今週あたりから、テレビのニュースを見ていると、連日、元秘書に暴言を吐いたり、暴行したりしたと、週刊誌で報じられて、自民党を離党した議員の話題でもちきりですね。
ほとんどの方が、謝罪会見を見て、なんともいえない違和感を感じていると思います。
人間というのは、言っていること、それから、やっていること、この二つが、一致しているかどうかを、一番気にするものなのです。
つまり、
「もしも、本当に悪いと思っていて、謝罪の気持ちがあるんだったら、まずは、議員を辞めることだろう。それ以外の謝罪は、ありえないだろう…」
こう思っていると思います。
あとは、慰謝料を払ったり、場合によっては、刑務所に入るなり、そういうことをするのが、心から反省しているという態度であって、ああやって、公の場に出てきて、
「議員を続けます」
というのは、本当は反省していないということだと、皆が見抜いているのだと思います。
まあ、大人の社会は複雑なので、他にもいろいろな事情が、たくさん絡んでいるとは思いますが、単純に考えると、そういうことだと思います。
ほとんどの日本人は、もう、これ以上、テレビで、あの罵声は聞きたくないと思っているのです。
ニュースで、あの怒鳴り声を聞いているだけで、不快な気持ちになる人が、たくさんいると思います。
スピリチャルな視点で考えると、あの議員さんの言動は、いわゆる、「憑依現象」も考えられます。
ネガティブなスピリットに憑かれると、ああいう人格障害になりやすいです。
本人も、あの暴言を憶えていないと発言しているように、霊障の場合、憑かれている時の記憶は、無くなりやすいのです。
一般的な表現だと、「ジキルとハイド」のような二重人格の例え話が、わかりやすいと思います。
この話を、「ウィキペディア」で、調べてみました。
下記です。
「ジキル博士とハイド氏」(原題:『ジキル博士とハイド氏の奇妙な事件』(The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde)」は、ロバート・ルイス・スティーヴンソンの代表的な小説の1つ。
1885年に執筆され、翌1886年1月出版。
通称はジキルとハイド。
二重人格を題材にした代表的な小説。
「解離性同一性障害」の代名詞として、「ジキルとハイド」が、使われる事もある。
この作品では、ジキルが薬を飲むことによって性格、および容貌までも変化していることが特徴である。
なお、ハイド(hyde)という名前は、隠れる(hide)に掛けたものである。
なるほど…、こういう話だったのですね。
その時代の作品のポスターみたいです。
さらに興味深いことが、書かれていました。
18世紀半ばのエジンバラの市議会議員で、石工ギルドの組合長をしていた、ウィリアム・ブロディーが、ジキル博士のモデルとされる。
ウィリアム・ブロディーは、昼間は実業家であったが、夜間は盗賊として、18年間に数十件の盗みを働き、スコットランド間接税務局本部の襲撃計画が露見して、1788年に処刑された人物である。
ロバート・ルイス・スティーヴンソンとウィリアム・ヘンリーは、この事件をもとに戯曲、「組合長ブロディー、もしくは二重生活」を書き、「ジキル博士とハイド氏」を書く2年前、1884年に、ロンドンのプリンス劇場で初演している。
また、同じく18世紀半ばの外科医で、解剖学者のジョン・ハンターは、その医者としての高名な昼の顔と、解剖学者や死体調達のための墓荒しをしたとされる裏の顔があり、また、その建物が、表通りに面した医院と裏通りに面した、「解剖学教室・死体搬入口」という構造が、ジキル博士の家に類似するモデルとされている。
やはり、この小説は、実話を、いくつか組みわせた話だったのですね。
同じく、当時の劇場でのポスターだそうですが、ジキル博士が、ハイド氏に、変身する場面だそうです。
人間という存在は、大半の人が、善と悪の二面性をもっていると思います。
善だけの人や悪だけの人など、ほとんどいないと思います。
以前にも書いたのですが、面白い内容なので、こちらも、再掲載しますね。
数年前に、セミナーの後の懇親会で、ある方から、
「精神世界を勉強している人で、キチンと社会生活を、送っている人もいれば、おかしくなってしまい、まともな社会生活が、送れなくなってしまう人もいますね。この両者は、どう違うのですか?」
という質問がありました。
私自身が、精神世界の勉強を始めてから、だいぶ長くなりましたが、今までに、たくさんの人を見てきました。
精神世界の勉強をしてから、人生が、劇的に素晴らしくなる人もいれば、反対に、かえって悪くなり、最後には、精神病を患ってしまう人もいました。
つまり、
「精神世界の勉強をしながら、正気を保つ人、それから、狂気に陥ってしまう人。両者の違いは、何なのか?」
ということですね。
言葉で、簡単にまとまる話ではありませんが、気がついたことを、いくつか、あげてみます。
大学の頃、臨床心理士になりたくて、いろいろなカウンセリングを学んでいた頃、精神医学や心理学の本を、たくさん読みました。
その中で、「精神病」という病気の定義について、ある本に、こう書かれていました。
「精神病の要素は、誰でも、多かれ少なかれ、もっているものです。細かいことに、注目すれば、どんな人も、精神病になってしまいます。目安としては、社会生活を、営めなくなるほどの病状になったら、精神病ということです」
簡単に言うと、
「精神病だから、仕事ができなくなるのではなくて、仕事ができないくらいに、精神がおかしくなったら、精神病」
ということです。
逆に言うと、
「会社などで、仕事ができている状態の人は、ちょっとくらい変わった言動や行動をしても、それは、まだ精神病という病気ではない」
ということです。
これは、自分なりに腑に落ちました。
医学的な解釈ではなく、社会的な視点から判断するということですね。
もしも、自分で自分のことを、
「自分は、おかしいのではないか?」
と思っても、会社などで仕事ができていたり、学校で勉強できているうちは、あまり深刻に考えなくてもいいということです。
しかし、もしも、仕事ができなくなって、会社から注意されたり、学業成績が極端に落ちた場合は、精神科医などに診てもらった方がいいということです。
実際には、病院に行くまでもなく、精神状態が微妙な人が、多いと思いますが、その中でも、注意が必要なのは、
「その人の意見や主張が、ユニークである場合、結論ではなく、過程を重視すること」
ということです。
具体的には、
「UFOを見た、宇宙人に会った!」
「幽霊を見た、霊界に行ってきた!」
「テレパシーが使える、人の心が読める!」
という超常現象を体験したという人がいた場合、
その結論だけを聞いて、
「この人は、頭がおかしい人だ!」
と安易に結論付けては、いけないということです。
あたりまえのことですが、書いておきます。
超常現象を体験した人の中にも、頭のおかしい人もいれば、まっとうな人もいます。
超常現象を体験したことのない人の中にも、頭のおかしい人もいれば、まっとうな人もいます。
だから、
「不思議な体験をした人=頭のおかしな人」
ではないということです。
同時に、
「不思議な体験をしない人=まっとうな人」
でもありません。
超常現象を体験した人の意見や主張を聞く場合、
「どうして、そう思うのか?」
という結論に至るまでの過程をちゃんと聞き、その論理に、キチンと筋道が通っていれば、その人は、まともなのです。
もっと言っておくと、筋道が通っていなくても、ただ単に、表現力に乏しかったり、説明が下手なせいで、おかしいと誤解されている、まっとうな人も、たくさんいるということも忘れないでください。
まあ、このあたりは、たくさんの人から、不思議な体験談を聞いているうちに、だんだんわかってきます。
いわゆる、「いっちゃている人」と言われ、「おかしな人」だという烙印を、周囲から押される人には、いくとかの特徴があります。
まず、会話のキャッチボールが、下手だということです。
こちらが、グローブを構えてもいないのに、いきなり、ボールを投げてきたり、投げても、無視して捕らなかったり、ボールを必ず落としたり、さらに、まったく別方向に、投げたりという、めちゃくちゃなキャッチボールになります。
バランスのいいコミュニケーションが、とれないというのが、最大の特徴です。
対面での会話だけでなく、メールでのやりとり、ブログやSNSなどでの文字によるコメントのやりとりでも、トンチンカンなコメントを書いてきたり、全体の空気を読まずに、自分だけの意見を主張したりします。
数回コミュニケーションをすれば、その人が、どういう人なのか、だいたいわかります。
正気の部分が少なくなってきて、狂気の部分が多くなってくると、視野が狭くなってくるという特徴がでてきます。
自分の視点だけで、世の中を見るようになってくるのです。
客観的な視点が、なくなってくるのです。
社会的な常識や道徳、マナー、気配りなどが、欠けてくるということです。
さらに、周囲の意見や忠告、アドバイスなどに、耳を傾けなくなり、最終的には、
「自分だけが、まともで正気であり、世の中のほうが、おかしくて狂ってる」
と考えるようにもなってきます。
これは、思うだけなら、特に問題はありません。
実際、そう思いたくなる出来事も、世の中には、けっこうあります。
しかし、それを行動に移し、犯罪をしてしまったら、問題です。
こういう問題を起こしやすい人たちが、集まって組織をつくったものが、「カルト宗教」です。
「正気と狂気」ということについては、過去に、わかりやすい事例がありました。
30年以上前だと思いますが、日本中を震撼させた、ある猟奇事件がありました。
ご存知の方も、多いと思います。
日本人留学生が、フランスでおこした、あの事件です。
その時に、ある雑誌のコラムに、書いてあったことです。
だいたいこういう内容でした。
その犯人は、逮捕された後、心神喪失だという判断をされ、無罪になってしまったのですが、精神病院からも退院して、普通の社会生活を送るようになったのです。
それだでけでも驚きで、今でも謎ですが、その犯人は、そのあと、いろいろなメディアからの取材を受け、インタビューにも答えていたのです。
当時、自分の犯罪の描写を、得意になって語る姿に、違和感や嫌悪感を感じた人も、多かったと思います。
それからしばらくすると、なんと、ある大学が、学園祭で、その犯人を、講師として招待し、トークショーみたいなイベントを開催したのです!
そのコラムは、こう結論付けていました。
「その犯人は、間違いなく、現在も、心神喪失状態である。なぜなら、メディアの取材で、インタビューに答えるということ自体が、狂気の行動だからである。被害者の遺族たちが、そのインタビューを聞いて、どう感じるかということが、想像できないということが、客観的で社会的な視点が欠如している証拠であり、病気なのです」
続けて、
「さらに付け加えると、大学の学園祭で、その犯人を招待した学生たちも、狂気に陥っているのです。もっと言えば、そのトークショーを聞きにいった人たちも、全員、狂人なのです。被害者の遺族たちの気持ちが考えられないという集団的な狂気なのです。狂人が集まると、その集団の中では、お互いが、まともに見えるのです」
これを読んで、
「なるほど…」
と思いました。
「狂っている人」というのは、この犯人や学園祭のトークショーに参加した人たちのことを言うのです。
「狂っている」というのは、こういうことなのです。
「狂気」というのは、自分の中の「狂気」が、わからなくなっている意識状態なのです。
「まっとう」というのは、こういうことが、わかっていることなのです。
「正気」というのは、自分の中の「狂気」が、わかっている意識状態なのです。
酒を飲んで、酔っぱらっている人にかぎって、
「もうそれ以上、酔わないでください」
と注意すると、
「酔っぱらってないよー!」
と叫びます。
怒っている人にかぎって、
「そんなに怒らないでください」
と注意すると、
「怒ってないよー!」
と怒鳴ります。
客観的な視点が、なくなっているのです。
だから、
狂気の人にかぎって、
「自分は、おかしくない」
と思っているのです。
正気の人は、
「自分は、おかしいかもしれない」
と思っているのです。
自分の中の狂気の部分を、認められることができれば、まだ、「正気」なのです。
もしも、今、自分の中の狂気の部分が認めれらなけば、それは、黄色信号です。
もしかしたら、「狂気」の部分が、多くなっているかもしれません。
自分で自分の正気度や狂気度を、チェックする場合、わかりやすいのは、自分が、現在、付き合っている友人や知人を見てみれば、わかります。
自分が、おかしくなってきた場合、周囲にも、おかしな人が集まってきやすくなります。
「類は友を呼ぶ」
「朱に交われば赤くなる」
と言うように、似た者同士は、グループをつくりやすいのです。
もしも、狂気を感じる人が、自分の周囲に多くなっていたら、黄色信号です。
なるべく、そのグループからは、その集団に気づかれないように、そして、波風を立てないように、すーっと静かに、立ち去ったほうがいいと思います。
「精神世界」の話を、明るく、楽しく、笑いながら話し合えるグループは、健全でまともだと思います。
ぜひ、そういう光の輪を、大切にしてくださいね。
そして、その中で、もしも、おかしくなりそうな人がいたら、皆で、やさしく注意してあげるにも、愛だと思います。
☆以前に書いた、「悪魔編」も、まだ読んでいない方、読んでみてくださいね。
http://www.tomaatlas.com/akuma.htm
PS 「狂気」は、かならずしも悪いものでは、ありません。
このエネルギーを、いい方向に使えば、「天才」と言われたりします。
狂気の天才画家ゴッホは、自分の狂気の部分を、絵に変換し芸術として、世に残しました。
これは、彼の代表作、「ひまわり」です。
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