一人だった。2 | tomchan's message 文房具とか闘病とか塗り絵とかスヌーピーとかキャンプとか好きなもの

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初めまして。

tomchanです。

自宅療養中です。

よろしくお願いします。

普段の生活に戻るには長くはかからなかった。
過労、貧血、ストレス、まあそんなとこだろう。

いつもの朝、いつもの朝食。
朝食は決まっている。
トースト、もしくはシリアル。
今日は、トーストを豆乳で流し込み、母の病院に向かった。
そう。
母は入院しているのだ。
私はその病院に運び込まれたわけだ。
今日は、兄が東京からやってくる。
母と私の介護のために。
言い忘れたが、私は車椅子だ。
家の中では、少しは歩くが長くは立ってはいられない。
そんな私たちの元に兄がやってくる。
心強い。

何ヶ月か過ぎた。
あれ?
今日は何日だ?
そうだ!
今日は、6月確か15日。
郵便局へ急ぐ。
兄に車椅子を押してもらい、ATMでなけなしのお金をおろす。
これで一息つける。

兄は、近所のスーパーの水産で働き、生計を立てている。
東京に子供を残したまま。
子供と言っても30を過ぎている娘が二人。
兄も心配だろう。

時は気持ちや状況とは関係なく流れるものだ。
ふと、この前の出来事が蘇る。
そう、あの時、走り去った車。
時間が止まったようにあの場面があの場所で止まっている。

まあいい。
心の隅に置いて、時折思い出せばいい。
自走で走る私は、今日も生きているのだから。