先月末内閣府が南海トラフ巨大地震の想定震度と、津波の高さを発表した。
震度は静岡から宮崎までの太平洋沿岸はほぼ、震度6強から7だ。
東日本大震災並の震度や津波が、人口の集中している東海道を襲う訳だから、とてつもない被害を受ける事になるだろう。
津波に至っては、第1波は発生後2分で到達する地域も有ると言うから、貴重品や避難用品を持ちだす暇も無い。
気象台の震源地や警報の発表よりも、津波の方が先に来る可能性も大だ。
地域によっては大きな揺れは即避難の徹底が必要だ。


今回の津波の高さの発表は、今までと余りにも違いすぎ驚いてしまった。
四国から東京の島までほぼ20mを超える津波となっている。
高知県の黒潮町では34mととてつもない津波が予想されている。
これはあくまで震源地を想定したもので、震源地が変われば他の市町村でも、同様の高さの津波は発生するだろう。


浜岡原発では津波の高さを東日本大震災以降見直し、18m堤防を作っていたが想定ではそれも上回る20m以上と言っている。
当然再度見直すだろうが、となると東日本大震災前の想定値は誰が決めたのだろうか。
高知大学の岡村教授が高知県の土佐市の蟹が池の堆積調査で、2000年前の50cmの津波の堆積物を見つけている。
堆積物は5cmで津波は約10m、15cmの時津波は25mと言われ、その記録も残っている。
50cmというとてつもない堆積層から推測するには、2000年前に50m以上の津波有った事が想定されるらしい。


その値から見ると、内閣府発表による黒潮町の1.5倍以上となってしまう。
現実にそんな津波が来たら、どんな堤防を作ろうが防ぐ事は不可能であろう。
そして、避難するにも標高が海抜70m以上ないと安心できないかもしれない。
静岡県では、地震後の避難は難しく、街ごと高台避難の話が有るらしいが、その土地の見直しも必要かもしれない。
と言う事は海辺近くは殆ど居住は不可能かもしれない。


34mの津波では黒潮町は、避難する事も出来ないようだ。
黒潮町も津波避難のためのタワーが設けられているが、18m程度しか無く全く問題外だ。
しかも、安全なところまでは徒歩で数十分もかかるようである。
他の自治体でも東日本大震災以降、一時避難の建造物を作っているが、想定の半分しか無いところもあるだろ。
改めて作り直しとか改造が必要になりそうだ。


仮に安全な高さ以上の建造物が出来たとしても、津波が来る前に老人や身障者は避難する階段さえ登れないかもしれない。
ましてや海岸近くばかりでなく、川からの遡上も有り、津波規模が大きくなれば、危険な地域は格段に広がってしまうだろう。
浜岡原発の様に、直ぐ近くが海で有り、どう見ても福島原発よりも危険な立地と思えてならない。
津波対策と共に、廃炉に向かって行かざるを得ないのかも知れない。
他の原発も日本では海岸に有り、海は発電上のメリットより、津波被害と言うデメリットが大きい為、福島原発の事故の経験から存続は難しいか
も知れない。


100年に一度の大地震は、先輩達から話を聞いた。
1000年に一度の大地震を我々は経験した。
2000年に一度の大地震の痕跡はあるが、誰も経験していないし古文書による記録も無い。
しかし既に2000年経過しているのも事実。
次に起こる南海トラフの地震がそれに当たるのだろうか、それともその次なのかは起きてみないと分らない。

それまでに、地震予知が向上している事を願うしかない。


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