たば塩コレクションに見る ポスター黄金時代 たばこと塩の博物館 | あおきゅーのぶらぶらアートブログ。

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現在、たばこと塩の博物館で開催中の展覧会が、
“たば塩コレクションに見る ポスター黄金時代”
《会期2019/12/14-2020/2/16》
 

 
今回の展覧会はこちら、たば塩(たばこと塩の博物館)が所有する国内外のたばこ広告のポスターを展示する展覧会。
たば塩で開催されるタバコのポスター展ということでかなり王道的な内容の展覧会ではないでしょうか。
 
 
 
それでは早速展示作品を見ていきますと、まずこちらのポスターは《THE AMERICAN TOBACCO CO.》
 
 
1897年頃に制作されたポスター。
写真の様に見えますが、多色刷りの石版印刷で制作されているんだそうです。
 
にしてもこの着物の女性、現代の目で見ると、とても商業広告とは思えないこのお堅い表情と動きのなさ(笑)
媚びない態度がむしろ好感です。
 
 
 
続いてこちらは様々なタバコの銘柄とその各タバコのキャラクターたち↓
 
 
これは“引札”と呼ばれるもので、現代で言うところの折り込み広告や手配りのビラみたいなものなんだそうです。
 
 まるで現代アートの様な混沌とした画面。
画面にはまさかりを担いだままチャリに乗りタバコの煙をくゆらせる金太郎。(態度悪いな(笑))
 
さらによく見ると後続に続く人達も全員チャリにまたがっています。
 
これはロードレースの光景を見ているのでしょうか・・・
そしてもっと言うと、この広告はタバコの販売促進に繋がるのでしょうか・・・
 
 
 
続いてこちらは村井兄弟社のタバコポスターの原画↓
 
 
よく見ると、紙を継ぎ足してレイアウトを決めてるのが分かります。
 
それにしても馬のボディに「うまい」って書かれてますけれども、もしかしてこれってダジャレ・・・のつもりなのか!?
 
そしてさらにその背中には翼!?(と言うか羽)
てことはペガサス!?
 
ただ、ペガサスっていうよりやっぱり普通の馬感がかなり強めですけど、もうちょい強めに“ペガ感”出してやれよ。
 
 
 
さて、こちらはタバコのポスターではなく、実際のタバコのパッケージ↓
 
 
 デザインしたのは日本画家の岡田三郎助なんだそうです。
 
 
 
こちらのタバコのパッケージのデザインをしたのは日本画家の堂本印象
 
 
 みんな案外こういった仕事もやってるんですねぇ。
 
 
 
 さて、続いてこちらは1948年に制作された闇タバコ防止のポスター↓
 
 
 なんですけど、僕の目が腐っている為か、
一瞬、このおばちゃんがにこやかな笑みを浮かべながら、闇タバコを差し出してきたのかと思ってしまいました。
 
 
 
こちらは1957年のポスター↓
 
 
なんですけど、僕の目が腐っている為か、一瞬、この人ら、学ラン着た学生たちかと思ってしまいましたよ。
 
それにしてもこれ、現代だったら問題になりそうなキャッチフレーズですね(笑)
最近は随分と『タバコ = 害』といったイメージが定着し、その値段も急上昇していますが、
一昔前までは室内でも屋外でも皆タバコ吸いまくってましたねぇ。
 
 
 
 お次のこちらはアメリカのタバコポスター↓
 
 
 ポスターに書かれているのは「I’d walk a mile for a Camel」、つまり「タバコの為なら1.6km歩くぜ。」ということ。
 
タバコ買いに片道800mかぁ。
地味に遠いなぁ。
 
てかそんなに好きならカートンで買っとけよ。
 
 
 
こちらはフランス人ポスター作家 レイモン・サヴィニャックによるポスター↓
 

 

お、オシャレ!

タバコデカいけど、それも何だかオシャレ。

 

 

 

 こちらは中国のタバコのポスター↓

 

 
 中国庭園に集う人々を描いた絵画の様なポスターなんですけど・・・
誰一人として、タバコ吸ってねぇよ。
むしろ吸っとこうぜ、ここでは。
 
 
といったところで、昔からタバコは全く吸わない僕ですが、それでもしっかり楽しめました。
ポスターデザイン自体も面白いですし、それを通じてたばこの歴史や大衆との関わり方や、時代ごとの価値観が見えてきて面白いですよ!