参議院議員選挙(21日投票)いよいよ終盤へ。みなさん、支持候補決まりましたか?

 新聞によりますと長崎選挙区は有力候補2氏の争いで、消費税率10%への引き上げと老後資金2000万円問題が主な選択肢となっているようです。

 選挙区は、自民候補が公明推薦を得て現職の強みを生かし手堅く支持を集めているようで、一方、国民民主の新人女性候補も初顔らしく初々しさを感じさせ、無党派層にも徐々に浸透していると伝えています。

 毎回多い投票先未定の有権者。両陣営とも終盤まで気を緩められないようです。 

 

 選挙にひっかけて恐縮ですが、私の住む長与町の地方自治が少々心配です。

 このごろ地方自治体で、トップや有力議員が何か新味を出そうとして、とんでもない提案や行動を起こす例や、スキャンダルまがいの不祥事などが取りざたされているようです。が、ここ長与町は静か、いたって静かです。ここ10数年来、町議選挙が2度無投票。さらに遡り、現町長の御尊父が町長時代には無投票を何度も経験され、7期28年も務められるという常時無風状態でした。

 そして現在があるということです。

 

 11日付の新聞に興味深い記事が載っていました。過去最大という日本の人口減少数を伝えた記事。市町村別の「社会減少数(転出超過)」について市の全国ワースト1が「長崎市」で、町では「長与町」となっていました。

 私は日ごろ、自慢げに「町の人口数4万」を生まれ故郷など県外の友人・知人に吹聴して回っていますが、今回の統計数字には少々落胆しました。

 ここで乏しい情報で思いついたのが、「転勤族の多い町」という性格。人口は微増だが、町内の自治会構成員は一進一退、減りこそすれ増えることはないという現状。登録人口4万人は、3~5年だけ住人転勤族を含む数字ではないか。そして、町政に対する無関心や現状維持的風土の背景に、「いずれは去る仮の住処」といった、他人意識の残念な古里観があるのかなと、私もあきらめの境地に沈みました。

 町役場に聞いてみると、「若干はその影響もあるかもしれませんが」として私の懸念をやんわり否定。「やはり転出超過については県、長崎市も同じ悩みで、雇用の場が無いのが大きな理由」と言います。で、町は県、長崎市ともども、福岡市に出向いてIターンなどを勧める「移住サポート」事業を頻繁に実施しているとのこと。事業所の少ない町。長崎市や県との一体的な取り組みが必要のようです。頑張ってほしい。

 

 地方創生、地方分権が叫ばれ、関連法も出来ましたが、日ごろ創生した感じも分権の力も感じることはありません。むしろ先の町議会で、消費増税に関連した町の各種施設の利用料改定議案(値上げ)23件を一括上程し、議案を力いっぱい読み上げた町長の姿は、国の税務か財務担当の出先の責任者のようで、地方自治体の長の哀しい姿に私には映りました。

 地方自治を司る長は、本来は町民を生みの親、あるいは我が子として嵐から守る仕事を旨とすべき、と思います。数年前に多くの町民の反対を押し切って有料化した数々の施設利用料。今回、増税から町民を守る意思を示す絶好のアピールの機会として、その手立てを少しでも表わしてほしかった、と今更ながら思う次第です。例えば、施設を限ってでも料金据え置き策をとるとか…。

 救いは今議会で、新人を含む複数の議員さんが異議を唱えられたこと。論議があったこと。地方自治が心配と言ったけれども、どっこい議会は健在。町長も決して今回の改定を全面よしとはしていないでしょう。

 参院選候補者のみなさん。この故郷をどうしますか?!