ブルベを走るすべての人に届けたい。
ファーストエイドセミナー講師レポート|オダックス・ジャパン20周年記念
2025年7月21日、国立オリンピック記念青少年総合センターにて開催された
オダックス・ジャパン20周年記念 ファーストエイドセミナーに、講師として参加させていただきました。
サイクリング中の事故や体調不良への初期対応について、
ブルベライダーの視点からリアルに学べるセミナーを目指しました。
命を守る“初期対応”を、サイクリストにこそ知ってほしい
ブルベは長距離で過酷な条件の中を走るスポーツ。
だからこそ、もしものときの対応を知っているかどうかが、生死を分けることがあります。
今回セミナーをご依頼いただいた背景には、
以前自転車普及協会で開催した同様のセミナーへの評価、
そして直近で起こったブルベ中の死亡事故がありました。
主催者からは、事故の初期対応を学ぶことで
「ブルベをもっと安全に楽しんでもらいたい」という熱い想いをいただきました。
セミナー内容:インプットとアウトプットで深く学ぶ構成に
前半は座学で、自転車事故の現状や、
内因性疾患(熱中症や低体温症など)が転倒の原因になること、
そして予防策についてお話ししました。
後半はメインとなる事故時の初期対応について。
ここでは想定される複数のシナリオを準備し、
参加者全員でのグループディスカッション形式を採用。
実際に起こり得るシーンを想像しながら、
「そのとき自分ならどうするか?」を一人ひとりが考え、話し合っていただきました。

活発な議論、時に笑いも。印象的だった“実体験”の共有
参加者の皆さんは真剣なまなざしで頷き、メモを取り、
後半のグループワークでは自然と緊張もほぐれ、
活発で前向きな意見交換が行われました。
とくに印象的だったのは、熱中症を疑うシナリオに対して、
「まさに同じような経験をした」という参加者からの体験談が共有された場面です。
全員が“自分ごと”として状況を想像しながら深く議論していたのが印象に残っています。

定期的な学びこそ、いざというときの行動につながる
今回の内容はできるだけわかりやすく噛み砕いたつもりですが、
それでもやはり専門的な部分は含まれています。
だからこそ、こうしたセミナーは年に一度くらいの頻度で繰り返し復習することが理想です。
知っているつもりでも、人はすぐ忘れてしまいます。
いざというとき、迷わず動けるように──。
今後も、こうした講習会を通じて、
サイクリストの皆さんが「安全に」「安心して」ライドを楽しめるようにお手伝いしていきたいと思っています。
講演依頼・セミナー開催を検討中の方へ
自転車イベントやブルベ主催者、
チーム・クラブ単位での講習会にも対応可能です。
●対象者やレベルに応じたカスタマイズOK
●医師+救急救命士の講師体制
●現場で役立つシナリオと実践型ワーク多数
講演依頼・お問い合わせは、以下までお気軽にご連絡ください。
📩medicalcyclist1224@gmail.com
最後に
この活動が、少しでも事故を未然に防ぎ、
大切な命を守ることにつながれば幸いです。
ご参加くださった皆さま、
そして開催に尽力してくださったオダックス・ジャパンの皆さま、
本当にありがとうございました!
