で、その宿題の答えです。
ようやく理解して、まとめることができました。
↓こちらの厳松堂出版さんの「月と月暦」というサイトには、月の科学が詳しく書かれていて、勉強になります。
http://www.ganshodo.co.jp/mag/moon/moon-a.html
いくつかの図はこちらから拝借させていただいています。
まず、基本的で最も大事なことは、地球の自転軸(地軸)が地球の公転軌道に対して、23.34度傾いていること。
このことによって季節の変化が起きることは、小学校で習いましたね。
念のため復習しておきます。
地球は、地軸の周りで回転(自転=1日周期)しながら、地軸の傾きが一定のまま滑るように公転(=1年周期)しています。
地軸の傾きにより、太陽が高く、また日照時間が長くなって暑いのが夏、太陽が低く、また日照時間が短くなって寒いのが冬です。
下の図は、冬の満月の際の、地球と月の状態を表しています。

http://www.ganshodo.co.jp/mag/moon/files/m_a001-2.html
北半球では、冬の昼間、太陽の高度は低いです。
一方の冬の夜、満月の場合にはその高度は高く「月天心」と呼ばれるそうです。
なお、月の公転軌道は地球の公転軌道に対して下図のように5.2度傾いていますが、ここでは話の流れには大きな影響がないので、以下、重視しません。

http://www.ganshodo.co.jp/mag/moon/moon-a.html
さて、一番上の図のようなものが、系統的にあればいいなと思って探したのですが、見つかりませんでした。それで、自分で描いてみました。
まずは満月です。

上図が満月の際の太陽・地球・月の位置関係を真上(北極側)から見た図です。
満月の場合、月は、地球から見て太陽と反対側にあります。
下図は、それを手前から見た図のつもりです。太陽は省略しており、また春分と秋分は重なってしまうので、少しずらしています。
ここで注目してほしいのは、横から見た月の位置です。
満月の冬至での位置関係は、一番最初の図と同じです。北半球での太陽・月の高度の見方を確認ください。
夏至の際は、冬至と反対で、太陽が高いのに対して、月の高度は低くなります。
春分・秋分の満月はその中間になります。
次に新月です。

新月の場合(上の図)、月は地球から見て太陽と同じ側にあります。
したがって、月の高度も太陽の高度と同じように動きます。
すなわち、夏至に最も高くなり、冬至に最も低くなり、春分・秋分はその中間です。
さて、上弦の月の場合はどうでしょうか?

上弦の月の場合、地球から見て、月は太陽に向かって左側に位置します。
月の高度は、夏至と冬至ではちょうど真ん中になります。
そして、春分のときに最も高く、秋分で最も低くなることが図からわかると思います。
下弦の月の図は省略(手抜き)しましたが、上弦の月の反対で、月の高度は春分で最も低く、秋分で最も高くなります。
さて、三日月はどうでしょう?
三日月は、新月と上弦の月の間(やや新月寄り)です。
上弦の月は春分に最も高く、新月は夏至に最も高くなるのですから、三日月は春分と夏至の間、すなわち「春」に最も高くなります。
また、上弦の月は秋分に最も低く、新月は冬至に最も低くなるのですから、三日月は秋分と冬至の間、すなわち「秋」に最も低くなります。
このようにして、三日月が春に高度が高く、秋に高度が低いことがわかりました。
その軌道から、沈むときの角度も変わってきます。
春の三日月は、地面に対して垂直に近い角度で沈むため、寝て見えます。
一方、秋の三日月は地面に対して小さい角度で移動しながら沈むので、立った形に見えます。


http://www.ganshodo.co.jp/mag/moon/files/m_a001-2.htmlより
これで、古の人が「春三日月にはお酒がよく入り、秋三日月ではお酒がこぼれる」と興じていた(そうです)ことが、どういう原理で起るのかよくわかりました。
自己満足。
ところで、これで終わってもよかったのですが…。
これと同様の説明を「中学受験プロ講師奮闘記」というサイトで見つけました。
「月の南中高度について」
http://www.chugakujuken.com/koushi_blog/entry/post_152.html
しかも、
(引用開始)
まず、準備として太陽の南中高度の話の確認をしましょう。
太陽の南中高度は夏至のときに最も高くなり、冬至のとき最も低くなります。そして、春分と秋分の日はその中間です。
つまり、
夏至 90度-その土地の緯度+23.4度
冬至 90度-その土地の緯度-23・4度
春分・秋分の日 90度-その土地の緯度
でした。
(引用終わり)
などと、「南中高度」などという用語や、数式まで使っており、最終的には満月・新月等の月の高度について説明されています。言葉ばかりでわかりにくいですが(…と思いたい)。
私はこの年齢まで気づいていなかったことなのに。
中学受験、恐るべし…。