福島第一原発 福島市在住の方へ | ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)

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硬軟取り混ぜた種々雑多なネタについて書いてみようかと思います。
全くまとまりがないと思うけど、それが自分らしさということで。。。

私が読者になっている☆Яayla☆さんのお友達で、福島市在住のエリンギさんという方から、福島市の放射線量がいつも周辺に比べて高いこと等々を不安に思って、私に質問が届きました。

原子力については素人ではありますが、技術屋としてできる範囲で、一方であまり返事が遅くならない範囲で、調査・考察して回答させていただきました。

ご本人の了解もいただきましたので、ブログ記事として掲載させていただきます。


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はじめまして。tomamです。

福島市にお住まいとのこと、地震で被災された上に原発の心配が尽きず、たいへんな毎日を送られていることと拝察します。ご質問の件、私なりに考えてみましたのでご回答します。

最初にお断りしておかなければならないことは、私は原子力の専門家でもなんでもなく、化学会社に勤める一技術者に過ぎません。その点、ご了解の上でお読みください。


まず、福島市だけが放射線濃度が周りよりも高いということは、その通りのようですね。
ウェブ上で調べて、いくつもそのように書かれているのを見つけました。

放射線というのは、非常に小さな放射性物質の微粒子(ホコリ)が飛んできていることで観測されているものと思います。
福島市が周辺より高いというのは、盆地であるために、このエリアに入ってきた放射性物質のホコリが溜まりやすい地理的条件になっているからではないかと推定します。


その上で、現在の放射線量についてですが、

毎時20マイクロシーベルト=毎時0.02ミリシーベルトという放射線量については、
たとえばCTスキャンを1度受けて被爆する6.9ミリシーベルトと比較すると、
6.9/0.02 = 345 ですので、345時間ずっとこの濃度の場所に居続けた場合にほぼ同じになる計算です。

健康に影響がない限界とされているのが、200ミリシーベルトですので、200/0.02 = 10000時間。
417日間、ここ(屋外)に居続けても健康被害は観察されないだろう、という計算になります。
したがって、この程度の数字である限り、健康被害を心配するような数値ではないといえます

したがって、犬の散歩程度は問題ないのではないでしょうか。
気分転換にもいいかもしれません。


ただ、一方で、福島第一原発では、まだ何が起きるかわかりません。
いたずらに危機感をあおりたくないのですが、万一のケースでは放射線量が一気に高くなり、健康被害を心配しなければならないレベルになる可能性がないとはいえません。

福島市は、第一原発から50kmくらいでしょうか。
米軍は、第一原発から93km(※訂正 80kmのようです)圏内への立ち入りを禁止したというニュースもあり、福島市はそこに含まれてしまいます。

万が一に備えて、非常時の対策方法を十分に理解して、常にあらかじめ備えておかれることをお勧めします。ぬらしたタオルで口と鼻をふさぐ、皮膚を露出しないなど、非常時の対策方法は、たとえば
 http://shingoaikami.blog9.fc2.com/blog-entry-55.html
に書かれています。(このうち、安定ヨウ素剤による対処は、放射線医学総合研究所では否定されています。ただ、ここのホームページに現在、アクセスできませんでした。)

※放射線医学総合研究所のサイトは、計画停電の影響でアクセスできなかったようです。
 http://www.nirs.go.jp/index.shtml   です。) 


私が書けることはこのくらいです。
参考になれば幸いです。

何事もなく、終息することを祈っています。