かつて仕事の中で
「あんなこと言ってしまって。この役職に就いたから言ってしまったのかなぁ。ほんとはもっと,違うことを自分は言いたいはずだ。こんなのほんとの自分らしくないぞ。」
な~んて,思ったことがありました。
中学2年生の男子が,
「こんなことしてるのは,本当の自分じゃない感じがして..。」
みたいに,あの時のぼくと同じようなフレーズで
部活動の悩みを話してくれました。
不登校傾向のお子さんがいるお母さん方で
「本当なら,小学生の時からちゃんと話を聞いてやればよかったのに..。
とか
「こんな気持ちでは,母親としてダメじゃないかと思う..。」
という言い方をされる場合があります。
これは
あの時…つまり,過ぎ去った時のことを
不本意だったと嘆いているようでもあるのですが・・
その根底には
もっと別の思い込みがあります。
それは
「こんな母親はだめで,本当の母親はもっといいはず。」
「これは本当の自分の姿ではないんだ。」
「本当の自分は,もっといいはず,できるはずだ。」
つまり
これは本当の自分ではなくて
本当の自分は,もっとよい自分なんだ
という,無意識な思い込みです。
本当の自分…
本当のぼく…
本当の母親…
この思い込みは大切な潜在意識です。が..
物事がうまくいかない時や
思い通りの結果が得られない時に
誰に言われるわけでもないのに,
ついつい,
まだ見ぬ「本当の自分」と比較をして
悩みを深刻化させることがあります。
ぼくが仕事の立場上とった行動も
あの子が部活動で味わった苦しみも
あのお母さんが,取った行動や感じたことは
ぜ~んぶ,その時の
「本当の自分」によるものなのです。
その時,その状況下で
相手にとって
その時必要とされる
「本当の自分」
だったはずなのです。
ですから,
その時と今では
思いが変わることがあっても,当然です。
だから,あまりにも
本当の自分に振り回されたり
本当の自分を追い求めたりするのは
後悔を強めたり
心を疲れさせることになります。
深く反省をし,
遠くの過去まで考えすぎないことが
自分を傷つけないうえでは
大事なことです。
本当の自分
まだ見ぬ,よりよいはずの自分を
追い求めすぎると
今の自分を,見失うことになりかねません。
いつだって,自分は自分です。
あの時は,あんな自分だったんだ!
今は,こんな自分なのさ!
成長したな。
あの時は少しまずかったけど,そーゆーこともあるさ!
そんな感じで,
自分が自分を受け入れてあげましょう (^.^)!