ついに劇場版遊戯王のブルーレイ&DVDの発売が決まりましたよ奥さん!
来年3月ですが、通常盤はDVDが5800円でブルーレイが6800円と妥当な価格ですが、完全生産限定盤はなんと18000円だとか。悩むなあ…w
というわけで、今回はブルーレイの発売日が決まってから公開しようと決めていた劇場版の感想その③です!
新型デュエルディスク発表会という名の海馬・遊戯・藍神による三つ巴の千年パズル争奪戦。
新型デュエルディスクのデモンストレーションだっつってんのに、いきなり戦闘機を真青眼の究極竜が撃ち落とし、海馬が人類の在り方ついて演説を始めるというトンデモ展開でしたが、「社長なら仕方ない」で済まされるのが社長のズルイところ。
千年パズルを巡る戦いの初戦は遊戯vs藍神。共に千年パズルのパーツを1つずつ保持しています。
手段は違えど「アテムを復活させない」という共通の目的を持つ2人が初戦で潰し合いをする形に。
藍神は方界帝を軸に終始遊戯を圧倒し、最終形態である方界超帝インディオラ・デスボルトを繰り出し、遊戯の暗黒騎士ガイアロードにトドメの一撃を刺そうとします。
ここで遊戯が発動したのは、【ディメンション・スフィンクス】、【ディメンション・ガーディアン】、【ディメンション・ミラージュ】の3枚のトラップカード。簡単に説明すると
●自分が受ける戦闘ダメージは代わりに相手が受ける
●自分モンスターは戦闘で破壊されなくなる
●相手モンスターは自分のモンスターに続けて攻撃しなければならない
という効果ですね。さて問題です。
このコンボを食らった相手はどうなるでしょう?
結論:相手のライフがゼロになるまで戦闘が繰り返される
これは表遊戯の得意戦術ですわ。マグネットリバースのループコンボでアテムの三幻神を全て撃破した時のことが鮮明に思い出されます。
遊戯は藍神を下し、次元領域デュエルに破れた藍神は消滅。藍神の持つ千年パズルのパーツは遊戯の手に渡りました。
そして決勝戦は武藤遊戯vs海馬瀬人。
アテムを復活させる為に千年パズルの殆どを完成させた海馬と、アテムを復活させまいと残り2つのパーツを持つ武藤遊戯。
海馬「遊戯、俺たちのデュエルをするぞ。いくぞ!器(うつわ)の遊戯!!」
アニメ版の海馬は戦いの儀を見届けたことで、アテムとの別れを受け入れ表遊戯を認めたわけですが、原作の海馬は戦いの儀を見ていないので、アテムへの執着心も変わっておらず表遊戯の実力も知らないので全く認めてないわけですね。たった1つのデュエルを見ていないだけで、ここまで海馬の人格と遊戯王の物語が変わってくるとはなあ…(※アニメ版の続編→GX、原作の続編→劇場版)
この2人の戦いは次元領域デュエルではなく通常のデュエルで行われました。(ライフポイント8000)
ブラックマジシャンや青眼の白龍といった懐かしのエースモンスターが初手から降臨し、マシュマカロン・マジシャンガールズといったリメイクモンスターも次々と展開され、まさに新しくも懐かしいモンスター達による応戦が繰り広げられる中で海馬が出したこのカード。
海馬「どうやら貴様には完全なる敗北という鞭を振り下ろさねば、王の魂の枷は外れぬらしい!」
ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン
儀式・効果モンスター
レベル8/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守0
「カオス・フォーム」により降臨。 このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない
レベル8/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守0
「カオス・フォーム」により降臨。 このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない
(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、 その守備力を攻撃力が越えた分の倍の数値だけ戦闘ダメージを与える。
強スギィ!
効果対象にならない破壊耐性に加えて、攻撃力4000の倍の貫通効果持ちとかとんでもねぇ。
ブラックマジシャンを戦闘破壊され貫通ダメージを喰らいますが、遊戯はマジシャンガールズのコンボ攻撃により、カオスMAXの攻撃力を4分の1に落とし戦闘破壊することに成功します。カオスMAX突破するとかマジぱねぇ。
しかしここで事件が。
遊戯はデュエルを中断し、自らの手で残るピースを海馬の所有する千年パズルにはめ込み、千年パズルを元の姿に復元させます。
千年パズルが完成するとアテムが復活する。アテムが復活すると藍神やセラたち集合意識体【プラナ】の集団は二度と高次元の世界へ旅立てなくなる。
そういった様々な思惑が交錯するシーンでしたが、なんとアテムは復活せず。
それもそのはず。アテムは既に戦いの儀を終えて冥界に旅立っているのですから、千年パズルの中にもうアテムはいないのです。
これは、僕も劇場版が公開される前から疑問に思っていたことではありました。
「アテムが冥界に旅立ったのなら、そもそも千年パズルの中にアテムはいないんじゃないのか?」
「それともバクラのように、魂の一部を千年パズルに植え付けていた(パラサイト・マインド)なら、今作で一時的に復活できるのか?」
今回は前者だったわけですが、武藤遊戯は物語中盤で千年パズルのピースに触れた段階でその事実に気づいていたようです。その事実を見せつけることで、遊戯は海馬が今していることの無意味さを説きます。
なんとしても遊戯を叩き潰しアテムを復活させようとします。まあ死にものぐるいでやってきたことを「それ無意味です」と言われたからって止められるわけないよね。
効果モンスター星10/光属性/ドラゴン族/攻 0/守 0
(1):自分フィールドの表側表示の「ブルーアイズ」モンスターが戦闘または相手の効果で破壊された時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、自分の墓地のドラゴン族モンスターの種類×600ダメージを相手に与える。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のドラゴン族モンスター1体を対象として発動する。このカードの攻撃力はそのモンスターの攻撃力と同じになる。
(3):フィールドのこのカードが効果で破壊された場合に発動する。相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
海馬は真の切り札ディープアイズ・ホワイト・ドラゴンを繰り出し、効果ダメージという名の怒りを遊戯にぶつけます。ここで遊戯が発動したカードは魔導契約の扉。手札の魔法カード1枚を相手に与えることでデッキからレベル7、8モンスターをサーチするカードなのですが、ここで遊戯が海馬に手渡したカードはなんと死者蘇生。
効果モンスター星8/闇属性/ドラゴン族/攻 0/守 0
(1):このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。このカード以外のフィールドのモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの内、攻撃力が一番高いモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。このカードの攻撃力は、この効果で相手に与えたダメージと同じ数値になる。
(2):自分エンドフェイズに発動する。自分のLPを半分にする。
この効果でフィールドの全モンスターを破壊し、ディープアイズの攻撃力4000ポイント分のダメージを海馬に与え、かつ攻撃力が4000ポイントアップしたガンドラXでダイレクトアタックすることで、ワンショットキルを狙おうとします。
流石に焦った海馬は、ディープアイズ第③のモンスター効果で全てを道連れにすることでガンドラXダイレクトアタックを逃れますが、4000ポイントという莫大な効果ダメージを喰らうことに。この辺りはテンポの良さも相まって凄まじい攻防でしたね。
しかし、まだ海馬の手には遊戯から手渡された死者蘇生がありました。
罠カード高速詠唱の効果で死者蘇生を発動させ、再びディープアイズを復活。今度こそ遊戯にトドメを刺そうとします。あくまでアテムの復活=【死者蘇生】に拘る、今作の海馬を象徴するシーンでしたね。
遊戯は罠カード【ファイナルギアス】を発動し、墓地のカードを全てを除外したのです。死者蘇生は墓地のモンスターを復活させるカード。墓地にモンスターがいなければ不発に終わります。
遊戯は海馬が死者蘇生を使うことも想定し、あえて死者蘇生を手渡し罠を張っていたわけですね。そして、死者は復活させてはならないという遊戯から海馬への隠れたメッセージ。
この一連の流れは今作を象徴するシーンであり、かつ戦いの儀における最後の攻防のオマージュでもあります。(アニメ・原作ともに同じ)
遊戯のメンタルの強さとデュエリストとしての実力、そして戦いの儀のデュエルを彷彿とされる、この戦いの魅力全てが凝縮された素晴らしいシーンでした。
そして遊戯はファイナルギアスのもう1つの効果で、除外されたブラックマジシャンを復活。フィールドがガラ空きの海馬にダイレクトアタックを決め、見事を勝利を手にしたのでした…
その4(ラスト)に続く。