日本の経済を語る時、失われた20年という言葉を良く耳にする。

1990年のバブルショック以降、日本経済は回復の兆しも見えず、今なおずるずると後退する一方だ。

そして、高齢化社会を迎え、更に窮地に追い込まれつつあると言えるだろう。


色々な原因は有ると思う。

考える一つの大きな要因に、若者の意気込みが失われている事に、有るような気がしてならない。

これは若者だけが悪いわけで無く、雇用構造に大きな問題が隠されているかもしれない。


日本経済の発展の礎を築いたのは言うまでもなく、一般の企業で有った。

高度成長期の企業は、常に人を重視し、年功序列、終身雇用で社員を守ってきた。

退職後も年金制度が確立され、安心して老後を暮らせると言った、道筋が出来ていた。


ところがいつの間にか、欧米のシステムを取り入れ、能力主義だとか言い、一部の人間をだけを大事にし始めた。

一見合理的では有ったが、社内の統率は乱れ、日本的な協力関係は無くなり、自己主義が台頭し始めた。

企業モラルは崩壊、業績悪化は人件費に及び、正規社員を削減、非正規社員を大幅に採用する企業が増えて来た。

それだけに止まらず更に人件費を削減すべく、企業は賃金の安い海外に移転し、日本は雇用の場さえ失われ始めた。


若者は働く場所を失い、非正規社員やフリーターの道を選ぶしか手立ては無くなった。

低所得で生活は安定せず、国内の消費は減退、税収や国保、年金の徴収にまで支障を来し始めた。

生活保護等の社会保障は逆に増え、国家の財政基盤まで揺らいできている。


今は、スパイラル式に悪い方向に進んでいる。
どこかでこの連鎖を断ち切らなないと、日本の再浮上は無いだろう。

社員の平均所得は600万程度で上がっていないという。

一方で経営者や役員の所得は、その間倍近く上がっているともいう。

社員を大事にしない経営者や、国民を大事にしない政府で有る限り、残念ながらこの後も日本経済は、失速を続けると思えて仕方ない。