝情報〟を巧く〝価値〟に変換させて、
面白さや楽しみを演出するという非常に考えられたモノ。
なにもこれは当時だけのモノではなく、
現代も売れ筋や旨いものランキングに至るまで、
挙げればキリがないほどその手のモノが世の中に目白押しです。
個人的に幕末期から明治初期にかけての〝見立番付〟を数点所有し、
少しアレンジを加えてたりして自社の歴史商品としていますが、
地味な割に販売実績はコンスタントに数字を積み上げています。
過日、馴染みの錦絵専門店で、
店主から〝見立番付〟を模した「古戦場」の錦絵を勧められました。
一見した瞬間に「どこかで見かけた内容」であることを認識。
個人所蔵している〝見立番付〟と内容が一致しているような感じを受け、
敢えて内容が一致していても面白そうだからと、
店主の勧められるままに購入することにしました。
そして翌日に会社に出勤して、
私が所蔵している江戸末期の〝見立番付〟と突き合わせると、
見事なまでに内容が一致しているではありませんか。
おそらくですが、
「古戦場の見立番付」をベースに錦絵で描かれたようです。
少しばかり珍しい展開を目の当たりにして驚かされました。
ちなみに私が個人所蔵する「見立番付」が上の画像。
今回購入した錦絵がこちらです。