福島第一原発で、冷却に使う水を海水から真水に切り替える方法の検討を始めたとの報道がありました。
私は、海水で冷やしていると聞いて、3/14の記事(→エンジニアとしての不安 ) から、塩の析出は大丈夫なのか心配だ、と度々書いてきましたが、一方で、海水の注入はもともと最後の冷却手段として設計時から考えられていた冷却方法であり、報道だけではわからないけど何らかの対策が取られていて大丈夫なのだろう、とも思っていました。
しかし・・・、
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110325/t10014890681000.html
できるだけ早く原子炉などに供給する水を海水から真水に切り替える必要があるとして、外部電源でポンプを動かし真水を送り込む方法のほかに、新たに、外部電源に頼らず、真水の入ったタンクと消防車のポンプをつなぎ、原子炉などに送り込む方法の検討を始めました。
って、今から方法の検討を始めるのか !!!???
何か新しい操作を行うときに、それが原因で起こりそうな問題を検討して、その対策を練っておかなかったのでしょうか?
それとも、考えたけど塩の析出は思いつかなかった?
・・・こんな単純なことも思いつかないならもっと問題です。
もう、何ともレベルの低い集団だということが、露見してしまいました。
こんな人たちに、こんな重要な仕事を任せていいのでしょうか・・・。心配になります。
※追記
NHKの記事で、
ところが、原子力安全・保安院によりますと、このまま原子炉に海水を入れ続けた場合、海水に含まれるゴミでポンプや弁などが目詰まりしたり、配管がさびたりするおそれがあるということです。また、原子炉内で海水が蒸発して炉内に塩がたまると、今後、燃料棒を冷やす水の流れが妨げられ、十分冷やすことができなくなる危険性もあるということです。
と書かれていますが、もしかしたら、3号機の原子炉損傷の可能性(次の記事)がわかって、はじめて塩の析出が原因で既にうまく冷却できていなかったことに気づき、慌てて真水に変更しようとしているのを、「このまま続けると問題が起きる危険性がある」と発表している疑惑がありますね・・・。