母の言葉② | 夫が前頭側頭型認知症になりました

夫が前頭側頭型認知症になりました

2023年12月に夫が67歳で「前頭側頭型認知症」と診断されました。
現在進行形の介護をブログにしていきます。

午前中、母の通院付き添いに行ってきました。

巻き爪から感染症を起こしかけて肉芽?ができてしまったので、総合病院の皮膚科に通院しています。

 

だいぶ小さくなったのですが、まだジクジクしているのでこの先も通院が必要です。

二か月経つのにまだ治らないとは・・・。

 

いつもの通り待ち時間に主人のことを報告。

入院することは前に話してあったので、その後のことを少し話しました。

 

その際に「最初は入院していることが分からないはずだけど、そのうちに『ここは自分の居場所』と分かると思うよ」と言われました。

だから最初はあまり面会に行かない方がいい、と。

理解できる前に行ってしまうと「帰りたい」が強くなってしまう、と。

「月一回くらいでちょうどいいんじゃない?」と言われました。

 

説得力あるなぁ、と妙に感心してしまいました。

 

正直いうと、私と母の関係はあまり良くありませんでした。

大酒飲みで感情の起伏が激しく、過干渉や束縛からくる暴言も酷い母親でしたので・・・。

私に対しての愛情が強すぎるタイプなのです。

 

私の実の父とは私が小さいときに離婚、再婚した相手はしばらくして蒸発、そのおかげで私も子供時代に3回苗字が変わっています。

再婚相手に逃げられたあとも、たびたび異性とのトラブルがあったりして、その度に頭を下げるのは私でした。

 

そんな母ですので、私も22歳で結婚を機に家を出た後は、常に近くには住んでいましたが実家にはあまり寄り付きませんでした。

ことあるごとにメールが来ていたので、着信音が鳴る度に「今度は何?!」と怯え、実家に行った後は気持ちが荒れていたりもしました。

 

もちろん私は一人っ子なので、母が倒れたときは全ての対応をしました。

そういうときは四の五の言ってられないので💦

それは今も同じです。

 

そんな母も歳と共に穏やかになってきました。

今は施設にいて母から連絡が来ることはないので(施設は携帯持ち込みNG)、私には丁度いい距離感です。

 

通院付き添いが必要になるまでは、月に2~3回、面会と洗濯物の入れ替えにいくくらい、今は通勤付き添いが面会と洗濯物入れ替えを兼ねているので、良いバランスです。

 

これくらいの距離感だと私も母に優しくできますし、母も私に酷く固執することはないのでちょうどいいのだと思います。

 

当たり前ですが母には感謝していますし、決して嫌いではないのです。

ただ近すぎるとお互いにダメなのです。

親子だからこその距離感なんですね。

 

主人のことに関しても、母が私を心配しているのはよく分かりますし、言ってくれる言葉がすごく有難かったり、納得できたりするのも今の距離感だからなんだと思います。

もし母が今までのように実家にいたら、それこそ心配するあまりに毎日メールや電話で行き過ぎだよ、ということを言ってきたでしょうね。

 

その母が言った「最初は入院していることが分からないはずだけど、そのうちに『ここは自分の居場所』と分かると思うよ」という言葉。

 

もしかして母も最初は入院⇒施設のときにそんな風に思っていたのかな、と思いました。

私に迷惑をかけたくない一心で、そうやって自分を納得させたのかもしれないです。

 

そう思うとちょっと心が痛みます。

 

ちなみに今日、母が一番泣きそうになったのは「黒猫くんが主人を探すんだよね」と私が言ったときでした。

「忠犬ハチ公を思い出しちゃう」と言って涙ぐんでました。

 

「いや、うちの黒猫くんはあんなに頭良くないよ」と言ったら大笑いしてましたけど爆  笑