「ハーブ&ドロシーふたりからの贈りもの」 | 娘がやっている栄養療法を父と母もやってみるブログ

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5歳から始まった娘のチックを治そうと栄養療法に取り組み、現在はほぼなしです。


「ハーブ&ドロシーふたりからの贈りもの」も観た


現代アートの世界的コレクターとして知られるハーブ&ドロシー・ヴォーゲル夫妻の「その後」を追ったドキュメンタリー映画で、前作『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』の続編
 

寄贈された作品を通じて、これまで最先端の現代アートに触れる機会の少なかった地域の人々や子どもたちがアートの魅力に目覚め、感動が広がる様子が描かれる。

 

かつてまだ無名だった頃にふたりに見出され、作品を買ってもらうことで支えられたアーティストたちが、寄贈プロジェクトを通じて改めてふたりへの感謝や敬意を語る。作品を売買の対象(投機対象)としてではなく、心からアートを愛した夫妻の純粋な情熱が浮き彫りになる。

 

最後の方に面白いシーンがある。

 

全米各地に贈られた夫妻のコレクションは「ヴォーゲル50×50」のサイトでチェックできるのだが、それをチェックするドロシー

ヴォーゲル50×50のサイトを見ると各地の状況をチェックできる。
どの美術館が作品の写真をアップしているか、どこがしていないか
私の次のプロジェクトは各美術館をチェックして、いつ写真を載せるのか聞くこと
 
アラスカをクリックしてみると写真が4つしかない。展覧会はまだだから文句は言わないでおくわ
 
アラバマは2010年の3月4日から6月6日だった
アラバマにいってみましょう
3点だけ
展覧会も終わっているのに
連絡先はわかっているからメールを送るわ

 

展覧会は終わっているのにサイトの写真が3点だけよ。いつアップデートするつもり?
やるべきよね?まだだけどそのうち必ずね

 

 
こんなにイラついたドロシーは初めてという映像
この年齢でパソコンを駆使できるのはドロシーが昔、図書館司書をしていたからであろう。
まさにコンピューターお婆ちゃん(笑)
 
ちなみにアラスカは現在すべての写真を掲載しましたが、アラバマはまだ8つ未掲載です。

 

憤るドロシーと、あまり興味なさそうなハーブが対照的
 
2010年の6月〜7月の撮影と思われ、ハーブは2012年の7月に亡くなるから亡くなる2年前の様子ということになる。

 

 

そしてハーブが亡くなった後のドロシーは終活を始める

 

コレクションは終わり

夫との共同作業だったから敬意を表して私の手で薄めたり変えたりしたくないの


実は50×50の企画にハービーは大反対だった
コレクションは1箇所に置きたいと
私としてはつらかった
繊細な配慮の要る企画だし、ハービーは頑固だし、いろいろ大変だったけど、1箇所に保管するのは無理と彼もわかって最後は受け入れた



白い壁を見るのが楽しみよ。ペンキを塗るの

そして広々とした部屋でシンプルに暮らしたい

長年着てないものは捨てるべきだそうよ。

(着ていたカーディガンをゴミ袋に捨てるドロシー)


当時アメリカで出版されて話題になったこんまりさんの片付け本の影響だろうか

ハービーの服は21袋分、救世軍に寄付したわ。これは私の服
ゆっくりと片付けるの

 
布をはがすわ
(壁にかけられたアート作品につけられていた布をはがすドロシー。布は作品に光が当たり変色するのを防いでいた)

引き取られる前によく見たいの

↑ジェフ・クーンズの作品で、売ったら〇億はすると思われる
 

 

アート作品が運ばれた後の部屋を定点撮影するのが、なんだか物悲しい

 

 

 
 

 

 
 

 

 
 

 

 
 

 

 
最後に部屋のすみの壁をパンして、あるものが映って終わるのだが、それはネタバレになるから控える

 

 

 

全米の美術館に贈られたというヴォーゲル夫妻のコレクションのリスト(50×50)を作品数のランキングで並べてみた。

↓このリスト

https://www.nga.gov/sites/default/files/2025-09/vogel50x50_index.pdf

作品数の数字には作品リストのリンクを貼っています。

 

 

順位 名前 作品数
1 Richard Tuttle 479
2 Lucio Pozzi 239
3 Charles Clough 165
4 Edda Renouf 159
5 Daryl Trivieri 146
6 Robert Barry 98
7 Steve Keister 94
8 Mark Kostabi 71
9 Richard Francisco 67
10 Don Hazlitt 66
11 Stephen Antonakos 65
12 Michael Lucero 54
13 Joseph Nechvatal 50
14 Richard Nonas 49
15 Lynda Benglis 45
16 Will Barnet 43
17 Cheryl Laemmle 41
18 Martin Johnson 40
19 Michael Goldberg 30
20 Jene Highstein 28
20 Judy Rifka 28
22 Alain Kirili 27
23 Lisa Bradley 22
23 Loren Calaway 22
25 Edward Renouf 21
26 Jill Levine 19
27 David Reed 18
28 Claudia DeMonte 17
28 Ronnie Landfield 17
30 Robert Mangold 15
31 Stewart Hitch 14
31 Thornton Willis 14
33 Michael Clark (Clark Fox)  12
33 Barbara Schwartz 12
33 Lori Taschler 12
36 Bill Jensen 11
37 Peter Hutchinson 10
38 Ruth Vollmer 9
39 Wendy Lehman 8
39 Sylvia Plimack Mangold 8
39 Nam June Paik 8
39 Pat Steir 8
43 Rodney Ripps 6
43 Judith Shea 6
43 Donald Sultan 6
43 Hap Tivey 6
43 Betty Woodman 6
48 William Anastasi 5
48 Dan Graham 5
48 Larry Poons 5
48 Ursula von Rydingsvard 5
52 Ronald Bladen 4
52 Peggy Cyphers 4
52 Peter Halley 4
52 Bryan Hunt 4
52 Neil Jenney 4
52 Stephen Kaltenbach 4
52 Mike Lash 4
52 Robert Lobe 4
52 Elizabeth Murray 4
52 Alan Saret 4
62 James Bishop 3
62 R.M. Fischer 3
62 Joan Jonas 3
62 Sol LeWitt 3
62 Andy Mann 3
62 Forrest Myers 3
62 Betty Parsons 3
62 Stephen Rosenthal 3
62 Alan Shields 3
62 Robert Stanley 3
62 John Torreano 3
62 Richard Van Buren 3
62 Terry Winters 3
75 Rackstraw Downes 2
75 Joel Fisher 2
75 Ronald Gorchov 2
75 Denise Green 2
75 Rodney Alan Greenblat 2
75 William L. Haney 2
75 Ralph Humphrey 2
75 Tobi Kahn 2
75 Moshe Kupferman 2
75 Raymond Parker 2
75 Henry C. Pearson 2
75 Lil Picard 2
75 David Rabinowitch 2
75 Christy Rupp 2
75 Peter Schuyff 2
75 Gary Stephan 2
75 Leo Valledor 2
75 Robert Marshall Watts 2
75 Lawrence Weiner 2
75 Tod Wizon 2
75 Joe Zucker 2
96 Gregory Amenoff 1
96 Eric Amouyal 1
96 Joe Andoe 1
96 Carl Andre 1
96 Richard Anuszkiewicz 1
96 Nancy Arlen 1
96 Anne Arnold 1
96 Richard Artschwager 1
96 Jo Baer 1
96 Carel Balth 1
96 Zigi Ben–Haim 1
96 Joseph Beuys 1
96 Dike Blair 1
96 William (Bill) Bollinger 1
96 Gary Bower 1
96 Richmond Burton 1
96 André Cadéré 1
96 Peter Campus 1
96 McWillie Chambers 1
96 Ann Chernow 1
96 Chryssa 1
96 John Clem Clarke 1
96 Kathleen Cooke 1
96 Gene Davis 1
96 Stuart Diamond 1
96 Lois Dodd 1
96 Koki Doktor 1
96 Robert Duran 1
96 Benni Efrat 1
96 William Fares 1
96 Adam Fuss 1
96 Charles Gaines 1
96 Pinchas Cohen Gan 1
96 Dixie Friend Gay 1
96 Jon Gibson 1
96 David Gilhooly 1
96 Sidney Gordin 1
96 Jim Hodges 1
96 Tom Holland 1
96 John Hultberg 1
96 David Hunter 1
96 Will Insley 1
96 Patrick Ireland aka Brian O’Doherty 1
96 Ralph Iwamoto 1
96 Steven Karr 1
96 John Latham 1
96 Michael Lathrop 1
96 Annette Lemieux 1
96 Roy Lichtenstein 1
96 Antoni Miralda 1
96 William Morehouse 1
96 Kyle Morris 1
96 Vik Muniz 1
96 村上隆 1
96 Catherine E. Murphy 1
96 David Novros 1
96 Joel Perlman 1
96 Richard Pettibone 1
96 Katherine Porter 1
96 Alexis Rockman 1
96 David Salle 1
96 John Salt 1
96 David Sawin 1
96 F. (Frank) L. Schröder 1
96 Hans Jürgen [H.A.] Schult 1
96 Joel Shapiro 1
96 Cindy Sherman 1
96 Yinka Shonibare 1
96 Lorna Simpson 1
96 Tony Smith 1
96 Keith Sonnier 1
96 Richard Stankiewicz 1
96 Michelle Stuart 1
96 Lynn Umlauf 1
96 Bettina Werner 1
96 Joseph White 1
96 Martin Wong 1
96 Mario Yrissary 1
96 Larry Zox 1
96 Michael Zwack 1

 

以上のリストの作品点数を合計すると2612となった。
 
3位のCharles Cloughというアーティストはステレオ写真を撮っているようで、ご夫妻もステレオ写真が好きだと知って嬉しくなった。

ハーブは派手な色使いの作品が好みで、ドロシーは理知的な作品が好みだというので、これはハーブの好み、こちらはドロシー?と想像しながら閲覧すると面白い。

 

最終的に購入する時は2人の意見が一致したというが、「あまり好みじゃないけどドロシーが買いたそうだからいっか」とかハーブが妥協することもあったのではないかな。(逆も然り)

 

それはそうと、映画では夫妻の集めたコレクションの総数は4782とカウントしていた。ほとんどを寄贈したと思われるが、ナショナルギャラリーは全て管理するのは不可能なので1000作品だけ引き取って、残りは全米50州に50作品づつ贈ることにしたわけだが、(それが上記の50×50リストである)

 

ナショナルギャラリーが1000点

他の50州の美術館が2612点

とすれば4782ー3612=残りの1171点はどうしたのだろうか。

ナショナルギャラリーは初めは1000点引き取るつもりだったが、途中から作品が増えたので結局2171点は全部引き取った?

 

50×50リストを眺めてみると、名前を聞いたことのあるアーティストは本当に少なくて、聞いたことがあるのは坂本龍一つながりのナム・ジュン・パイクとか、この前観た「アートのお値段」で知ったばかりの、ラリー・プーンズとか、ソル・ルウィット、リヒテンシュタイン、村上隆ぐらいしかいない。(ただ単に私が勉強不足で知らないだけかもしれないが)
 
コレクションしたアーティストの一覧が映画の最後でずらーっとテロップで流れるのだが、ジェフ・クーンズ、ジョン・ケージ、シャガール、ピカソ、ラウシェンバーグ、フランク・ステラ、ウォーホルなどの有名どころが50×50リストに載っていないのが気になった。
 
おそらくナショナルギャラリーが作品を引き取る時に重要なアーティストで欲しい作品だけ全部頂いて、いらない作品(50×50リスト)は全部他の美術館にあげたというのが実情ではないかな。美術館の格の違いによって寄贈する作品に差をつけたりとか、いろいろ深い闇がありそうに感じてしまう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ところで日本人アーティストでは森村泰昌と村上隆がリストに載っていたが、村上隆は50×50リストによるとミシシッピ美術館に寄贈されたらしい。森村泰昌の方は50×50リストに載っていないから、ナショナルギャラリーが引き取ったのだろうか。森村泰昌の方が格上?
 
 
 
あと岩本という名前もあったから調べたら、ラルフ・岩本さんという日系人の方だった。
こんな作品だった。