私は、アイルランド民謡のDanny Boyの美しいメロディーが好きです。

 

このDanny Boyの歌詞は、1913年に詩が加えられてまだ百年と少しの歴史かありません。「ロンドンデリーの歌」というメロディーだけが存在し、そのメロディにイギリスの法律家であり作詞家のフレデリック・ウェザリーが歌詞を付けたものがDanny Boyだそうです。

 

歌詞の内容は、戦争や、市民蜂起で村を出て行った息子を待つ母親の心情であるとの説と父親の心情であるとの2つの説があるようです。

 

息子が帰って来る頃までに自分の命は果てているでしょう・・・、息子が帰ってくるかすかな足音でも私は、墓の中で聞けるでしょう。それまで、私は安らかに眠ります・・・。

 

と、まぁ留五郎としては、歌の主を母親だと思うのですが、父親の説を取る人は多くいるようです。

 

この曲をもっともオーソドックスに演奏してしているのが、キース・ジャレット。キースは原曲の美しさを十分に理解し、あまりアレンジしないようにしたのかもしれません。

 

 

 

母親の悲しみの声が聴こえてくるようなビル・エヴァンス

 

 

 

北アイルランドの谷間の村の景色が見えてくるようなデイブ・ブルーベック

 

 

 

サックスのDanny Boyで一番好きな松本英彦氏。原曲の美しさを損なうことなくジャズに仕上げるところは見事です。息子を待つ母親の嗚咽が聴こえて来るようです。

 

 

 

そして、私が一貫して好きなクラプトンの演奏。シンプルにシンプルに母親の愛情の深さを表現しているようにも聴こえます。