自民党の二階俊博衆議院議員のサイトにこのような記事があります。
http://www.nikai.jp/tunami/20110317_nikkannkennsetukougyousinbunn.htm
--------------------------------------------------------------------------------------------
【2011.3.17 日刊建設工業新聞「建設放談」/政治評論家 森田実】
二階代議士(自民党津波対策議員連盟会長)が提唱した「津波対策推進に関する法律」(案)即時成立をすべての国会議員に要請する。昨年、平成22年の6月2日、二階俊博、石田真敏、小野寺五典、谷公一、長島忠美、林幹雄(以上、自由民主党)、石田祝稔(公明党)の7名の衆議院議員は「津波対策推進に関する法律案」を国会に提出した。59名の衆議院議員が賛成者として名を連ねた。この中には自由民主党の谷垣総裁、大島副総裁、公明党の西博義政務調査会長代理がいる。だが、この法律案は採択されないまま、今日に至っている。このことは国会議員とくに与党民主党の多くが、いかに津波に鈍感だったかを物語っている。
提案者の二階代議士(元経済産業相、元運輸相、和歌山三区)は語る。
《長い間津波のことを研究してきて、いつか、このような大津波が来るのではないかと心配していた。津波研究者も警告していた。それが、この3月11日に、しかも、まさかこれほど巨大な、世界最大、日本の歴史上最大の大災害に遭遇するとは…!!
私は、東南海地震、南海地震襲来に備えて、常に何らかの対策をとらなければならないと考えて、同志の皆さんとともに津波対策議員連盟を結成しました。津波対策を研究し、昨年6月、自民党と公明党の議員7名共同で「津波対策の推進に関する法律案」を国会に提出しましたが、ほとんど審議されずに今日に至ったことは大変残念なことです。 (略) 》
私も、地震・津波研究者の一人として、政府が津波対策を重視すべきことを訴え続けてきた。政界における災害・地震・津波研究者の第一人者である二階俊博衆議院議員とともに、津波対策について世論を喚起し、世界の関心を高めるための努力をしてきた。
東北・関東は廃嘘の中からたくましく起ち上がり始めている。二階代議士の不屈の精神に学び、大災害に負けない国土の創造のために私も尽力したいと思う。
---------------------------------------------------------------------------------------
素晴らしいことを言ってますね! 二階代議士と評論家の森田氏。
ところで、昨日私が書いた記事で。。。
http://ameblo.jp/tomamx/entry-10850982186.html
2006年3月1日の衆議院予算委員会分科会
質問者は日本共産党の吉井英勝衆院議員、答弁者は二階俊博経産相(当時)。
吉井「東電福島第一の(略)6基では、基準水面から4メートル深さまで下がると冷却水を取水することができないという事態が起こりうるのでは?」「……それをどうしていくのか」
二階「今後、経済産業省を挙げて真剣に取り組んでまいりますことを、ここでお約束申し上げておきたいと思います」
→ あれ、福島第一原発の津波対策を約束したのは第3次小泉内閣の経済産業大臣、二階氏だったじゃないですか!?
さらにその後、二階氏は2008年8月の福田改造内閣で再び経済産業大臣に就任、次の麻生内閣でも留任し、2009年9月の民主党への政権交代まで経済産業大臣に就いていました。
そして、野党議員になった2010年6月 「津波対策推進に関する法律」(案)を提出した、という流れです。
国政の場で経済産業大臣として「約束する」と言っておきながら放置し、さらにその後三度、この対応に責任のある経済産業大臣の職にあっても、この問題を放置し続けた。
民主党政権になってから対策法案を提出、津波で被害が起きたとたん、政治評論家の「与党民主党がいかに鈍感だったか」という記事(←書かせたのではと疑う)を誇らしげに自分のホームページに貼る。
民主党も放置していたのは事実ですが、それにしても、どこまで面の皮が厚いのでしょうか、この人。
怒りとともに、ここまでやるのかと驚き、あきれてしまいます。
自分が約束した津波対策を東電に実行させなかったために、日本中、世界中を震撼させ続けるほど甚だしい不安を与え、消火・冷却復旧活動を行う作業者が被曝し、放射性物質によって農業・漁業への甚大な被害を与え、計画停電でその他産業への大きな被害と市民生活の広範囲な迷惑を引き起こし、農家には自殺者まで出てしまった状況です。
「自分にも責任の一端がある」と猛省すべきところではないでしょうか。
政治家としての資質を疑う、というか、その前に人間として恥ずかしくないのか、と思います。
Wikipediaで過去の経歴を見ると、
1983年自民党(自民党政権)→新生党(細川政権)→新進党(細川・羽田政権)→自由党(自自連立政権)
→自由党を離れ保守党(自公保連立政権)
→保守新党→2003年衆院選惨敗で自民党に吸収、二階派結成、要職につく(自公政権)
→2009年 衆院選で二階派は本人以外全員落選
嗅覚がいいのか、常に権力側にいたようですね。
さすがに民主党にくら替えすることはなかったようですが。
それに「西松建設偽装献金事件」、「グリーンピア南紀」疑惑、「二階バイパス」問題など、疑惑も多数。
和歌山の有権者の方々、この人でいいのですか?