T大卒は皆すごいの? | 猫好きのブログ

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資格試験とその応用

 メディア等を見ると、T大卒業者は卒業後、かなり年数が経過していてもT大卒と紹介されることが多い。

 

 それに対し超名門と言われる私立のW大、K大卒はその他大勢扱いである。実際、T大卒業者は中央省庁の官僚、外資系コンサル、大企業の社長、弁護士、大学教授など各業界で指導的地位に就いてることから、確かに別格感はあるだろう。

 

 でも個別に見るとT大卒業者が必ずしも出世している訳ではないと思う。以前、大学図書館で文科省職員名簿を見たことがある。資料扱いなので古い時代のものであり、職員の出身大学、採用年次が出ていた。

 

 それを見ると出世街道から外れているようなポストにT大卒業者が結構いたことを知りびっくりした。

 

 出身学部を見ると文学部、教育学部の人が多かった。キャリア区分は法学、経済学部が対象であり、一部の専門職を除くと人文系の科目で受験できる区分がないため、彼らは旧制度の中級職やⅡ種職で採用になり、ノンキャリアとして就職したと考えられる。

 

 一部のT大卒業者が周囲から持ち上げられる一方で、このように本省の課長にもなれず退職していく人もいるということを忘れてはならない。

 

 別に彼らは(T大の割に)無能ということを意味しない。人文系の人間は社会系の人間に対して上昇志向が強くないため、敢えてキャリアコースに進まなかったことも背景にあると思われる。