中谷美紀「オーストリア滞在日記」 | 娘がやっている栄養療法を父と母もやってみるブログ

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娘が2026年中受予定。娘のチックを治そうと4年前から栄養療法に取り組んでます。

小澤征爾さんが亡くなりました。


以前、中村先生のブログに、若き頃の小澤さんが武者修行の旅に出る時に浅井先生が背広をプレゼントしたと書いてあり、浅井先生と交流があった様子。小澤さんは亡くなるまでゲルマニウムを飲んでいたのだろうかと気になります。ゲルマニウムのおかげで少しでも苦痛なく逝かれたことを願います。



さて、中谷美紀「オーストリア滞在日記」ですが


ウィーン国立歌劇場管弦楽団とウィーンフィル所属のヴィオラ奏者であるドイツ人の旦那さん(Thilo Fechner)とのオーストリアやドイツでの暮らしをまとめた滞在日記で、202051日から724日まで毎日記録されている。


主に日々の料理や園芸、ドイツ語のオンラインレッスン、股関節の痛みとの戦いなどが綴られている。料理の話が多いので写真があるといいのにと思った。


なぜこの本を手に取ったかと言うと、妻が「MyAge 2023 冬号 更年期100100答」という刺激的なタイトルの雑誌を買ってきたのだが、その中で中谷さんが栄養療法に取り組んでいる記事を読んで興味をもったからだ。


特にファンというわけでもないが、中谷さんの出演する映画は、「阪急電車 片道15分の奇跡」、「ゼロの焦点」、「しあわせのかおり 幸福的馨香」、「シルク」、「自虐の詩」、「嫌われ松子の一生」、「LOFT」、「カオス」「リング」「らせん」「リング2」と11本も観ていた。「嫌われ松子の一生」はこの人の代表作なのではないかな。ドラマ「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」は藤木直人ファンの妻と楽しんだ。



雑誌の中で、中谷さんがバリバリのオーソモレキュラー実践者だとわかる記述がこの部分で、どこかで聞いたことがあるような内容に、もしやMクリニックあたりに通ってる?と思ってしまった。血液検査もして必要な栄養素をきちんと把握しているそうです。

「ビタミンA、B、C、D、E、そして鉄、亜鉛、マグネシウム、プロテイン、グルタミン、BCAA(必須アミノ酸)。これらはほとんど一日三回飲みます。お弁当箱のように大きなピルケースに入れて(笑)。ビタミンBは脳の回転とエネルギー生産のために、ないと生きていけないと思っていますし、Cは副腎をサポートするために。疲れたり、風邪をひきそうなときはCを限界まで大量摂取して乗り切ります。アミノ酸はお肌の材料ですし、鉄分とCが結びついてコラーゲンの材料になるので、鉄分だけ、Cだけではダメで、両方必要ですね。さらにはタンパク質がないとコラーゲンは作れないので、必ず一緒にとるようにしています」


雑誌にも書かれていたが、「オーストリア滞在日記」でも中谷さんご自身の体質について書かれた部分がある


p20

気管支が弱く、風邪をひく度に喘息様の咳が止まらなくなる私は、万が一の場合に重症化しやすいのではないかと恐れている。


p117

私も夫もカゼインアレルギーを抱えており、大好きな牛乳により夫はお腹を下し、私はじんましんを患う。


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お昼は熟した桃の冷製スープ。豆乳と桃と羊のフレッシュチーズにひとつまみのお塩と一片の氷を加えてミキサーにかけるだけ。あまりにも簡単でおいしいので2年前の夏に牛乳を用いてほぼ毎日桃のスープを作っていたらカゼインアレルギーを発症し、半年ほど慢性業麻疹に悩まされた。過ぎたるは猶及ばざるが如し。



食事における取り組みについて一番書かれていた部分。


p13

今でも朝一番で購入した焼きたてのパンのおいしさは忘れ難く、時々恋しくなるのですが、お砂糖や精製した白い穀物を口にすると、直後に血糖値が急激に上がり、その数時間後にインシュリンの過剰分泌によって血糖値が急激に下がり、さらにその下がった血糖値を上げようとアドレナリンとノルアドレナリン、ドーパミンが副腎から放出される機能性低血糖症という体質により、耐え難き倦怠感と不機嫌さ、顔中に表出するにきびに見舞われるため、大好きなバゲットもクロワッサンも、ずっと我慢していました。


ところが、オーストリアを訪れてみると、フォルコンブロットと言われるG I値が低く、血糖値の上昇をゆるやかにする全粒粉のパンが当たり前に店頭に並んでおり、もう我慢する必要がなくなったのです。最近では小麦のグルテンアレルギーに配慮して、ディンケルやアインコーン、エンマーといった古代小麦を用いた全粒粉パンも見かけるようになりました。


それはパスタも同様で、ごく普通のスーパーマーケットでも、激安スーパーでも、オーガニックのディンケル全粒粉パスタや、レンズ豆のパスタなどが販売されており、糖質制限にもグルテンフリーにも対応した料理ができるのです。


乳製品に至っては、乳糖不耐症の方々のためのラクトースフリー牛乳は当然のごとく販売されていますし、そもそもカゼインアレルギーの方のためには、一般的な力ゼインA1ではなく、カゼインA2を主成分とする牛乳、羊や山羊のミルクがありますし、豆乳、アーモンドミルク、オーツ麦ミルク、ライスミルク、ココナツミルクといったミルクの代替品もスーパーやドラッグストアにて簡単に入手できることは、本当に助かります。


バイオダイナミック農法やヴァルドルフ教育で名高きルドルフ・シュタイナーもオーストリア出身ですし、ドイツに先駆けてエコロジーを推進したエコ先進国でもあるため、日本と比較して種類は著しく少ないながらオーガニックの野菜や果物、生鮮食品が激安スーパーH0FARにもお目見えしています。日々の暮らしの中で、便利さや経済的豊かさよりも、地球環境に配慮して多少の不便さに甘んじる方が多いことにも、多くを学ばせていただきました。



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朝食のフルーツは夫が用意してくれた。弦楽器であるヴィオラを演奏する夫は、手の怪我を恐れて2年ほど前までフルーツを切ったことなどなく、朝食にはいつも近所のベッカライの焼き立てパンを食べていた。しかしドイツのDr.Struntzの分子整合栄養医学について書かれた書籍に触れて以来、炭水化物やお砂糖をできる限り避けるようになり、朝食はフルーツとムスリーに取って代わられた。すると私が不在の折にも自分でリンゴやキウイなどを切り始め、パンもナッツと全粒粉のパンミックスを取り寄せて自分で焼くようになって、私が管理をしなくとも食事に気をつけるようになってくれた。


激しい運動をする割に、水分補給を忘れて没頭したり、プロテインやビタミンのサプリメントを摂る習慣がなかったため、ずっと心配だったのだけれど、ある時から健康法についての書籍に熱中し、パレオやグルテンフリーなど、様々なメソッドのおいしいとこどりをして、厳密というよりはゆるやかなグルテンフリー、プロテインと野菜や果物の摂取を心がけている。何よりも驚いたのは、ティータイムにはいつもケーキを添え、夕食後にはメールの返信をしながらチョコレートを毎晩1パック食べていた人が、糖質をパタリと止め、お招きにあずかったり、お手製のケーキをいただいた時以外は、甘い物に手を付けなくなったことであった。


中谷さんは長年、股関節の痛みと戦っているらしく、モビライゼーションエクササイズやコアエクササイズを続けている。トレーナーであるティムロビンガーはアトランタ、シドニー、アテネ、北京オリンピックに出たアスリートだが、急性白血病のサバイバーであり、今は寛解したという。その彼の言葉が印象的だ。


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「あなたにとって贅沢とは何ですか?」とインタビュアーに尋ねられ、迷わず「健康こそが贅沢です。高価な時計は必要ありません。2年以上にわたる白血病との闘いの後では、ただ健康でこうして再び立っていられることこそが贅沢なのです」と述べていた。



こんな文章もあり、チック?と少々気になった。


p18

糖質を摂ると興奮しがちになることから、JにはココナツシュガーやキシリトールなどのG I値が低い甘味料を用いたお菓子しか与えないことも、Dと話し合って取り決めました。


Jとは、中谷さんの旦那さんの前の奥さんDとの娘さんのことで、小学生になったばかりだという。(もしかしたらうちの娘と同年代かも)


ヨーロッパではパッチワークファミリーと言って、離婚したあとも家族ぐるみで一緒に過ごすことは珍しくないそうだ。


主に栄養療法についての記述を中心に長々と抜粋したが、これ以外は料理と園芸とドイツ語の話ばかりで、私にとっては退屈でした。オーストリアの生活に興味のある人は楽しめると思います。