魔王 (講談社文庫)

魔王 (講談社文庫)
グラスホッパー (角川文庫) チルドレン (講談社文庫) 砂漠 (Jノベル・コレクション) アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫) 死神の精度 (文春文庫)
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星星星

最近、伊坂氏の作品が続いています。
ちなみに次に読んでいるのも伊坂氏の「SOSの猿」です。
別に伊坂氏の作品ばかりが読みたいというわけではないのですが、図書館で予約したらどんどん来ちゃったのです(笑)
他の作者のも予約しているのに、なんでかな~。

さてこの「魔王」ですが、先日読んだ「モダンタイムス」の前に書かれたもので、「魔王」の後に「モダンタイムス」を読むほうがベターです。
でも知らなくて逆になっちゃった。
そのため、あ、こういうストーリーが前にあって、モダンタイムスにつながっていたのねと思う部分が多かったです。やっぱり順番に読めばよかったわ。

さて「魔王」と「呼吸」ですが、犬養という政治家が日本を変えていく…というのが一本通ったストーリーになってます。
でもあまりに民衆をひっぱりすぎてファシズムにつながっていくのでは?と怪しんでそれをやめさせるためには自分はどうしたらいいのか?と考える男の話でした。
確かに民衆が一人の人間に動かされていくような感じの流れは怖いし、ありえると思いましたが、今の政治化たちを見ていると犬養というカリスマ的な政治家がすごく魅力的に思えちゃいました。
若者に支持される政治家。若者が政治に期待を持てる政治家。自分の党の悪い部分もずばりと言う。方針が明確で分かりやすい。方針のメリット、デメリットを説明する。
こんな政治家、今の日本にはいませんよね。
ううん、魅力的。
独裁者はいらないけれど、犬養氏のような若者に政治に興味を持たせるような存在がいたら日本は変わるかも?!って思いました。


テレビのニュースの情報、ネットの情報だけを鵜呑みにしてしまうことだけはやめようとあらたに思った一冊でした。
情報が正しそうか、自分で考える力を育てないといけませんね!


ところで、ドゥーチェのマスターって何者?!
どう考えても彼も「力」を持った人ですよね。
かなり怖い存在でしたね。

あと、伊坂氏の作品には他の作品の登場人物が微妙に出てきたりするのが面白いのですが、今回は死神、いましたね。今、「死神の精度」も同時進行で読んでいるので一人ニヤリとしちゃいました。
…「ミュージック!!」

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