ある秋の日の昼下がり、自宅のある谷から自転車でくだった住宅街にチンドン屋さんが派手な着物姿で近所の人と交流している姿に出くわした。

 チンドン屋の「かわち屋」さんだ。長崎ケーブルメディアの番組「ヒロスケ歴史散歩」の相方でおなじみの河内隆太郎さんと着物姿の女性。歴史散歩を見ている私はとっさに声を掛けた。「いつも歴史散歩見てますよ~」(この台詞、有名タレントに会った一般人が必ず口にする言葉。変な習性だなと思っていたが、図らずも私の口からも出た!)。河内さんが太鼓を胸に、女性がチャルメラを手にしていたが、こちらを振り向き、やあ~と返してくれた。

 一仕事終えて次の公演に向かう途中だったようで、間もなく手を挙げてサヨ~ナラ、車中の人になった。へ~、長与にもチンドン屋さんをリクエストする気の利いた商人(あきんど)がいるのか、とちょっと嬉しく思った。それにしてもフェイス・シールドが窮屈そう。がんばれ!かわち屋~。