今年の1月に亡くなった母の遺品整理を
ゆっくり丁寧に進めています。
食器棚の引き出しの中から小さなモノが出てきました。
見た瞬間それが何かすぐに分かりました。
へその緒
小さな木箱を触ったら胸がキュンとなりました。
一つは私と母が繋がっていたへその緒
一つは弟と母が繋がっていたへその緒
そっとそっと開けてみました。
ちょっと驚いたことがありました。
色が濃くて古びた箱が弟のでした
和紙に包まれた干からびたものが出てきました。
手で触るとボロボロと朽果ててしまいそうだったので
そのままそっと包み直して箱を閉じました。
小さな紙もありました。
生れた日にちと時間と産院の名前が書いてありました。
小さくて茶色になった文字を見たらまたキュンって。
弟にも見せました。
一瞬少し驚いたあと悲しそうな表情に変わりました。
「これ、どうする?」と聞くと
「そのまましばらく置いておいてほしい」と。
私も今すぐにどうこうしようと考えが浮かばなかったので
また元にあった引出しに二つ並べてしまいました。
そこには他には何もなくてただ2つのへその緒の箱だけ。
でもそう思ったあとふとこんなことを考えたのです。
へその緒、どうしよう?
母が生きている時にはそんな会話はしたことがありませんでした。
そもそもの問いかけになりますが・・・
へその緒って誰のモノ?
考えたことありますか?
お母さんのものかな?
赤ちゃんのものかな?
2人を繋いでいた大切なものだけれど
最終的にはどっちが持つか決めないといけないですよね。
片付けサポートで何回もそのょうな場面に出会ったことがあります。
様々な反応を見てきました。
ほとんどの場合は自分がお子さんを出産した時のへその緒です。
大きく分けてこの3つのパターンが多かったです。
「これは私の宝物です」と大事そうに扱う方
「子どもに渡そうかな」とお子さんのモノとして扱う方
「これどうしたらいいですか?」とアドバイスを求める方
聞かれたらこのようにお答えしています。
「一度お子さんに見せて相談されては如何ですか?」
「結婚して家を離れる時にお子さんに渡される方もいますよ」
「お子さんが親になった時に渡す方もいますよ」
「自分の棺に入れてもらう方もいますよ」
なるほど~としばらく考え込むお客様。
でも最近このような方がいらっしゃいました。
片付けていたらへその緒が出てきたのですが・・・
わぁ!こんなモノがでてきた!
置いておいても仕方ないし捨てようかな
捨てるのが悪い事だとは私は思いません。
だけど親子が繋がっていたものだから
「捨てる前に一度お子さんに見せてあげては如何ですか」
そのようにアドバイスをさせて頂きました。
でも中には何も躊躇なくごみ袋に入れて処分された方もいます。
へその緒に対する考え方も様々ですね。
何が正しいのか答えがあるわけではないです。
では私はどうしようかな?
私は4つ持っています。
私にとっては大切なもの。
1人目の女の子は4才で天使ちゃんになったので
ずっと私が持っててあげようと思います。
最後は私の棺に入れて一緒に燃やしてほしいです。
他の3つも最後まで私が持っていようと思いました
母の遺品整理で見つけた時にすごく嬉しかったからです。
将来、子ども達がどう思うかは分かりませんが・・・
母子手帳と一緒に
いつか私の遺品整理をした時に
子ども達が見つけて、その時に決めてくれたらいいかな
その想いが伝わるようにメモも一緒に保管しようかな。
母の遺品整理をしながら思う事。
自分の最後を考える機会が増えました。
自分はどう生きたいのか?
自分は何を大切にしたいのか?
自分は何を残したいのか?
そんなチャンスを母から与えてもらっているような気がします。
お母さん、今日もいつもありがとう。
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