シャネルのバッグのファミリーセール
そんなものある訳ないじゃない
タイトルをご覧になった
シャネルラバーの方々は
みんなそう思いますよね。
確かにないです、今は。
でも昔はあったんです。
15年ほど前、社長秘書のお友達に
「社長からシャネルのファミセの招待状、
もらったけど行く？」
と訊かれ、間髪入れずに行くと返答。
普段から
「シャネル好き」
を公言しておいて良かったと
心から思えた日でした。感謝。
秘書の他の友達2人と4人で参戦。
私だけガチなので、
会場近くのホテルに1泊し
早朝から並び始めました。
ちなみに会場は通常の店舗ではなく、
ファミリーセールのために借りている
広いイベント用スペースだった。
それがどこだったかは覚えていない。
他の3人はその数時間後にやってきて、
結構列の後ろの方に並ぶ。
先頭から入店できると思っていたら
そこから紙のクジを引き
入場できる順番を決めると言う。
転バイヤー対策かな。
早く来ても意味なかったのか。
私は祈りながら「これだ」と思う1枚をひく。
そこには45番と書かれていた。
微妙な数字。良いの？悪いの？
ところが後から来た秘書の友達は
なんと18番を引き当てた。
みんなで嬉しくてギャーギャー騒いだな。
他の2人は100番台と200番台。
「とにかくバッグコーナーに走って、
いる、いらないは後で考えるから
良さそうなものをすぐ手に持って」
とは経験者(秘書)のアドバイス。
ようやくオープン時間になり、
番号順に中に吸い込まれていく。
18番(秘書の友人)はあちら側に行ってしまった。
ドキドキ。
ほどなくして私も未知の世界へ。
シャネルの様々な商品が陳列されている。
大興奮。
一瞬、どこから見れば良いか分からなかったが
人が多く向かう方に付いて行った。
すると先に入ってた18番が
いくつかバッグを腕にかけている。
確か1人でホールドできる数が
6個とか決まってたと思う。
(買える数も5個までだったかな)
私もなるべく良さげなアイテムを
肩にかけていく。
けれども、
正直そこまで、魅力的なものは
もう残ってなかった。
他の2人とも会場で合流。
でも、さすが18番
理想的なバッグをたくさん持っていましてね。
その一つがこちら。
エナメルの黒で大きさもちょうど良い。
「いいなぁ」と心の中で思ってた。
すると
「似たの持ってるから、
誰かいる？」
と。
「わたし、ほしい」
とすぐ手を挙げたのは私ではなく
100番。
彼女(100番)の速さに圧倒され
遠慮してしまった。
各々で色んなバッグを持ちながら
4人で店内を物色。
その間もエナメルのバッグには
知らない人から次々と声が掛かる。
「これ、買わないなら譲ってください」
「買います」
「これ、買いますか？」
「買います」
人気商品はまるで有名人だ。
その後ろ姿を見ながら
「あんたらに譲るなら私が買うよ」
「ってかバッグよ、私のところに来い」
「キミは私のところに来るんだ」
「いや、私が買う。絶対私が買う」
と半分呪いのように
バッグに向かって心の中で
何度も何度も叫んでいた
あくまで気づかれないように、、、だよ。
最終的にみんなで集まり
「じゃーどれにするか決めよう」
となった時、
なんと！
100番が！
エナメル黒バッグを持って
「〇〇ちゃん(私)、これいる？」
と言ってきた。
うんうんうんうん。
無言で大きく頷く私。
あれれ、願い(呪い)が通じてしまった
「本当は〇〇ちゃんの、
その白のバッグが欲しいの。
交換してもらえたりする？」
こんな白のバッグなんて
いくらでもあげるよ。
と心の中でガッツポーズしながら
交換会は行われた。
ってかね、
常々思うんですけども
本当に欲しいと願うと
意外とちゃんと手に入るものなんですよね。
私は36万の半額、18万円になった
そのエナメルバッグをゲットした。
購入はバジェット的に
その1つだけに留めておいた。
昨今のひどい値上がり具合を見てると
もっと買えば良かったね。
セール品なので
シリアル番号のところに
横線が引かれている。
それ以外はもちろん正規品。
「勝った
勝った
セールに勝った」
もう嬉しくて、
半分宙に浮いてたんじゃないか。
そこからボロボロになるまで
ガンガン使い倒して
結局、5年前くらいに
ネットで売ってしまった。
確か6万くらいだったと思う。
こんなにシャネルやエルメスが
高騰すると思わなかったので
もう少しだけ
家で温めておけば良かったと
後悔している。
ちなみに
次の年からイメージ戦略か、
バッグのセールは廃止されて
私も二度と行くことは無くなった。
ファミリーセールと名の付くイベントで
ここまで楽しかった経験を
今まで超えたことがない。
いや、ファミリーセールじゃなくても
人生でベスト3には入るくらいの
思い出深いイベントだったんじゃないかなぁ。
今思い出しても興奮するほどだもの。
また開催してほしいですね。
