片目だけだが、白内障手術を施して今までの茶色の幕がとれた。真っ新な透き通った風景が蘇り、視力も改善した。

 年末間近というのに雲一つない秋晴れのような快晴。それに温かい。

 壁下のあか道に種をまいた菜の花が咲いた。1メートルはあろうかという大きな茎。葉っぱがでっかく食用のようで、はたして菜の花なのか、いぶかっていたが、確かに菜の花。黄色い花が咲いた。春と間違えたのだろう。コスモスもまだ赤やピンクの花びらを誇っているというのに。

 それに季節通りの白いスイセンも咲いた。

冬の季節に、秋と春が一緒に訪れ、遊んでいるようだ。

 季節感が年々薄れるように感じるが、まさに花々は正直で、「季節はないですよ。一緒に遊ぼ」と言っているようだ。小学1年の孫の成長も早い早い。春を待つまでもなく日々、成長だ。

すぐそばには見上げるほどの竹林が青空を背景に風に大きく揺れている。

草花や孫の成長ぶりの応援団のようだ。

 この様子では厳しい冬はないままに早い春が来そう。

自然の巡りは、わずらわしい世間のあれこれを、まっさらにして私たちに渡してくれるのか。

 自然はいつも見ている。自然は常に正しい。自然は常に優しい。