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Take it easy

サッカー(主に京都サンガ)の話なんか。

少し趣向を変えまして、京都サンガの守備について書いてみたいと思います。
今までのブログ記事で盛んにチャレンジ&カバーと言う言葉を使っていたので、
それに対する解説もちゃんとしてみようという内容です。


・まずはサッカーの守備の考え方から
サッカーの守備を大雑把に分けてみると、リトリートとプレッシングの2つになります。

「リトリート」とは、8人、9人という人数で自陣に引いてゴール前のスペースを無くす事。
「プレッシング」とは、ボールを持っている選手に対して身体を寄せて、
正しいプレイを選択する時間を無くすことです。

「リトリート」はスペースを奪い、時間を与えます。
「プレッシング」は時間を奪いますが相手にスペースを与えます。

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どちらが優れているか?という事はありません。
チームを率いる監督の考え方による所が大きいですね。

今年のJリーグで言うと、
リトリートの代表は、広島、仙台。
プレッシングの代表は 鳥栖、そして京都、ですね。


・京都の守備を見てみる
ご存知の様に京都の守備はプレッシングを志向しています。
少しやり過ぎに感じる程に極端なディフェンスです。
特徴的な場面を見てみましょう。

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マークすべき相手が居るにも関わらず、ボールにプレスをかけます。
自分の居るスペースを捨ててまでボールに向かう守備というのはなかなか見られません。
それだけサンガの守備はプレスをかける事を重視していることが解ります。
しかし、いくらプレスを優先していると言っても
空けたスペースをそのまま放置するのは危険です。
そこでDFラインの残り3人はスペースをカバーする動きを行う事が
約束事になっています。


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この様にSBがプレスをかける動きと連動して、
DFラインの三人はポジションをスライドさせて
サイドバックの空けたスペースをカバーします。
これは左右どちらのSBが前にでても同じ動きをします。


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さらにボールをサイドの奥に運ばれた時にはCBがサイドにでて対応に当たり、
空いたスペースをMFが戻って埋める。
MFには高い守備意識と運動量が必要になります。



サンガは積極的にボールに向かう守備を行なっていますが、
その裏ではカバーリングの動きも徹底されていて、
スペースを突かれるリスクを減らす事も考えられています。
プレスとカバーリングは2つセットの戦術というわけですね。


次回は、京都サンガの守備において、サイドバックの果たす役割について書こうと思います。




ホーム戦扱いですが、舞台は鹿児島の鴨池。
鴨池開催は3年ぶりだそうで。そういえばしばらく試合してませんでしたね。

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【選手交代】
・サンガ
長沢  → 原 90


・アビスパ
高橋   → サミル 59
和田   → オチャンヒョン 72
堤    → 畑本 78

【得点】
工藤[5分]
  [20分]オウンゴール
  [45分]高橋
長沢[50分]
宮吉[58分]


シュート数が16対3。ボール支配率も高く、圧倒的にサンガのペースであったのに、
点差は3-2と、なんとも不思議な結果になりました。

前節、出場停止だった中山、ウヨンが復帰して、工藤の動きも戻ってきたし
充孝は相変わらず決定的な働きをする。
ただ短いパスを出すだけでは無くて、一気に宮吉の裏狙いに合せたり、
2列目から飛び出したり、ドリブルで仕掛けたり。
守備の意識も高くて、こぼれ球への反応も早い。
この4人が揃った時は、攻守共にクオリティが高いですね。どこに出しても見劣りしない。



初先発の長沢も1ゴール1アシスト。
中盤のパス回しにも上手く入れていたし、大きい身体をつかってのボールキープも良かった。
サンガのサッカーにフィットするのが思っていたよりもずっと早かったですね。

インタビューでも話していた事ですけど、
中盤が皆パスを出せるから、動けば良いボールが来る。
長沢のポストプレイが上手いから、ボールを受けるために中盤もしっかり前に出れる。という好循環。
アビスパの守備が怪しかったのを差し引いても、とても良い流れを作れていました。
宮吉との相性も良さそうで、ベンチの久保は相当焦っていたに違いない(笑)


これだけ内容良かったのに2失点は痛いですねぇ…
運が悪かったと言えばそうですし、怪我人多すぎというのもそうです。
一歩遅れたら即ピンチになる守備をしているわけで、
ボールを取りに行くのか、時間を掛けさせるのか、判断が難しいと言うのも分かります。
でも、これからの試合を勝つために、一番になるために、やんなきゃいけない事なんですよね。


次はアウェーの岐阜戦。
今シーズンまだアウェーでの勝ち点が無いので、
この試合の様な好調を維持したまま良い試合をして欲しいですね。










連勝を狙うチーム同士の対戦です。

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【選手交代】
・サンガ
中村  → 内藤 64
ウヨン → 倉貫 74
宮吉  → 長沢 82

・ロアッソ
竹富   → 大迫 26
クンシク → 白岳 62
吉井   → 五領 76

【得点】
宮吉[32分]
中山[60分]


完勝でした。
両チームの現状の完成度がそのまま出た試合だと思います。
故にあまり書くことがありません。
という訳にはいかないので(笑)


ロアッソはパスを繋いでいくスタイルに切り替え中のようです。
前から守備に行くのか後ろを固めるのか曖昧だったり、
細かく繋ごうとして引っ掛けたり。
長沢がサンガに移籍したために去年の様なロングボール放り込み戦術が使えず、
切り替えているのでしょうけど、まだ苦労しそうな印象でした。


サンガの方から見ると、前半はパスミスから何度かカウンターを食らったり、
セットプレイでフリーでシュートを打たれる場面もありましたが、
試合トータルで見ると、危なげない勝利。

ロアッソがサンガのペースに付き合ってくれたこともあって、
素早い攻守の切り替えで相手のミスを誘い高い位置でボールを取ることができていました。
また、苦し紛れに蹴り出したボールを染谷、秋本がとにかく跳ね返す。

染谷、空中戦は全て勝ってたんじゃないかな?
そんな気になるほどの強さを見せました。
染谷はこういう人に強いDFになるとは思っていませんでしたが(笑)
鹿児島キャンプ中から目を付けていた自分にとって、
この試合の様な活躍をしてくれたのはとっても嬉しいです!!

次に福村が怪我のためにスタメンが回ってきたテソン。
最初はポジションをどこに取っていいか迷っていたり、
味方と競りに行ってしまったりと緊張がみえました。
それでも先制点のアシストになった、
スペースへの走りだしとクロスはお見事。綺麗な放物線を描いたクロスでした。
次の試合でもスタメンだと思うのですが、どれだけ守備が出来るかが見るところかな。

福村はビルドアップ、守備への切り替えの速さ。
テソンはスピードとクロス。
二人共持ち味が違う左SB。競いあって伸びて欲しいですね。


似たような展開の試合が去年の最終戦岐阜で、
3-0にしてから終盤に攻めこまれた事を思うと、
実質試合の勝敗が決まったような内容であっても
最後まで隙を見せずにプレーを緩めることが無いのも良かったと思います。


連戦になりますけど、次のアウェー鳥取戦も
素晴らしい内容の試合になることを期待しています。