村での生活も1週間目… | Freedom~20歳バックパッカー世界放浪記~

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シエラレオネ生活が1週間経過…


これまで旅してきたところとは本当に変わるっていうのが、まず思うところー



”我慢”



これが必要になってくる。この国で生きていくのには…







この時は村で生活している。
首都のフリータウンからは50キロ程北東に離れたMabuveh村。
2週間この村でボランティアができるということを知ったので、エジプトに
いるときにオンラインでその斡旋業者にアプライして参加させてもらった。

12人の定員。2種類のプランがあったのだけど、2種類のプランで
アプライしたのは1人ずつ。24人定員のうち参加したのは僕ら2人だけだった。
人数が少なすぎるから一緒にまとめられるかんじでボランティアは始まった。

(小屋。ここで皆で共同生活…)



同じく大学生でタメのケイ。
2週間半くらい、毎日ほとんどのことはケイと共有した。
ケイがいなかったら相当きつかっただろうな、ただでさえなかなかタフな
毎日だったのにねw











”この国に人のつながりを作りたい”



これから数か月生活していく(当時はもっと長期間シエラレオネに滞在する
つもりでいた…)のにあたって、現地人とのつながりを作っておきたいという
気持ちからこのボランティアに参加することを決めた。何より現地人といろ
んな話ができる深い関係になれればなとか、そんなことを考えてた。

(町への買い出し。食料をため込んでおく…)


ボランティアとしては、村にある小屋の周りにトイレを作ること、雑草刈りをし、
作物の苗を植えること、小屋のペインティングなどといったことをする予定だった。
ここからは、ボランティアで実際にやったこと、また村での生活において
カルチャーショックを受けたことなどを中心に記事を書いていこうと思う。



















1、「トイレの建設」

なんで筋肉ムキムキの男が10人いるのに作業するのは結局3人なんだ?!


”俺たちはプロフェッショナルだ”

そういってるやつらがいた。作業はクソ遅い。土掘ってセメントで固めてブロック2段
積んで1日が終わる。ほとんどの人間が腰を下ろして見ている。
じっと見ている。
そういうやつばかり…
グチばっか言ってるやつら…

”なんかやらせてよ”

”いや、座っとけ”

陽射しが暑い。今日はあとの7人は体力温存の日なのか、そうなのか…
リアルに朝から夕方まで ”何もやらない” 1日となる。
サルを仕留めてきたやつらがいた…

どうやら甘いらしいが…





2、「雑草刈り」

”あの木のあるところまで”

こりゃ、やばいね!がんばろうぜ!!と意気込んではじまった雑草刈り。
鉈をみんなで振り回す。
疲れたら交代なんてしながらテンポよく事が進むんだ。

途中30分くらいしたら雨が降ってきた。だから休憩する。
雨が止んだ。
作業再開か?
…誰ひとりとして作業に戻らない。朝11時。今日の仕事が終わる…
”あの木”は果てしない。



3、「砂運び」

”ショベル2つ。運搬するやつ1個。人は10人”


仕分けをしてください。
人数あまりすぎだから他で雑草刈りしよう!と提案。
”いいや、今日は砂運びをする日だ。”
人手はあまる…
何やってんだろ。結局砂をもらうには”金”がいるって。
引き返して、今日は何もやらずに1日が終わっていく…



4、「ペインティング」

”ベチャっとね”

刷毛足らないし、あと休んどけば…?



5、「砂運び no.2」

”なんで俺らは運んでるのに、お前らは砂掘ってるだけなんだ??”


”金”の問題が解決し、砂が運べるようになった。
でもケンカが始まる。レベルもこんなもんだ。
ケンカのせいで座りこみだしてしまった。もう動かない…
そういう行動がさらに効率的でなくさせる。

”なんで食器洗ってくれないの?”
”なんで私のケータイ勝手につかうの?”
”着替えてた時ドア開けたでしょ!?”
そんなかんじのケンカが絶えない…




6、「雨の日」

”朝起きたときから1日は終わっている”

雨季といっても、降ったり、止んだり。ばーって降るけど、カラって晴れるんだ。
でもそんなことは関係ないようだ。



基本的に午後は仕事をしない。
金曜はモスクにお祈りに行くから仕事は早めに切り上げるってなってたけど、
早めに切り上げて、モスクは行かなかった。




7、「電気と水道がない」

”沼の水で洗濯、シャワー、クッキング”

”Mabuveh村” この村には電気と水道がない。
夜は懐中電灯で過ごす。真っ暗…

沼の水がシャワー替わり。洗濯も沼の水。
料理だって沼の水。
身体が全然きれいになった感じはしていない。
洗濯もきれいになったかんじはしていない。そして乾かないんだ。
雨季だから…

”3日に1日は晴れんだよ!”
確かに朝日を見た。
でも雨が半端じゃない。
洗濯ものを雨だから取り込もうとすると、そのままにしとけって…
そのままにしとけば晴れるから大丈夫だって…

身体を綺麗にして綺麗な服を着たい気持ちはひたすらに募る。
慣れてきてはいるけど、辛いものはやっぱり辛い。

限りなくエコではあるよね。こんな生活。
野グソですら肥料になってんじゃねえか。。。



8、「赤ちゃんの出産」

”産んだら速攻家に帰る”

”赤ちゃん”。ソーイの赤ちゃんがボランティアの途中で産まれた。
こういう時ってもっとさ、”祝福”とか”ねぎらいの言葉”とかあっても
いいと思うんだよね。
こんなことが日常に埋もれてかき消されているかのよう…
日常的すぎるのか…ソーイは22歳にして3人目。
ボランティアメンバーのフーディー、メムナたちも大家族のよう…
ソーイの家族たちはみんな来たけど、ほかの人は結構無関心に見える。

というか、びっくりしたのは産みのお母さんが、ちょっと出かけてくるくらいの
感覚で夜診療所に行って、次の朝早くにバイクの荷台に赤ちゃん抱えて乗って
帰ってきたこと。


”今年から診療所でタダで赤ちゃん産めるようになったの”

そう言ってたのが印象的。
赤ちゃんの名前は”トムケイ”オレの名前のトムとケイの合体系。
その場で一瞬で決まった。

(ソーイおめでとう^^)


生まれたての赤ちゃんは6か月目まではひたすら”母乳”と”熱湯”を飲まされる。
他には一切食べない。


”アフリカには金ないから、みんなこの手段なんだよ。”

そこに粉ミルクとかもあるし…
でもみんなこうやって育ってきたんだね。




9、「カカポ、カカピ(大便、小便)…」

”上からカバーをかければ大丈夫”

部屋のドアの前に置かれた一つの黒いバケツ。
これにしてもいいと…
夜中に茂みに入っていくのは大変だからこれにしてもいいと…

”え、恥ずかしいよ!”

”上からカバーかければ大丈夫!!”

もしこのバケツにするんだったら、朝は誰よりも早く起きて処理しなきゃだね…
ちなみにオレは夜中に茂みに入って行ってしまった…



10、「カードゲーム」

”運でしか勝てない”

そういうゲームしかやらない。というよりはそういうゲームしか知らない。
ちなみにそのゲームの名前は”AK47”
だから、こういうおもしろいものあるよーっていろいろ教えてあげたんだ。
大富豪を毎日一生懸命教えて、それで毎日大富豪を懐中電灯の明かりの下
やって、夜を過ごしたんだ。。。















”価値観を壊す”

自分の既存のそれをぶっ壊してやろう。そう思って旅に出た。
でもそれは果たして壊れたのか…
それはわからないけど、強くそれが認識された気もする。
日本だったらこうだったのに…本当にこれしちゃうの…
そう思う時点で、自分のこれまでの価値観を強く認識しているつもり…
物理的な意味でなく、精神的な意味でこういう環境で生きていくのに慣れるのには
相当な時間がかかるんだろうなっていう認識。身体のアカすりをしたい感と、
日本に帰りたい感が増したのは事実。


”価値観をプラスする”

彼らの原始的生活を否定しない。
というか、”こんな生き方があったんだね。”無理はしないけど、彼らの生活は
尊重する。ここでもね。もうちょっと彼らのこと知りたいから、もうちょっと頑張って
いきたいなって思う。




いろんな価値観は持つべきだと思う。
その国のその地域の価値観、考え方も知らずにその地域にどんな援助ができる
のだろう。先進国の援助が途上国にとって何の意味も持っていなかったり、
そこに住む人間に悪影響を及ぼすケースもあったはず。

提案はしても、否定はしてはいけない。

日本としての固執ゆえに、自分の価値観が壊されなかったのと同じように、
また、他人の価値観を壊しにかかる必要はない。
プラスしてあげればいいんだと思う。






ケイと2人で現地のみんなに提案する。
「分かれて作業をしようよ。こういうふうにして効率的なことをしよう!」



めちゃ笑われる。
「分かれてやると何人かは怠けちゃうよ、みんなで行こうよ!」

日本人の頭では理解不能。
どの辺が怠けちゃうのか…
そして人手の余る作業を再開する…



彼らは効率的なことなんか何一つとして求めていないのかもしれない…
のんびり気ままに気長に楽しくやることを求めているのかもしれない…




この1週間の作業、日本人だけで同じことしたら3,4時間で終わってる。
先をみな急がないんだ…



”我慢が必要”

こういう意味だ。自分たちの価値観と相異なる人たちと生活するとこういう
ことに関する考えが自分の中にいくらでも湧き起ってくる…





この村に点々とある家。
見ると、いつもみんな家族総出で外に出て軒下に座っているようなかんじ。
いつも何してんだろう?って思う。
でもそんなのが日常なんだろう。
きっと。
何をするでもなく…この村の人たちは先を急ぐ必要もないんだ…



この村のボランティア活動は1年間にたったの2週間。
9年間かけて茂みを刈り取って、簡易的な家をちょろっと作って、キャッサバ、
いも、バナナ、マンゴーとかの木をちょっと植えたくらい。
でも彼らは満足している。
毎年ちょっとでも変わることを楽しみにやってるみたい…









原始的な世界にやってきたんだなあ、ここまで来たんだなあと感じるとりあえずの
1週間目…







今日も最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。



おわり。