(韓国語に関する質問の項目)、
韓国ではノルブをキャラクターとした飲食店、ノルブチプ(놀부집)が
チェーン展開しています。(上の写真)
小さくて見えにくいですが、笑っているのがノルブの顔です。
どんどん増えているのをみると繁盛しているようです。
プデチゲ専門であったり、焼肉店であったり、韓定食店であったりします。
大学路にある韓定食のノルブチプでは、韓国伝統芸能の公演も見せてくれると人気です。
(下の写真)
検索すると日本にもお店ができていますね。
でも、なぜ気立ての優しいフンブではなく、
いじわるなノルブがキャラクターになっているのでしょう?
受講生のSさんが明快な答えを教えてくれました。
「フンブとノルブ」のあらすじから、わかりやすく書いてくれたメールを
一部転載したいと思います。Sさん、ありがとうございました。
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あるところに、【ノルブ】と【フンブ】という兄弟がいて、
心優しい弟のフンブは、足をけがしているツバメを見つけると、
手当てをして、空に放してあげました。
すると、そのツバメが、フンブの元に戻ってきて、
お礼に、小さな【ひょうたん】の種を、くれました。
ひょうたんは、すぐに、大きくなり、【フンブ】が、ひょうたんを
あけてみると、中から、金銀宝石が、ざくざく出てきました。
その話を聞いた、兄の【ノルブ】は、弟と同じことをして
宝を手にいれようと考え、ツバメをつかまえると、
わざと足を、傷つけてから、手当てをして、空に放ち、
小さなひょうたんの種を、お礼にもらいました。
ひょうたんは、すぐに大きくなり、【ノルブ】は、ワクワクしながら
ひょうたんを、割って、中の、宝を手に入れようとしました。
でも、中身は、財宝ではなく、【糞】だったというお話。
お店の名前に、【ノルブ】と、【フンブ】の話にあやかって、
その名前をつけているお店もあるそうですが、
どちらかというと、心優しい弟のフンブより、兄の
名前を屋号としてつけることが、多いそうです。
やはり、いくら、心が優しくても、弟のノルブは、貧しすぎるので、
お店の先行きが、不安になっても困るという理由からだそうです。
弟のフンブは、あのひょうたんの話の前のエピソードとして、
彼が、子沢山のために、食べ物にも困る生活をおくっていたけれど、
ある日、何かのことで、近所の人から、しゃもじで、ほほを、
打たれたときに、しゃもじについていた、ご飯粒が、
彼の、頬につき、そのご飯粒を口にいれながら、
喜んだという内容があるらしく・・・・
そんなことでは、お店のイメージとしては、
ちょっと・・・・と否定的なイメージを、
もたれることがあるからだと
いうことでした。
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たしかに「しゃもじ」で打たれて、自尊心もなく、
「ラッキー!」とばかり、ほほについたご飯粒を食べようとするのは
ちょっと情けないですね。
またこんな記述もありました。
ノルブを店の屋号に使っているお店のHP(日本語)より抜粋
「弟『フンブ』は心優しい人、兄『ノルブ』はケチで悪い人とのイメージでしたが、
現代韓国の世の中の流れでは、むしろしっかり者の兄『ノルブ』の生き方の方が正しいとされています。・・・・」
正しいかどうかはわかりませんが、
そのような考え方が今の韓国の世相に合っているというのは事実かも知れません。
物語では、ノルブは反省して心を入れ替え、兄弟仲良くやっていくところで終わっていますし、
ノルブもあながち悪い人ではありませんので。