私は6/11に、「菅首相攻撃のウラに原発の影」と題して、菅首相の退陣を求めている勢力の多くが、東京電力・原子力政策を維持するために管首相が邪魔なようだ、と書きました。
そして、
「発電・送電の分離や原子力発電所の停止・廃炉、自然エネルギー比率の大幅向上という国の政策の大転換は、このような災害時でなければ実現できないと容易に推定されます。
被災された方々にはたいへん申し訳ない言い方かもしれませんが、今回がめったに起こらないチャンスです。」
として、原発推進派の次期政権になってしまう可能性もあるので、その前にこの点だけは管首相に目途をつけてほしいと願っています。
6/12に、自然エネルギーに関する「総理・有識者オープン懇談会」と称して、菅首相と岡田武史氏/坂本龍一氏/孫正義氏/枝廣淳子氏/小林武史氏ら5名の有識者が「自然エネルギーをどう普及するか」をテーマに懇談をしました。
個人的にバタバタしていたため記事にできませんでしたが、こちらのわかりやすい(ちょっと批判的な)記事を参照ください。録画などへのリンクも掲載されています。
http://bikke.blog4.fc2.com/blog-entry-2222.html
(引用開始)
どの人の話もとてもわかりやすいし、方向性は一致していたので、和やかな、かつ希望にあふれた会合という印象だった。
Twitterのライムラインに出てくる「ネット視聴者」の感想もおおむね好意的。特に孫さんや坂本龍一、岡ちゃんの発言を引用して共感したという書き込みも多かった。そして、菅さんの好感度もアップした模様(笑)。中には「早くやめろと思っていたけど、コレ見たらもっと続けて欲しいと思った」なんて人までいて。内閣支持率ビミョーに上がったりするかも?
(引用終わり)
この懇談会での環境ジャーナリスト枝廣淳子氏のわかりやすい資料はこちら。
http://www.es-inc.jp/news/0612.pdf
要旨を挙げると。。。
・3.11以降、時代が変わったことを永田町は知らない。(アンケート結果)
・原子力発電の新増設は難しい → 自然消滅。 中長期的には自然エネルギーしかない。
・太陽光発電:2005年には世界で1759MWのうち47%だった日本のシェア→2009年には世界で10000MW以上にまで増えたが、日本のシェアは12%まで落ちた。
・電子力発電のコストが安いとされているが黒塗りだらけで根拠がない。風力や地熱は火力よりコストがやや高い程度。これからの技術革新でさらに下がる。
・原子力、化石エネルギー、自然エネルギー、どれにしてもコストがかかる。
今、どこにコストをかけてどういう未来を創り出したいか?
6月15日夜には、超党派議員や孫正義社長ら約350人が参加して「再生可能エネルギー促進法」の制定を求める緊急集会が開催されました。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110616ddm002010080000c.html
(引用開始)
「『菅の顔だけはもう見たくない』という人が結構いる。本当に見たくないなら、早くこの法案を通した方がいい」。菅直人首相=似顔絵=は15日、再生可能エネルギーの利用を促進するため、電力会社に固定価格で買い取りを義務づける法案の成立を退陣の条件とする考えを示した。同日夜、超党派の国会議員らが国会内で開いた会合で語った。
(引用終わり)
ニュースでやってましたが、ここでの菅首相は、ちょっと異常なくらいはしゃいでましたね。
「本当に見たくないのか!」ってうれしそうに3回繰り返す意味がよくわかりません。躁状態?
それに、私は孫社長支持派ですが、菅首相をおだて過ぎですね。
私は、菅首相が政権にしがみつくのはよしとしません。
とにかく原子力政策の転換、再生可能エネルギー促進を成立させたら、さっさとやめてくれていいのですが。。
「再生可能エネルギー促進法早期成立を求める提言」に賛同した議員202名のリストがありましたので、最後に転載しておきます。何とか、早期成立させてほしいものです。
http://www.asyura2.com/11/senkyo115/msg/188.html
(引用開始)
【提言】「再生可能エネルギー促進法(注)」の今国会での成立を図る。(注)電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案。
全量固定価格買い取り制度」を明確化した政府提出の「再生可能エネルギー促進法」を今国会で成立させる。
【賛同人】(五十音順・敬称略 6月14日18時30分現在、合計203名)
衆議院議員147名
民主党126名 青木愛、赤松広隆、網屋信介、荒井聰、池田元久、
石井登志郎、石毛えい子、石田三示、石津政雄、石森久嗣、泉健太、磯谷香代子、井戸まさえ、稲見哲男、今井雅人、打越あかし、大泉ひろこ、大串博志、逢 坂誠二、太田和美、大谷信盛、大谷啓、大西健介、大西孝典、小川淳也、奥田建、奥野総一郎、奥村展三、柿沼正明、加藤学、金森正
金子健一、川内博史、川越孝洋、京野公子、櫛渕万里、工藤仁美、熊谷貞俊、桑原功、黒田雄、郡和子、後藤祐一、小林興起、小室寿明、近藤昭一、近藤洋 介、斉藤進、齋藤勁、斎藤やすのり、阪口直人、佐々木隆博、篠原孝、柴橋正直、杉本かずみ、首藤信彦、端慶覧長敏、園田康博、高井崇志
高橋英行、高松和夫、高邑勉、竹田光明、田島一成、玉木朝子、玉置公良、玉木雄一郎、中後淳、津島恭一、辻恵、筒井信隆、寺田学、道休誠一郎、中川治、 長島昭久、中津川博郷、中根康浩、中野譲、仲野博子、中屋大介、仁木博文、西村智奈美、野田国義、橋本勉、鉢呂吉雄、初鹿明博、
花咲宏基、浜本宏、樋口俊一、樋高剛、平岡秀夫、平山泰朗、福島伸享、福田昭夫、福田衣里子、藤田一枝、藤田憲彦、古川元久、本多平直、松崎公昭、松原 仁、松本龍、水野智彦、皆吉稲生、三宅雪子、宮崎岳志、向山好一、村越祐民、森岡洋一郎、森本哲生、森山浩行、矢崎公二、
谷田川元、山尾志桜里、山岡達丸、山口和之、山崎誠、山崎摩耶、山田正彦、柚木道義、横光克彦、吉川政重、吉田統彦、若泉征三、和嶋未希
自民党 あべ俊子、加藤紘一、北村誠吾、河野太郎、塩崎恭久、谷公一、中川秀直、宮越光寛
公明党 遠藤乙彦
社民党 阿部知子、重野安正、照屋寛徳、中島隆利、服部良一、吉泉秀男
みんなの党 柿澤未途
国民新党 下地幹郎
新党日本 田中康夫
たちあがれ日本 園田博之
無所属 佐藤ゆうこ、松木けんこう
参議院議員56名
民主党44名 相原久美子、有田芳生、石井一、石橋通宏、一川保夫、梅村聡、江崎孝、大河原雅子、大久保潔重、大島九州男、大野元 裕、岡崎トミ子、小川敏夫、尾立源幸、風間直樹、金子恵美、金子洋一、神本美恵子、川崎稔、郡司彰、今野東、斉藤嘉隆、武内則男、
田城郁、谷博之、谷岡郁子、ツルネン・マルテイ、徳永エリ、徳永久志、那谷屋正義、西村まさみ、白眞勲、姫井由美子、平山誠、藤田幸久、藤谷光信、舟山康江、前田武志、牧山ひろえ、松浦大悟、松野信夫、安井美沙子、横峯良郎、米長晴信
自民党 川口順子、山田俊男
公明党 荒木清寛、加藤修一
みんなの党 小野次郎、川田龍平、寺田典城
社民党 福島みずほ、又市征治、山内徳信、吉田忠智
国民新党 亀井亜紀子
(引用終わり)
皆さんの選挙区の議員はリストにあるでしょうか?
民主党でも賛同していない(リストにない)議員もいれば、自民党や公明党でも数名の議員が賛同しています。まさに超党派ですね。
共産党は賛同していない・・・脱原発のはずなのに。
コメント欄にこんな書き込みがありました。
(引用開始)
エネシフ議員連盟に入っている吉井英勝事務所(共産)に電話して、何故署名がないのか聞いてみた。全量買い取り制度には賛成。今回の署名の趣旨は「早期成立を官邸に申し入れる」というもの。早期成立は国会で努力すべきことで、官邸申し入れは筋違いとの理由で署名しなかった、との説明。まあ、いかにも共産党らしい頑固さ。
(引用終わり)
福島第一原発の事故を受けて、ドイツ、スイス、イタリアで原子力発電所の停止が決まりました。
肝心の日本で、原子力関連の利権を守るためにそれができないとしたら、何ということでしょうか。
何とか成立させてほしいと期待しています。