2021年もまもなく1ヵ月が終わります。なかなか新型コロナウィルスの状況は落ち着かない中、1月中旬から、ソーシャルネット、そうSNS関連のサービスが盛り上がってきて、中でも先週1週間はClubhouse祭りでした。

 

自分自身、久しぶりにこの感じが楽しくて、ここ数日はとくにClubhouseでルームを作ったり、他の人のルームに入ったりして楽しんでいます。

 

ということで、2021年に再加熱中の自分のソーシャルグラフ、そして、令和初のソーシャルネット(SNS)狂騒曲について、自分なりにまとめておこうと思います。

 

※2020年1月31日、AM8:30にちょっとだけ加筆・修正しました。

 

■まずはMEEETに参加して

 

 

 

まず、久しぶりに新しいソーシャルネット「MEEET」に、1月19日に参加しました。

遅ればせながらMEEETに登録してみました。

馮 富久さんの投稿 2021年1月19日火曜日

このサービスは、MEEET合同会社が運営する完全招待制のサービスで、立ち上げメンバーの一人が友人のヨシオリさんで、招待してもらいました。ザクっとまとめるとAさん、Bさん、Cさんがいたとして、AさんがBさんとCさん、それぞれとつながりがあり、かつ、BさんとCさんがつながっていない場合にマッチングできるというもの。その仕掛けを、サービス内のLike/Laterというユーザへのタグ付けで行っています。

 

ちょっと使ってみての感想は以下のとおり。

 

 

実際のところ、初めてすぐに半分ぐらいは友人・知人でつながり(mixi以来、まもなくSNS歴17年になるので、新しいサービスでもIT/Web関連でのSNSフレンドがそれなりの数でいますw)、その中でも、まったく知らない人(ネットで見かけたかなぐらいから、まったく知らない方まで)がMEEETフレンドつながりで出てきて、「あー、この感覚懐かしい」というのが、MEEETを触って得られた印象です。

 

■Clubhouse、自分のソーシャルグラフを席巻中

 

 

MEEETを1月19、20日ぐらいに使って、その後、マッチングしたりメッセージをしていて、中には本当にひさしぶりに連絡を取る人がいて楽しいなぁと思っていたところの、Clubhouseの登場。

 

僕が覚えている感じでは、1月23、24日ぐらいに自分のTwitterタイムラインに「Clubhouse」の文字が出始めて、最初はあまり気にしていなかったんですが、週明け月曜の1月25日に盛り上がりが一気に加速、いわゆるハネた感じとなって、これはやりたい!と思って、まずはアプリをダウンロードして、アカウント「tomihisa」を確保(1月25日の夜)。

 

そして、翌26日に、FacebookやTwitterのタイムラインを眺めつつ、それぞれのフレンドたちの投稿から招待してくれる人を探していました。1月26日の午後、仕事つながりでもあり、呑み・鍋友達でもある清水さんに無事招待してもらい、参加することができました。

 

ただ、登録に対して、実はちょっと戸惑いもありました。というのも、参加にあたっては、携帯番号を使う、さらに友人の招待には自分のiPhoneの住所録(コンタクトリスト)を使う、ということで、あれ?これなにかあったらやばい(漏洩する?)のかなと思ったから。

 

古い話ですが、13年ほど前に、Yaariというサービスでやらかした実績があります苦笑 その節はすみませんでした>誰となく

 

 

■4日間を試しての振り返り

とは言え、無事登録でき、たくさんの友人たちが使っているので、大丈夫だろうというソーシャル安心感(笑)から、その懸念はすぐに消えて登録し、あとは試すだけ!となりました。

 

ここでもう1つ、音声のSNSってなんだ?というのが自分の中では、ありました。これまで、SNSと言えばテキストコミュニケーションが主流、しかも、同期というより多少ラグのある非同期型が多かったわけで、どんなものかがまったくわからず。

 

というわけで、登録した日はなんとなく様子見で、翌1月27日に、ヌーラボさんがClubhouseで人事・広報採用関連トークをするということで、それに参加、そして、途中、自分もスピーカーとして話をさせていただき、これが、記念すべきClubhouseデビューとなりました。

 

 

 

いざやってみると、何を話して良いのかな?とか、スマホに向かって話すというのに慣れなかったものの、ZoomやGoogle Meetのようなオンラインコミュニケーションより手軽、とくに、iPhoneさえあればすぐに始めて、すぐに抜けられる、というのがめっちゃ心地良かったです。

 

この日はその後の寝る前にえふしんさんがルームを開けていたので、ちょっとした雑談をさせてもらったりも。たぶんZoomではこんな手軽にはならなかったでしょうし、FBメッセやLINE(テキスト)では、そもそもカジュアルな会話(雑談)をしよう、とはならなかったと思います。

 

 

翌日は初めて自分でルームを開いてみました。この日は出社日で、朝、勤務始める前に開けてみたら、アメリカ在住のkayoさんがご参加してくださいました。海外通話の感覚でもありますが、それでもこの手軽さは本当にすごい。ちなみにkayoさんは渡米前の2016年にお会いして以来、約4年3ヵ月ぶりのリアル会話でした。

 

 

さらに、前日に徳力さんが、ランチタイムにClubhouseを試すということで、それに手を上げたところ、スピーカーとして呼んでいただけました。こういうカジュアルにイベントが始まってしまうのも、Clubhouseならではですね(他のサービスでも代替できるとは思いますが、音のSNSという新鮮さと、サービスに対するユーザの前のめり感が、とにかく強いと感じました)。

 

 

徳力さんの最初のClubhouse評はこちらです。ぜひ併せてご覧ください。

 

 

ちなみに、この徳力さんのルームでまず痛感したのが、Clubhouseは、とにかくスピーカーになったら(マイクが使えるようになったら)、「自分が話す」という強い意識を持たないと、たぶん話せないということ。

 

Zoom他のツールと比べて、会話が重なっても、それぞれの声がそれなりに聞こえるので、かぶっても双方がお見合い(様子見)せず、がんがん喋れることと、相手の顔が見えないことで様子を見ない人はまったく様子を見ずに喋り続けられることが特徴です。なので、複数人のトーク、いわゆるパネルディスカッション系でMCがいないと、話せる人、そして、話の展開が読める人がどんどんプレゼンスを高められる(ようはたくさん喋れるw)と思いました。

 

そして、個人的に、これまでのClubhouse体験で一番おもしろかったのがこちら。

今日のWebSigモデレーターMTGは、最初Zoomでクローズド、後半Clubhouseでミディアムオープンで。 この体験は今だけかもしれないというのも加味して楽しかった!タグ付けはしていないですが、モデレーター以外でのゲストがスタートか...

馮 富久さんの投稿 2021年1月28日木曜日

WebSigモデレーターMTGで、前半はZoomでクローズド、後半はClubhouseを使って、モデレータ+フォロワーのミディアムなオープンでやってみたところ、けんすうさんやさくらインターネット田中さん、また、友人のアルファコード水野君などがどんどん入ってきてくれて、そこで、モデレターMTGと言いつつも、ちょっとしたトークショー的な展開もできたのが、おもしろくもあり、この感じは、リアルではもちろん、Zoomなどのオンラインイベントでは無理な体験で、しかも、しつこくない感じがすごく良かったです。

 

あと、もう1つおもしろかったのが、けんすうさんのインとアウトの様子で、けんすうさんはかなりフォロワーがいらっしゃるため、インしたときにたくさんのオーディエンスが入ってきていて、アウトしたら、さーっとオーディエンスが減り、あー、これがインフルエンサーなのかと実感しました(最初、それに気が付かず、WebSig 24/7ってめっちゃ人気あるじゃんと思っていたのは内緒ですw)

 

そして、週末、朝散歩がてらルームを開けたら、そこでまた、友人が入ってきてくれて、ゆるゆると雑談ができ、これは、とくにコロナ禍で会話する相手が限定される中で、それが広がっている今のタイミング、しかも、時間的拘束がゆるいという点が、2021年1月末時点での、日本というか、自分にとってはすごくフィットしているサービス体験です。

 

■コロナ禍、ソーシャルディスタンスなんのその、招待制SNSが生み出すFOAFの輪

最後にまとめてきなものを。

 

まず、MEEETでも、Clubhouseでも、とにかく自分自身のFOAF(Friend of a Friend)で、新しいつながりが増えたり、また、自分がコアとなった場合で、それぞれ未接続の人がつながったりと、mixi、その前のOrkutなどの、あの懐かしい感覚を久々に体験できていること、これが一番です。この令和になっての「FOAF」の体感、とくに40代も中盤を過ぎてもなお、さらに、コロナ禍でソーシャルディスタンスが騒がれる中、新しいつながりが増えている感覚が、ソーシャルネット大好き人間としては本当に楽しいです。

 

この感覚、30歳過ぎにmixiを始めたときを思い出しました。その当時、新しい出会いと言えば、会社(仕事)つながりがメインで、そのころ僕は仕事から各種OSSコミュニティ、さらにはWebSig 24/7に出会い、結果として、会社以外のコミュニティより広めなつながり体験ができ、そのおかげで(結果的に)自分からもつながりを拡張することができました。

 

一方で、40に近づき、40歳を過ぎたあたりから、その感じは薄れ、また、自分自身、限られた時間をこれまでのつながりへの強化に向けて、広げる意識を抑えているところがありました。

 

ただ、46歳の抱負でも書きましたが、今年は「初体験を増やす」を抱負にしていたので、まさに、その抱負を実現できるサービスとしてのClubhouse、いま時点の自分の中ではピッタリなサービスの登場でした(音声でつながる、というのも、Podcastをほとんどやっていなかった自分の中では初体験)。

 

 

とは言え、まだまだ新しいつながりがどんどん拡張できているかというと、ほとんどなく(今日の午後、散歩がてらに入った部屋で友人つながりで新しい人と何人かと会話はできました)、これからしばらくの間、どうなるかワクワクドキドキしています。

 

■mixiやTwitter、Facebookで脈々と続いているソーシャルグラフの再加熱

そして、個人的に、とくにClubhouseが楽しい!と感じているのがこれ。

 

 

冒頭でも書いたとおり、mixi黎明期世代、さらに、2007年のTwitter、翌年のFacebookといった国内のアーリーアダプターが盛り上がったタイミングでSNSの隆起を、ユーザとして体験できた身としては、その当時につながり、コミュニケーション取れた方たちとは、ずっとつながっているものの、その後、とくに2011年のLINE登場以降、ぐらいから、SNSで交流するというのは少しずつ減っているのが実際のところでした(自分自身のSNSの使い方も変わっているので)。

 

さらに、TwitterやFacebookに関してはサービス側のアルゴリズムでアクティブなソーシャルグラフと非アクティブなソーシャルグラフで、タイムラインの形成が異なるために、つながっていても休眠しているソーシャルグラフがたくさんあります。

 

そんな中での、Clubhouseの登場、そして、自分の周りでのムーブメント。言葉で言うなら、冬眠していたソーシャルグラフが、一気にまた目を覚まし、そこかしこでアクティブになり、それぞれの行動が自分に伝播してきたり、また、自分の行動が他の休眠していたソーシャルグラフに伝播して、つながりが復活していて、この、「ソーシャルグラフの再加熱」が、今の自分にとってのClubhouseの最大の魅力です。

 

あと、つながりの要素が「ゆるい雑談」であること、そして、自分を含め、つながりのある方が、mixiでつながった当時から最長で17年、少なくとも10年ぐらいは経っていることで、「自分が知っていること」、また「自分が知られていること」以外の知見や体験が増えていることで、雑談が雑談+αに広がっている感じがすごく良いなと思っています。10年以上という時間が生み出してくれた、雑談のアップデート的な。

 

その他、この数日で気がついたのは、その国内SNS起源世代(と勝手に名付けますw)の方たちは、音声SNSとソーシャルグラフの再加熱の使い方がとても上手くて、パッと思いつくところで、仕事的なところでは、kigoyamaさんのClubhouseの公開インタビュー。

 

 

また、マイミクふぁるさんはClubhouseルームでの、見守り機能的なお子さんのお相手部屋開設など、ポジティブな使われ方がすばらしいですし、ソーシャルグラフを起点にしているからこその、良い体験だと思っています。こういうのは、経験+創造性、何より皆さん楽しんでいるからこそできたんじゃないかと、勝手に考察しました(違っていたらすみませんw)。

 

それと、声だけというのも大事ですね。この「声」に関する自分の印象と勝手考察はまた改めて書きたいです。

 

■初めてSNSのムーブメント隆起を体験しているユーザとの融和

もう1つ、これは、SNS起源世代とはまったく別のところでも動きが出ていることに、mixiやTwitter、Facebookなどの、国内隆起タイミングとの違いを感じています。ざっくりいうとこれ↓

 

 

これについてはnobiさんのツイートにもこんな感じで書かせてもらいました。

 

 

そう、今の高校生や大学生、あるいは、社会人数年ぐらいの20代前半にとって、mixi(2004年)、Twitter、Facebook(2007~2009年)というのは、12~16年前なので、ユーザとしてその盛り上がりは体験していないわけです。そんな中で、今、世代を超えて盛り上がりの兆しを、ユーザとして体験している(であろう)状況は、これまでのSNSの盛り上がりとは違って、世代を超えた何かが生まれるのかなと、この点はまったくの未知で、初体験が何か出てくるかもという可能性に期待しています。

 

世代の話とは別に、Clubhouseに関しては、IT/Web系やビジネス系だけではなく、芸能関係、政治家、スポーツ業界など、多用なジャンルの方がすぐに使い始めているのが、これまた過去のmixi/Twitter/Facebookとは違うと思っています。が、こうした多用なジャンルの方が入っているのは、それらのSNSが作り上げてきた文化であり、価値なんだと、勝手に思っています。(大袈裟な言い方かもしれませんが)SNS文化の財産です。

 

ここまで、ポジティブな捉え方でずっと書いてきました。当然ながらSNSの活用には人と人のつながりがあり、悪意ある使われ方などにも気をつけなければいけません(前述のYaariみたいなことはもう気をつけないと汗)。

 

なお、Clubhouseの母国アメリカでは、すでにヘイトスピーチなどにも使われていて問題になっている、と、先日のWebSigモデレーターMTGで聞いたりもしました。日本もこれから、そういったこと、また、利用規約に対して運営が厳格ということもあるそうなので、その点で、今後、どう広がっていくのか、それもまた興味深く見ていきたいと思います。

 

以上、久しぶりに、SNS、ソーシャルネットについて、長文を書いてみました(後半はほとんどClubhouseの話でw)。ふと振り返ると、以前、たとえば8年前には「Path」についてこんなことを書いていたり、あのころはSNSのことを考えるだけでも楽しかったのが、また、こうしてブログを書いているということは、再びその気持ちになっている現れですねw

 

 

そして、明後日から2月ですが、2月に入ったらMEEET起点での何かしらのイベント、また、Clubhouseは、今のところ盛り上がっている中、1週間、2週間と経てば、落ち着くことも考えられる中で(雑談だけで2週間どころか1週間も続けられるかどうかは自分的にちょっと懐疑的)、自分としては、継続して使って、またブログを書いてみたいと思います(こう書いておけば、1人でも続ける理由になるしねw)

 

とにかく、今はこんな気持ちなので、当面は朝散歩で部屋を開けて、そこに誰かが来てくれることを願ってゆるゆる楽しみたいと思います。

 

 

もちろん、もうちょっと練り込んでのClubhouse企画もやってみたいですね(一応、来週あたり、電子出版トークを準備中です)。

 

※追記※

■Clubhouseのソーシャルグラフの起点となる電話番号

あと、一晩寝て垣忘れていたのを思い出したのが、Clubhouseのソーシャルグラフの起点となる「携帯電話番号」と「住所録」。これまでは、メールでのつながりから始まることが多かったので、オンラインが一般化した2000年以降はシームレスにつながりやすかったと思う反面、2021年の今、LINEをはじめ、電話番号以外のアイデンティティでつながりがスタートするネット社会では、携帯電話番号が非常にレアで、だからこそ、招待制のレア感を、一層レアにしているように思います。

 

が、初めて数日たっただけで一気にユーザも増え、起点の電話番号は薄れ始め、Clubhouse起点でのつながりが拡張しているので、これはもう、来週あたりにはあまり関係なくなりそうですし、忘れらるのかなとも思いました(ので、ブログに書き残しておきました)。

 

ちなみにClubhouse起点のソーシャルグラフは、携帯番号でその世界に入れさえすれば、あとは、既存のソーシャルグラフ(おもにTwitter)やリアルグラフなので、いま時点のClubhouseもまた、前述した、SNS文化の財産のうえで成立しているのかな、と個人的に思いました。