渋沢栄一と中村天風
過日、ワクチン接種での便宜強要した某薬局の会長。
大きなニュースとなってマスコミを賑わせました。
秘書の働きがけを執拗に強調して、
その後は一切音沙汰なし状態となっています。
さて以前、何かで目にしたのですが、
会長の愛読書はP・ドラッカーと中村天風だったような。
ドラッカー(1909-2005)はマネジメントの祖で、
世界中の経営者たちに大きな影響を与え、
今でも熱心な信奉者が大勢いることで知られています。
そして中村天風(1876-1868)はというと、
心身統一法を広めた思想家、教育者、著述家で、
実業家の松下幸之助、稲盛和夫、永守重信、
そしてスポーツ界では、広岡達朗、松岡修造、
さらに今をときめくあの大谷翔平から心酔されている人物。
いうまでもなく、ドラッカーも天風も、
「我先に便宜を求めよ」というような
恥ずべき利己主義的な発想は持ち合わせていません。
さて、何故ゆえにこの話を持ち出したかというと、
中村天風の実父のことが思い出されたからなのです。
というのも天風の実父は、
明治維新後に新政府に仕えて大蔵省で紙幣用紙を開発した人物。
これをふと思い出したことで、
渋沢栄一との接点があったのではないかと睨んだわけです。
そんな関係性が頭をもたげましたので、
少し調べてみると、やはりというべきか、
富岡製糸場の敷地買収を行った際に、
天風の父である中村祐興は監督正として、
渋沢栄一、尾高惇忠らとともに設立に尽力したとのこと。
そんな関係性が俄かに浮かび上がってきました。