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ミューステシネマ

好きな映画、音楽、演劇、本について記録しています。


時間のある時の、暇つぶしとして見て頂ければ幸いです。

溝口健二監督作品、1946年公開、



「歌麿をめぐる五人の女」を観ました。


江戸時代の浮世絵師で、美人画を多く残した喜多川歌麿。


彼の周りには、いつもたくさんの美しい女たちがいた。



ある日、彼に弟子入りした浮世絵師・勢之助を追って、勢之助と契りを交わした雪江が歌麿を訪ねてくる。



それを機に、歌麿を取り巻く女たちの人生も動き出すのだが…。



恋に生きる女たち、よく笑い、泣き、傷付き、突き進む。


そんな女たちに魅せられ、歌麿は多くの美人画を描いていく。


非常に面白かった。素晴らしい作品。


実在の歌麿は、花魁や町娘など、身近な存在の女性をモデルに描くことが多かったらしいです。

この映画で描かれている通り、江戸の粋な女性たちの生活の様子や恋模様などは、歌麿にとっては良い題材だったのでしょうね。


恋に敗れた女性の、悲しい姿などはなおさら…。



この映画の女優さんたちは、皆さん本当に魅力的だった。


溝口監督自身も、女性を最も美しく撮ることに長けていた人物なのでは…?と思います。



ということで、本当に素晴らしい作品でした。個人的に2011ベストムービー候補。


是非観てくださいね。




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松本清張原作、


1974年の映画
「砂の器」を観ました。



東京・蒲田駅の操車場で殺人事件が起き、刑事の今西が捜査に参加する。彼や部下の地道な捜査によって、やがて捜査線上に1人の容疑者が浮かび上がるのだが、それは意外な人物だったー。



原作の小説が、本当に大好きなのです。砂の器、というタイトルの如く、



わずかな証拠を頼りに捜査しても、指の隙間から砂がサラサラと零れ落ちていくかのように、捜査は何回も振り出しに戻る。


それでも諦めない今西が、新進気鋭の若手音楽家・和賀を疑い始めるところで、いつも鳥肌が立ちます。


映画版は…素晴らしかった!上・下巻に分かれている小説なので、内容は削られているのですが、十分楽しめました。



特に後半が素晴らしい!千代吉と秀雄の放浪の旅のシーンは何とも言いがたい哀愁があります。



和賀は新しい曲に“宿命”というタイトルをつけるのですが、


それは彼の人生を表す言葉なのですね。

親と子の宿命。



この小説では、成瀬リエ子も悲劇的ですね。



“未来永劫に”と、和賀に言われた気持ち。私は多分生きていられないなと、いつも思います。







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溝口健二監督作品、1953年公開の映画



「雨月物語」を観ました。



江戸時代後期に出版された怪異小説「雨月物語」に収録された2作品、「浅芽が宿」と「蛇性の婬」を基にして作られた映画です。



戦国時代、混乱の中で立身出世を夢見て故郷を旅立った源十郎。



妻・宮木と子供を残して…。


陶器を作って売っていた源十郎の元に、若狭という若い娘と乳母が現れる。


若狭に請われ、屋敷まで器を運ぶ源十郎。若狭は不思議で、魔性の魅力を持った女だったー。




素晴らしい映画でした。幻想的と言いますか…



若狭が不気味で美しかった。50年以上も前の映画、


言葉や、物語、今も色褪せることがない。


怪異小説の部分をきちんと残し、立身出世を夢見る男たち、その裏で犠牲になる妻たちの物語としても凄く面白い。



女優さんたちが素敵でした!若狭役の京マチ子さんとか、宮木役の田中絹代さんとか。



着飾らなくても美しい女性が素敵だなぁと、思いますね。




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