夏至の頃は、島々の間から嬉々として輝きを放ち、辺り一面を鮮やかな橙色に染めながら昇っていた太陽が、今や翳りを見せつつ、悲哀に満ちた姿で大島の右側から顔を出している。



 8月も終わり、夜明けのこの海岸には、ひんやりとした大気が漂い始めた。

 潮の香りを含んだ早朝のそよ風が、心地よく肌を滑ってゆく。



 遠くでは気持ち良さそうにサーファーが波と戯れている。

 目に映る情景は既に夏のなごり。


 そして私は仕事と家族を失ってからすでに3年が過ぎた。

 時は確実に過ぎ、全ての事象は過去のものとなってゆく。

 恐ろしいことに、それは確実に死が近づいているという事実でもあるのだ。



 毎年この時期はシオが遊んでくれる。

 しかし、釣れる日と全く当たりもない日の差が激しい。

「釣れる時は釣れる。釣れない時は釣れない」いつも石鯛釣りでお世話になっている渡船屋の船頭の口癖が思い浮かぶ。



 シオも大きくなってきて40センチを超えるようになったが、20センチほどのミニサイズもたまに混じる。



 このシオは小さなカマスを食べていた。

 45センチを軽く超えていたので体色があまり黄色くなくカンパチに近い色合いになっている。

 それにしても突然、ライトタックルに暴力的にアタックしてきた。水温も高いのか元気満々で首を振りつつ驚くほど暴れた。



 別の日、たまには湾内の防波堤からオキアミのフカセ釣り。

 暑いので2時間限定で。



 小型ながらグレ、アイゴ、オオモンハタ、シオなどがたくさん釣れた。



 オオモンハタは鍋で水炊きに。あとは塩焼き、一夜干し等・・・。



 シオの押し寿司。

 大葉をはさんで、すだちを添えて、さっぱりと。美味。



 


 とても仲良しだったかんたろうとトン。



 相変わらずトンは、かんたろうのことが大好きだ。



 しかし、近頃では、遊ぼうと誘うが相手にされない日々が続いている。



 猛暑のせいなのか8月に入ってから、かんたろうの機嫌がすこぶる悪い。

 生まれてからすぐ2年間も賑やかな大きな公園で育ったせいか、かんたろうは大きな音にも、ちょっとのことでも過剰に反応し、すぐに逃げ出す。



 そしてこの殺人的な暑さの中、昼間は狭いところに隠れて寝てばかり。夜になると元気になる。

 おまけにクーラーも嫌い・・・なので体調も崩しがちだ。余計に機嫌が悪くなる。

 三つ子の魂百まで。

 仕方ない気もする。そしてそれはそれで、胸が痛む。とても哀しくて淋しいことだ。




 かんたろうに相手にされないどころか、近づくと逃げられてしまうトン。

 悲しそうな表情で訴える。



 昼間はひとりでいろんなところを探検。

 クーラーの効いた涼しい部屋も大好き。

 無邪気なトン。



 ふたりを見ているとまだまだ死ぬわけにはいかない、と強く思う。


 おやすみ、かんたろう。

 頼むから、涼しくなったら、トンと一緒に遊んでやってくれ。