物価のはなし | 猫好きのブログ

猫好きのブログ

資格試験とその応用

 1980年代、高インフレのブラジルでは、朝と夕方の商品価格が大きく違っていたという。

 

 野菜やパンの価格がまるで株価のように動く。しかも上がる方にだ。だから会社員は出勤時に買い物を済ませたという。

 

 商品価格は一律に上がるものではない。あまり動かない商品もあれば、1日に数倍になる商品もある。ブラジルでは値動きが区々すぎて商品の価格体系が崩壊し、消費者が判断できなくなったそうだ。

 

 この時期、ブラジルのインフレ率は年間100%から250%の水準にあり、失われた10年と言われた。

 

 さて日本はどうだろう?

 

 最近、豚肉価格が急騰し、今や高級食材という人がいる。きちんとした会社に勤め、それなりの給料を貰っている会社員、それも夫婦共働きなのにカツカツの人が多いというのは、自分のような明日どうなるか分からない者から見ると恵まれていると思うのだが、ライフスタイルや生活水準の違いがあり、単純に比較できないのであろう。

 

 でもこういう人達ですら、豚肉が高くて気軽に買えないと言っているのだ。高級化粧品、バッグ、オーガニック野菜なら分かるが、普通の豚肉だ。別に無農薬の牧場で放し飼いにして太らせた高級豚ではないのに。

 

 

 その一方で最底辺を自称する人が定食屋で毎日のように焼き鮭定食を食べているという不思議。日本も昔のブラジルに似てきた?。

 

 商品間、消費者間で市場が分断され、社会全体の価格秩序が崩壊してきているのではないか。