http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110330/t10014996511000.html
福島第一原発の1号機から4号機の水を流す「放水口」の南330メートルの地点では、海水のヨウ素131の濃度が、一時、国の基準の1000倍を超えまし たが、28日午後の時点では27.9倍まで下がりました。しかし、29日の朝になって再び上昇し、午後1時55分には、これまでで最も高い基準値の 3355倍に当たる、1cc当たり130ベクレルのヨウ素131が検出されました。また、半減期がおよそ30年と長い、セシウム137も、これまでで最も 高い、基準値の352.4倍に当たる、1cc当たり32ベクレルが検出されました。
基準値の3000倍以上とは、きわめて高い値ですね。
しかし、「放水口」の南330メートルの地点って、どんなところかGoogle Mapの写真を使って確認してみました。
むりやり作図してますが、こんな感じです。

こうしてみると、サンプルをとった場所は、放水口からかなり遠いですね。
私は「水質関係第一種公害防止管理者」の資格を(一応)持っているのですが、工場の排水を管理する場合のサンプリングでは、放水口から出てくる排水そのものを採るはずです。
こんなに遠いところでサンプルを採取しても、放水口よりはかなり薄まっているはずです。
それでもこの濃度とは。。。
東京電力は、「きのうは雨が降っていないので、雨で陸地の放射性物質が流されての上昇ではないとみられる。原発の作業を見ても、特別、多くの水が海に出る ようなことはなかったとみられ、それ以外の原因があると思う」と述べ、流出経路の特定を急ぐとともに、海水の調査の範囲を沖合まで広げる考えを示しまし た。
「特別多くの水が海に出るようなことはなかった」ということは、いつも通りくらいの水が海に出ていたということと解釈されます。なぜ、その放水口の水の分析をしないのでしょうか?
ところで、ヨウ素131の国の排水の安全基準値は40ベクレル/リットルのようです。
皆さんご存知の通り、水道水の場合は300ベクレル/リットル。
うん?海に捨てる排水は、飲み水よりきれいでないとダメ?
なんだか基準の考え方がよくわかりません。
原子力安全・保安院は、事故で施設内に放出された放射性物質が海や施設の外に流出しないようにするため、水溶性の合成樹脂を敷地の土壌にまく対策を、31 日から試験的に行うことを明らかにしました。この対策は、のり面や埋め立て地で土が飛散しないよう塗りつけるために開発されたもので、まずは1号機から4 号機の海に近い場所で行うとしています。
NHKのテレビでやっていましたが、これはよさそうですね。
ガレキなどから、放射性物質を含むホコリが舞い上がるのを効果的に防いでくれそうです。
海水中の濃度低下に効果があるかどうかはやや疑問ですが。
今回の騒動が、早く終息してくれることを祈っています。