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原題:영웅시대 [英雄時代]MBCドラマ 2004年7月5日~2005年3月1日 全70回

現代グループ創業者、鄭周永氏(1915-2001)の生涯を中心に韓国の経済発展を描く。

「漢江の奇跡」と言われた韓国の経済発展。
鄭周泳氏は1992年に大統領選挙にも立候補しました。(金泳三氏に敗れる)
晩年は北朝鮮との経済交流を推し進めた人でもあります。
牛を何百頭ひき連れて北朝鮮に行ったとか、ニュースで見ました。
金剛山ツアーを企画したりも。

詳しくはココ(フリー百科事典)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%84%AD%E5%91%A8%E6%B0%B8


ドラマはフィクションいう立場なので、
名称などはすべて本物とは違う名前になっています。
でも皆、本物と重ね合わせて見ることでしょう。

ドラマの冒頭は、ショッキングだった鄭夢憲氏(1948-2003 鄭周永氏の息子=現代峨山会長)の
突然の自殺シーンから始まります。

1回 鄭夢憲氏の自殺(不正疑惑で取り調べ中だった)
2回 鄭夢憲氏の父、鄭周永氏の子供時代にさかのぼる -1930年頃-
3回 日帝時代(植民地時代)、
   15歳の鄭周永氏はもともと両班の家系だが貧しく、出稼ぎに出る。(病気の妹のため)
  「노가타=ドカタ」などの言葉は日本語である。
  (建設用語・紡績用語などは今も日本語が残っている。)
  現場監督も日本人の設定。韓国語で会話は進むが、「バカヤロウ」だけは日本語です。
 
4回 炭鉱?から木材伐採現場へ移動。
   一緒に働いていたオジさんが、実は独立運動で手配中の身で、官憲に射殺される。
5回 家に連れ戻される。最愛の妹が死ぬ。

ここまでは、「天国の階段」の子役が演じました。
お金さえあれば、妹は助かったのにという思いが形成されます。


6回からは青年時代で、チャ・インピョが演じます

6回~10回 お金を儲けるためには、学をつけなければという教えに従い、京城(今のソウルの当時の呼び名)に上京する。そこで簿記学校に通い、ドカタもしながら勉強する。日本人だけれども清い人物・ヨシダ先生の紹介で米屋に就職が決まる。将来を誓い合っていた昔の幼なじみにも再会できる。仕事も順調で、とんとん拍子。

チャ・インピョはケンカがめっぽう強い。いつそんなに鍛えたの?と思うくらいの筋肉質な体で負け知らず。細かった少年時代とのギャップが大きい。幼なじみ役の女優が美しい。パンソリは自分で歌っているのかな。上手に歌っているけど。

日帝時代の話なので、街並みや貼紙などや人々の生活ぶりも興味深い。日本語の貼紙が貼ってあったり、地名もチュウオーチョウ、メイジチョウとか、日本語だ。2丁目などは今は使わないが、이정목 と韓国語読みしている。「ホ・ジュン」のチョン・グァンニョルさんがタクシーをつかまえる時、「타쿠시! 타쿠시!」と言ったのは笑えた(今のように 택시! ではなくて。)米屋の話が出てくるが、米が日本に輸出される話とかも出てくる。あの頃は日本が韓国の米も持っていってしまったり、農家の土地を取り上げたりしてた時代だ。貧しい人は食べられなかった時代。でも状況に適応しながら上を目指した人々を責めることはできない。

チャ・インピョ、彼女のことで、手を口にあてて恥ずかしがる表情は本当にかわいいです。
テキパキと一生懸命働く姿がカッコイイです。

でも次からは結婚を反対される予感。

11回 今日の日本語 「チョンノですか。」「はい。はい。」(着物を着た女子)

何度か出てきたが、
このドラマで日本人が話す言葉、「チクショウ」の使い方が間違っている。
どうやら、「このヤロー」の意味で「チクショウ」を使っているようだ。
たしかに韓国語の「ケー○ッキ」は犬の子なので「畜生」ではありますが…。
「チクショウ」は「빌어먹을」の意味なので、ちょっと不自然です。

12回~15回
精米所が繁盛していた矢先、日中戦争が起こり配給制になったので
店をたたむしかなくなる。その後、これからはこれだ!ということで、
自動車修理工場を始める。

こういう歴史ものの場合、日本人は100%悪役に描かれるのが普通だが、
このドラマはそうでもないので、ホっとする。
保安課のコンドーさんが歯を見せて笑ったのが印象的だった。
男が男に惚れるというやつかな。

今後見る方のために、あまり詳しいことは書きません。

16回~20回
日本の戦局が悪化の一方で、自動車修理工場も続けていくことができなくなる。
日本のお役人さんが来て、「ええっと・・・、えっと・・・」と日本語でわざと
合いの手を入れるのが笑える。(セルフは韓国語)

徴用の令状もくるが、コネで一家は炭鉱に向かう。
(炭鉱は日本の軍事産業なので、戦場送りを逃れられるらしい)

21回~26回 1945年~49年
ついに日本からの解放の日を迎える。
ソ連軍やアメリカ軍が進駐してくる。思想の違いによる対立。混乱の時代。
炭鉱から出た一家は、以前経営していた自動車修理工場に舞い戻る。
今後は土建屋がもうかるだろうということで、建設業も始める。

このあたりの時代に興味のある方は、興味深いと思う。
(主人公はそれとは関係なく事業にだけ邁進しているが。)
このころはまだ自由に行き来できたようだ。
もうすぐ勃発する朝鮮戦争の前までは・・・。

そういえばこの主人公のふるさと、通川は江原道の北部(今の北朝鮮)だ。
鄭会長が北朝鮮との交流にこだわった理由がわかる。
生まれ育ったふるさと、竹馬の友もいるふるさとに、突然行けなくなり、
そのまま何十年も。そのうち生活水準も文化様式も変わってしまい・・・。

27回~32回 朝鮮戦争(1950.6.25~)
南へ南へと避難する人々。
釜山にたどりついた主人公は、運よくアメリカ軍施設をつくる土建の仕事を任される。
しかし、このころの釜山の人口密度はすざまじかったことだろう。

朝鮮戦争の戦況を書いた本はいろいろあるけど、
このドラマではその間の市民の様子が垣間見られて興味深い。
避難時にパニックにはなったものの、落ち着いてからは割と普通に日常が動いてたみたい。
アメリカ軍からの受注が増え、だんだん会社の規模が大きくなり、さらにカリスマを帯びてくる主人公。

32回で、田光烈(ホ・ジュンの人、こんな漢字だったのですね。)が、
英字新聞と日本語新聞を読むシーン、日本の新聞の大見出しが「ダイエー再生機構云々」でした。
カナがあったほうが日本の新聞っぽいってことで、これが選ばれたのでしょうがちょっと笑えました。
時代が1952年なのに、それはないだろうと。^^

33回~38回 休戦協定(1953~1959)
もうすぐと言われていた休戦がやっと決まり、またソウルへと戻る市民たち。
政府から受注した橋の建築。作っては流され、作っては流され・・・。
主人公とよきライバルである先輩が韓国初の製糖工場を作る。
解放後、技術を持った人があまりいない中、大変な困難と模索だったと思われる。

39回からはキャストが変わる。
まるで違うドラマが始まったみたいだ。

39回~(1960~)43回
いきなりパク・チョンヒが軍服にサングラス姿で出てくる。
出演者が老けすぎ!いきなり中高年ばかりになってしまった。
ダブルキャストとはいえ、かいがいしかった奥さんが突然夫に対し冷めた感じ。
外で作った5人目の子供も引き取ったのだろうか。

今後は軍事政権との闘い(事業を展開するためにどう仲良くやっていくか)になる予感。

(全部見ることができるか、自信がなくなってきた。まだ42話です・・・。)
この主人公のカリスマぶりは鄭周永氏がモデルなんだろうなあ。

こんなワンマンぶりだったのだろうか。
ドラマ見ながらこっちがいつも怒鳴られているような気分。。。
見続ける自信がなくなってきた。

・・・・・・・・・
見るの断念しました。
返却期限に間に合わなかったので。
現代史の勉強になるから見ようと思ってたのですが、
いつも怒ってるような主人公を見てるのがしんどくて。
夫に対しすっかり気持ちの冷え切った奥さんの表情を見るのがしんどくて。
もちろん10月に入って超忙しかったのもありますが。

また機会があれば後半部分を見たいと思います。