東日本大震災の発生から、「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」を色々な人が歌のリレーをするサントリーのCMが流れていました。
それをYouTubeでまとめた動画を見つけました。
Ver. 2~4しか見つからなかったのはなぜか分かりませんが…。
こうやって集めると、今見ても、いい曲、いいCMですね。
この2曲は、日航ジャンボ機墜落事故で亡くなった坂本九さんの歌です。
知ってる人知らない人、歌がうまい人そうでもない人、いろいろですが、それがまたいいですね。
さて、サントリーはなぜこのような、何となくメッセージ性は高いけれど、でも「応援します」とか「がんばろう」とかはっきり物を言わないCMを流したのでしょうか?
実は(これまで私も知りませんでしたが、)昔の社長の発言問題で、サントリーは東北地方で嫌われていたのでした。
Wikipediaの東北熊襲発言より、抜粋して引用します。
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1988年(昭和63年)2月28日、TBS系列「JNN報道特集」で、東京からの首都機能移転問題が扱われた。この中で、(当時のサントリー社長)佐治敬三が、
「仙台遷都などアホなことを考えてる人がおるそうやけど、(中略)東北は熊襲の産地。文化的程度も極めて低い」
と発言した。この発言は、東北と北海道と九州で同時に反感を買った。特に東北地方での反サントリーの意識は凄まじかった。
東北地方からの反感
例えば佐治に名指しされた仙台では、市内最大の歓楽街・国分町や、市内の酒屋の店頭から、サントリー製品が完全に撤去されたと言われる。300本以上の抗議電話が殺到したサントリー仙台支店は対応に追われ、まれに励ましの電話を受けると女性社員が感動して泣き出したという。都道府県別のウイスキーの消費量の1位は東京都で2位は宮城県だが、一人当たり消費量では宮城県が日本一である。この宮城県を敵に回したために、サントリーは大打撃を受けた。
東北地方の民放テレビでは、笑点や日曜洋画劇場などのサントリーのCM枠が全て公共広告機構(現:ACジャパン、皮肉にも佐治が発起人)、或いは番組宣伝に差し替えられ、一定の時期、サントリーのCMを東北地方で流さないという対応が行われた。なお、東北地方の14の地方紙には、不見識だったと発言を謝罪する広告が3月5日付の朝刊に出た。
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今回のイメージアップ作戦は成功したのでしょうか?
震災の被害を直接受けていないわれわれにはいい感じのCMですが、ご家族を亡くされた方にとって「♪ひとりぼっちの夜」という歌はきついかもしれませんね・・・。
何より、東北地方を本気で応援する気持ちがあればこそ、です。