映画ランキング2014
去年始めてみた映画ランキングを今年もやってみました。
何か休日の参考までに見てくれたら嬉しいです。
今年観た映画のみでランキングしています。
あらすじはないので興味がありましたらググって下さい。
⑩ 「ムード・インディゴ うたかたの日々」
小説「日々の泡」をベースにミシェル・ゴンドリー監督の世界観が爆発しまくりです。
後半のテイストが違う展開も含めると とてもバランスを考えた作品なのだと分かるけども、前半から中盤にかけての乱発されるミシェル・ゴンドリー監督の映像表現がぶっ飛びすぎだ。
色味の幅が広い作品であり様々な映像表現と人間模様が描かれた作品として楽しめる。
⑩ 「劇場版 零」
正直あまり期待していなかった作品だったがフィルムで撮影されたゴシック風味溢れるタッチと衣装に引き寄せられ楽しんで観る事ができた。
加えて、中条さんも正当派美女で良いが 森川葵さんの既存の美少女とはいえないケレン味ある存在感が非常に好感触。
しかも作中 予想してなかったレズ要素がけっこうな濃度で続くっていう、不思議な映画です。
皆が期待するような零の要素は控えめで、呪いのカメラはもっと多様してもらいたかったのは正直なところである。
⑨「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!史上最恐の劇場版」
昨年大絶賛した「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-04 真相!トイレの花子さん」の事もありかなり期待して劇場まで足を運びました。オリジナルビデオ時代から愛した作品を劇場で観れるというのは非常に感慨深かったのですが、今回の劇場版は言うなれば「コワすぎ 入門編」と言うのがふさわしい気がします。要するに今までのシリーズの旨味成分をまんべんなく全体に配分したのが この劇場版。
来年もコワすぎ旋風は継続しますので次のウェーブを期待しています。
⑧「悪の法則」
これはまた奇怪な作品に巡り会った気がする。
主要登場人物が後半にかけて次々と殺されていくのだが、そこまでの過程が観る人が観れば非常に退屈であり関係のない会話が続いているように見えるのだが、明らかにこの物語の裏側でじわじわと崩壊が進んでいる事が分かるという構造。
非常に説明が難しいのであるが明らかにこの作品は部類分けが難しく特異な作品で、評価が人によって大いに異なる。
細かく説明をしても長いし伝えられる自信がないのであるが珍味なサスペンス映画を望んでいる方には是非試して頂きたい作品である。
⑧「V/H/S ネクストレベル」
ホラーPOV短編集「V/H/S」の続編。
前作が記憶から消える程たいした作品ではなかったのだが、とにかくこのネクストレベルは本当にどの作品も力の入りようがハンパない。
特に「ザ・レイド」のギャレスエヴァンス監督が監督した「SAFE HAVEN」は凄い。
宗教団体幹部にインタビューを行う撮影班といった所から始まるのだが・・・
全編張リ巡らされた伏線の数々、奥行きと構造を体感できる宗教団体本部の撮り方、暴力表現と行き交う人間ドラマ。本当にバランスが良く持ち味もしっかりと持った作品である。
そして、「ブレアウィッチプロジェクト」のエドゥアルド・サチェス、グレッグベイル監督による「A RIDE IN THE PARK」これは小型移動用カメラ Goproを頭部につけた男がゾンビ化してしまう話。
言うなれば、ゾンビの行動を主観映像で体感できるというもの。もちろんゾンビの飲食シーンも近距離撮影なのでちょっとエグいですw
他にも満足度の高い作品が詰まった「V/H/S ネクストレベル」。
新鮮味に飢えたホラー好きには堪らない詰め合わせです。
⑦「ザ・レイド」
なぜこの作品をリアルタイムで観なかったのか、本当に後悔。
とにかくアクションが最高です。銃弾・爆破・ナイフ・殴り・首折り。
全編痛々しい上に、極限状態に追い込まれた主人公がマジで無惨。
続編のGOKUDOは日本人キャストも加わって予算も上がってたっぽいけど、明らかに1の方がダントツでおすすめ。
アクション映画の新しい旋風を遅れまして堪能しました。
⑥「ヌイグルマーZ」
いつもの井口監督の面白い奴って感じ。
説明不要ですね。おすすめです。
⑤「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
懐かしきスコセッシ映画を観た気分。見終わった後の打ちのめされる感覚、やはり映画は秀逸な人間ドラマに尽きると思わされてしまう傑作。
全編179分の長編にも関わらず飽きる事なく進んでいきます。
この作品を「グッドフェローズ」の金融版と言う方も多く すごく納得できる。
でも自身の観賞後の気分はデ・パルマ監督の「スカーフェイス」観賞後に非常に類似していた気がする。後半の崩壊とともに見ているこっちも何か せつな悲しい気持ちにさせられる。
芯に迫ってくる作品が少なくなったと思う自分には このノスタルジックな秀作の感覚を味わえた事が嬉しいです。
④ 「スイートサイドプール」
こんな異様な経験を思春期にしてしまったら そりゃまあこうもなるよねぇって映画w。
「悪の華」の押見さんの別作品の実写化という事だからハードル高いのかなって思ってたけども、終止楽しめた。
物語のきっかけがぶっ飛んでる分、以降の展開は理にかなったスムーズな構成だった。
主演の刈谷ちゃんも良かったけど、須賀健太君の変態ぶりを必要以上に受け入れる荒井萌ちゃんの感じも良かった。
色物に見えがちですが想像以上にちゃんとした青春映画です。
③ モンスターズ 地球外生命体
ハリウッド版ゴジラの監督の出世作という事で観てみたのですが、これが良かった。
低予算制作がやたら売りのこの作品。もちろんそれも素晴らしい。
でも、この作品の何が良いかって結局 少しづつ距離を縮めていく男女のラブストーリーに尽きる。
この男女の心情変化の魅せ方がうまいのなんのって。
荒廃した街・ふれあう人々がどれも男女の人間ドラマに花を添え、ロードムービーとしての一体感を見事に演出してくれている。
異星人の存在を受け入れた世界という事もあり登場人物はみな そこまでエイリアンの存在に新鮮味がなく、エイリアンは途中巻き起こすハプニング要因にしかならないのかと思っていたら、非常に見事に物語を完結させる要素として据えられる。本当に巧みに。
エイリアンの皮を被った大人の恋愛ロードムービーって何かまとまり悪そうですが、完成度と細部の演出が異様に良くできた傑作です。
② 甘い鞭
石井隆監督は本当に現役バリバリだ。GONIN3も早く観たい。
檀蜜さんのヌードばかり話題の作品であるが、今回の作品の石井隆監督の表現において当然の事なので正直10分も作品を観ていたら そんな事はどうでもよくなってくる。
この作品が今までの監禁映画とは一線を画するのはストックホルム症候群による監禁をするものされるものが精神的に結びつく事がないという事である。
これはこの類いの作品の中で非常に稀少な表現である事は分かってほしい。
ましてや劇中でストックホルム症候群についてナレーションするという。
編集も過去の経験と現在の経験の頂点が重なり合うようにナレーションも交えて表現される。
それにしても主人公が無理矢理やらされた拷問の果てに味わった甘い味(血?)が忘れられずに探し彷徨い続けるだなんて。
語りたい要素は多いが エロ映画だなんて思わないで観てほしい。
刺激的だが何か心に刻み込む作品である事は間違いない。
① タイピスト
正直ベスト3はどれがトップであっても構わないっていうぐらい今年はいい映画ばっかりでした。
本当にまた観たい作品ばかりで、
そこでこのタイピストがトップになったのは 万人に勧められるエンターティメント映画だった事につきます。フランス映画はブレないなぁなんて思って観ているとメイン2人の相容れない関係にハマっていってしまう。
タイピスト選手権というワンアイデアを恋愛シチュエーションに落とし込んだだけと言われてしまえばそこまでではあるがこんな王道映画を待ち望んでいたのもまた事実。
劇中で試合前に男が女に向かって「叩きのめせ」っていう好きなセリフがありますが、観ている人は誰もが同じ感覚にさせられてしまう。
色彩感も可愛らしく愛に溢れた作品なので是非ご覧下さい。
映画ランキング2014 ~リスト~
① タイピスト
② 甘い鞭
③ モンスターズ 地球外生命体
④ スイートサイドプール
⑤ ウルフ・オブ・ウォールストリート
⑥ ヌイグルマーZ
⑦ ザ・レイド
⑧ V/H/S ネクストレベル
⑧ 悪の法則
⑨ 戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版
⑩ 劇場版 零
⑩ ムード・インディゴ うたかたの日々
来年も良かったらご覧下さい。