小説「サイボーグ009・トリビュート」ラストレビュー | ☆SATOEMA萬画倶楽部☆

小説「サイボーグ009・トリビュート」ラストレビュー

小説「サイボーグ009・トリビュート」のレビューも最後になりました!!

 

【ネタバレあり!】

 

9つのエピソードの中で

 

サトルの一番のお気に入りはコレです!!

 

 

9.「クーブラ・カーン」円城塔

 

このために新規ラストも?

 

 

クーブラ・カーンとは、モンゴルの皇帝クビライ・カアンのことですね。

 

カーンが建築した理想郷ザナドゥというの名の

 

異常気象をコントロールするシステムが出てきます。

 

物語は、ギルモア博士の老死をきっかけに、とんでもないことになります。

 

ギルモアの死を止めるために、周りはギルモア博士のサイボーグ化を提案します。

 

しかし、それを拒否するギルモア。

 

イワンと口論になります。

 

ギルモア「しかし、それはあくまで医療であって、サイボーグとして生き続けることとは違う」

 

イワン「あなたは、自分がサイボーグ化されることを拒みつつ、自分の知識や判断能力が電子化されることは拒否しないでいる。」

 

ギルモア「誰かが罪を墓場に持って行く者が必要なのだ」

 

ギルモア「理由は私にもわからない。ただそれが正しいと感じるだけだ。私はお前たちを産みだしたことも正しかったと考えている。正しかったのだ、と思う。これはおそらく正しさの問題なのだ。」

 

そして・・・

 

ギルモア博士は死亡し、システムギルモアが誕生する。

 

システムギルモアは、いわゆるAIのことですね。

 

これが全世界のコンピューターと一体化してしまう。

 

やはり、人間である以上。

 

様々な環境やその場の立ち位置で

 

システムギルモアは無数の人格のギルモアを発生させてしまうことになる。

 

もはや、一人のギルモアの中では処理も出来ず

 

民主的に多数決で決することも???

 

そして、ギルモアは、次世代の種として、人よりもサイボーグを選んでしまう。

 

各地で密かに生産されるサイボーグたちの存在を知り

 

ついに、システムギルモアは停止されることに。

 

サイボーグたちの立場も危うくなり

 

人知れずバラバラに散っていく仲間たち。

 

最後のジョーとフランソワーズのセリフです。

 

「自分たちの跡を継ぐ者を欲しいと思ったことは?」

 

「自分たちの役目を終わりにしたいと思ったことは?」

 

地球を守り続けることはできるんだろうか?

 

バッドエンドですね!!とても石森っぽくて好きです!!

 

 

まさに現代社会に警鐘を鳴らす石森イズム!!

 

この作品は、とても好きだなと思いました^^b

 

 

AIがどんどん発達する社会で

 

このようなことが起きるかも知れません。

 

 

その時に、009たちは地球を守れるのだろうか?

 

 

 

ということで、全エピソードのレビュー終了!!

 

本当に面白かった^^b

 

 

素晴らしい才能を持った方たちに作られた新しいエピソード!!

 

実は、この作品たちも9つのエピソードが揃って一つなんだと思いました。

 

辻先生からスタートし、中盤での「wash」、ラストの「クーブラ・カーン」は最終回とも言えるエピソード。

 

9つの作品がひとつになって、新しい009の世界を作ったのは

 

まさに、ゼロゼロナンバーサイボーグの「絆」と一緒だと思いました。

 

どのエピソードが欠けても成立しない「009トリビュート」

 

是非、全エピソードを堪能して欲しいと思います^^b

 

 

モハメド・やりきったぜ(^◇^;)