書きたくありませんが…。 | とむりん Logbook

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これまで何百回となくライブに足を運び、色々なことがありましたが、これほど「行くんじゃなかった」と後悔したライブは初めてです。


アーティストの責任ではなく、出演者に迷惑がかかるといけないので名指しは避けますが、ある勝ち抜き制の大会。

運営があまりにも酷すぎました。



ライブ会場に着いたのは開演10分ほど前。すると、延々長蛇の列。しかも一向に進まない。開演時間の19時を過ぎても、全く入れる様子がない。



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一応、男のスタッフが列の整理はしていたものの、「車が通るので白線(路側帯のこと)から出ないでください」というばかりで、待たせていることを謝ったり、中の状況を説明したりは一切なし。車が渋滞したり、万一お客と車が事故でも起こしたりしたらハコや主催者の責任が問われると、そのことだけしか頭にないのがありあり。

これを象徴するのが、そろそろ入り口が見えてきた頃、近くの女性客の質問への、この答え。
「いや、受付が遅いんですよ。中の方は、まだ全然はいれますよ。アッハッハ…。」

この時、そろそろ20時。夕方とはいえ猛暑の中、色々都合のある中で駆けつけたお客を、1時間も説明なく待たせた末のこの態度。「1人のお客様に来て頂くことのありがたさ」を分かっていない(つまり集客を誰かに丸投げしている)音楽ギョーカイ人にはありがちなこととはいえ、ここまで酷いのは珍しいです。


ちなみにこの男の言ったこと、半分しか当たっていませんでした。

確かに受け付けもトロかったですが、中の方は満杯。MCが「再入場」を呼びかけていました。

勝ち抜き制の大会なので最後に投票があるのですが、まだ外で並んでいる人がいるので、中にいる人はいったん外に出て、投票の時に戻ってきて欲しい、というのです。



私がようやく入れた時には出演8組中、3組までの演奏が既に終わっていました。私の目当ての人はまだでしたが、この3組のどれかが目当てで、開演10分前くらいに来たお客さんは、目当てのアーティストすら見られなかったことになります。


これだけでも大問題でしょうが、実はもう一つ大問題があります。
この大会、実は目当てのアーティスト「以外」に投票しなければならないルールなのです。
受付で目当てのアーティストの名前を言うと、自動的にそのアーティストにポイントが入り、投票券を渡されます。券には目当てアーティストの番号が入っていて、その番号以外の人に投票しなければならない、でないと無効になる、というルールです。
事実上の2票制といえ、システム自体は、集客だけに頼らない審査が出来るということで、類似のものを採用する大会は結構あります。


しかし、私は開演時間前に来たにも関わらず、8組中3組まで演奏を聴くことが出来ませんでした。私の後ろにもまだまだ長蛇の列でしたから、7時頃来た人は半分の4組まで聴けなかったことでしょう。しかも中では「再入場」(いったん外に出ること)を呼びかけていて、実際出て行く人もかなりいました。


要するに、ライブを聴かせずに、どのライブが良かったか投票しろ、と言っている訳です。こんないい加減な、こんな不公正な、こんな人を愚弄した話があるでしょうか。


このハコのキャパは100人、それが300人くらい予約が入っている、と関係者が常連さんらしいお客に話しているのが何度も聞こえました。こうなることは充分予測できたにも関わらず、主催者は何も対策をとらなかったということです。



それと、これは主催者のせいだけでもないのですが、マナーの悪い客も多く、演奏中かなりざわついていました。目当てアーティストはバラード系の曲が多く、不利になったと思われます。私自身、スタッフの態度と大会運営のことでかなり心穏やかでなかったこともあって、全然ライブに集中できませんでした。



今はもう、「こんな大会行くんじゃなかった。他のライブにすればよかった」という気持ちしかありません。どんなに熱心に応援するアーティストが出ても、今後この大会に行く気はありませんし、事前に分かればむしろ止めます。


アーティストの皆さん、大会はたくさんあります。私の見る限り、出来レースになっていたり運営がイマイチなものもありますが、真面目にいいアーティストを発掘しようとしているものもちゃんとあります。
大きな会場で歌えるなどの誘い文句で、運営が極めていい加減な大会に出るのはやめましょう。一度は仕方ないにしても、次回からはやめましょう。


でないと、せっかく応援してくれるファンに、非常に不愉快な思いをさせることになります。